

タコ釣りとは
タコ釣りは船釣りが主流だが、堤防からの釣りも簡単で面白い。
マダコの吸盤の力はどんな魚の引きも超えるほど力強く、それに耐えられる竿とリール、そして道糸が必要だ。仕掛けは、タコテンヤというオモリにハリが付いたタコ釣り専用の道具を使う。タコテンヤには生エサをくくりつけるタイプと、擬似餌がセットされたタイプがある。形状もさまざまだ。いろいろ使ってみて使いやすいものを探すのも面白く、自作する人も多い。
タコテンヤ
堤防からのマダコ釣りは、タコジグやタコテンヤと呼ばれる道具が使われている。
タコテンヤはカニやイワシ、豚の脂身などのエサを装餌して使用する。特にマダコが主食としているカニへの食いは抜群だ。
またタコテンヤの中にはカニを模したソフトプラスチック製