釣りを始める前にすること。

最初はどんな魚が釣れるのか、どうやって狙うのかが分からない。だから、まずは釣り場に出掛けてみて、みんながどんな魚を釣っているのか観察してみよう。できれば、釣り人に釣り方や仕掛けを勇気をだして聞くとよいだろう。そして、記憶が薄れる前にこの記事をよく読んで、道具を購入したり、仕掛けを作るようにしたい。準備もまた楽しい時間である。

釣りたい魚と釣り方を選ぼう

今釣れている魚を選ぶ

時期により釣れる魚が変わる

海では一年中同じ魚が、同じ場所に居るわけではない。ほとんどが季節が移り変わるように魚も入れ替わる。
例えば、サビキ釣りで狙うアジだが、地域に差はあるものの、初夏には豆アジと称される5㎝くらいが堤防で釣れ始め、これが成長して秋には10㎝ほどが同じ堤防で狙えるようになる。そして秋が深まるにつれて小アジは居なくなってしまう。沖に出ていってしまうのである。
だから、季節に合わせた魚を狙うのが、釣りの一般的な常識である。

海の水温と陸の気温

海と陸では、約1カ月ほどの季節の違いがあるといわれている。例えば、陸で一番寒い時期は1月だが、海中では2月の水温が一番低い。
魚の産卵は、おおまかに春と秋に分けられる。そして産卵は浅場で行われることが多い。これは、水深が浅いほど日光が届くため、藻などの植物が繁殖しやすく、それにともない動物類も多く集まってくるからだ。つまりエサが豊富にあるということ。その次に大切なのが水温。卵が孵化するにはそれなりの水温が必要となる。浅場は日光の照射により水温が上がりやすくなる。だから、産卵場所としても適している。
産卵するには体力が必要となる。産卵前には「荒食い」と呼ばれる積極的に捕食活動をするようになる。エサを豊富に食べた魚は、脂が乗っていて美味しく、食味の旬ともなる。また、産卵できる個体だから、この時期は大型を狙うのにも適している。
このように、魚の産卵行動と釣れる魚の時期は密接に関係しているから、魚の生態を知ることで、魚釣りはさらに面白くなり、多くの魚を仕留めることができるようになる。

旬の魚を知ろう

食味が良い時期と釣れる時期は必ずしも一致せず、多く釣れるからといって食べて美味しいわけではない。また、産卵前の荒食いをした魚は栄養過多にあり脂が乗っていることが多いが、栄養分は産卵のために費やされるから、産卵後の魚を食べてみると、脂が乗らずパサパサした身の魚が多くなる。
一般的にマコを持った魚は美味しい時期だとされるが、例外も多くある。特に季節外れに釣れた魚は、脂が乗っていなくて食味はいまいちな場合がよくある。たくさん釣れたからといっても美味しいとは限らないので、食べる分だけ持って帰るようにしよう。

◯春(3〜5月)

1月から徐々に気温が上がり始めるものの、3月はまだ寒い季節。それでも、日差しが暖かく感じる日が多くなってくるころだ。だが、初春の海中ではまだ寒い季節が続いている。
しかし、春に産卵を行う魚たちは行動を開始するころ。魚種と地域によってそれぞれだが、春の産卵は4月から6月になる。桜前線と同じで、北上するほど同じ魚種でも遅くなる。
このため、春は釣りものが多く比較的大型が岸近くから狙えるため、釣りを知っている人は足繁く通うシーズン。またファミリーには少し寒い季節だから混みにくく場所取りも容易だ。初めて竿を出すにはおすすめの季節。

◯夏(6〜8月)

初夏ならまだ産卵シーズンとなる魚種も居り、春の名残がある。そして徐々に水温が高くなってくると魚の活性も高くなり、特に沿岸に生息する小型魚の勢いが増してくる。夏休みごろになるとファミリーのサビキ釣りが面白くなってくる。
このように水温上昇と共に魚全体の活性が高くなり、釣れる魚種も増えてくるが、食用とされない小型魚も多くなる。エサ釣りでは本命魚が食う前に小型魚(いわゆるエサ盗り)がエサを取るから、釣りにくいシーズンになる。それでも、堤防では多くの魚が集まってくるから、堤防に限っていえば五目釣り全盛期となる。

◯秋(9〜11月)

9月の海はまだまだ真夏だ。水温が高く、エサ盗りが多い季節。それでも、成長した小アジやイワシ、サバといった美味しい魚がサビキ釣りで狙える。
10月になると幾分水温も下がり始め、陸では衣替えとなる。水温はまだ高いものの、海では端境期を迎えて釣って面白い魚の勢力が増してくる。春とは逆で、徐々に沖へと魚が出ていくシーズンとなるから、堤防での釣果は次第に少なくなってくる。

◯冬(12〜2月)

12月になると海水温も下がり、小型魚の姿はあまり見られなくなる。逆に水温が低くても動くことができる、大きめの魚が主役となる。ただし、沖の深場の水温が安定している場所に移動している魚種も多いから、狙える魚はかなり限定され、冬期に産卵する魚がメインターゲットになる。

釣りの旬魚1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
アオリイカ
アジ
アナゴ
カサゴ
カマス
カレイ
カワハギ
キジハタ
キス
クロダイ
コウイカ××××××
コノシロ
サヨリ
スズキ
タチウオ
タコ
ハゼ
ヒラメ
ボラ
マゴチ
マダイ
メジナ
メバル
ヤリイカ
マダイ

マダイの産卵期は全国的にみると2〜8月と長い。これは、水温が暖かい南側から始まり、徐々に北上するという意味だから、ずっと産卵期というわけではない。春の産卵期のマダイは「桜鯛」と言われ、群れで行動するから大型の数釣りも楽しめる。しかし、釣りの旬はそれであるが、食味はもっとマコが大きくなる前の1〜2月のほうが美味しい。釣りやすさと食味はあまり比例しないのだ。

釣り方を選ぶ

予算に合わせて選ぶ

釣り方を教えてくれる人が居ればその人の道具を借りたりアドバイスを貰って必要最低限の道具を揃えるのが良い。

1人で0から始めたいのなら、まずは予算をたてよう。
無理な道具購入は次の釣行費用が捻出できず、「来週も行こう」という意欲を削がれてしまう。スケジュールが許す限り、最初は間を置かずに何度も釣行することをおすすめする。これはベテランでも同じことで、初めての場所ではなかなか釣果を上げられないからだ。数度通うことで、たとえ自分が釣れていなくても、他人が釣れたことで、「釣れる」という情報が仕入れられるからだ。次は自分が釣る番である。

購入する道具

まず必要なのは、竿・リール・道糸(リールに巻くライン)の3点だ。その他は釣り方に合わせて道具類を揃えることになる。
その中でも、リールは他の釣りにも使えるから、予算内で収まる一番高価な商品を購入するのがベスト。性能の良いものほど使いやすく、長持ちしてトラブルが少ないからだ。
竿は用途に合わせて流用が効かないものが多い。だから、やりたい釣り方を決めてから選ぶことになる。
道糸は、使用する仕掛けの重さや、対象となる魚の大きさで決めるのが基本。また、エサ釣りとルアー釣りでは道糸に対する概念が若干違うので注意しておこう。

お試しでとりあえず始めたいなら

暖かいシーズンになると、堤防でサビキ釣りを楽しむ光景をよく見かけるようになる。しかし、これが見た目よりも結構難しい。たくさん付いたハリの長い仕掛けを投入する際、あらぬ方向へ飛んでいったりと、投入が難しいのだ。この「仕掛けを投げる」という行為は釣りでは基本中の基本であるが、少しでも不安があるのであれば、チョイ投げをおすすめする。チョイ投げ専用の竿というのはなく、コンパクトロッドや万能竿と呼ばれるものが使われるが、おすすめは頑丈なのに安価なルアーロッドだ。ガイドの穴も大きめだから、道糸が引っ掛かるトラブルも軽減できる。
このルアーロッドは、ジャンルで言えば、シーバス・エギング・ショアジギング用のいずれかとして売られており、長さもまちまちである。単純にチョイ投げだけ楽しみたいならどれでも良いが、短めの方が取り回しが良く使いやすい。
これからサビキ釣りや簡単なルアー釣りも楽しみたいなら、9ft以上の長さのシーバスロッドかショアジギングロッド。硬さはM(ミディアム)以上を選ぶのが無難。
エギングもという人は長いロッドは使いにくいから、9ft以下のエギングロッドを選べば間違いない。

どれもリールはスピニングタイプで、サイズはダイワなら2500番、シマノなら3000番を選ぶ。ルアーも面白そうだと感じるなら、ダイワなら3000番、シマノなら4000番を購入すると使い勝手が良くなる。
道糸はPEラインの1号が望ましいのだが、まずは安価に購入できるナイロンラインの3号を巻いておけばそこそこ楽しめるだろう。

それでも専用品がおすすめ

「とりあえず」ということでチョイ投げをおすすめしたが、1日だけという意味でないなら、釣り方に合わせた道具を購入することを強くおすすめする。
いきなり高価なものを買う必要はないが、長く楽しむための最低限の価格としてあえて予算をあげるなら、有名釣り具メーカー商品で、定価1万円以上の商品であればどれも十分な性能を持ったものが売られている。
釣りジャンルによっては最低レベルがもっと高価になることもあるが、堤防で釣りを楽しむのれあれば、1商品1万円(実売)の予算で十分だ。
竿とリールを合わせて2万円と安くない買い物ではあるが、激安品の靴よりも、有名メーカーの靴のほうが断然長持ちするように、結果的に安く済むし、他の釣りにも流用できる。

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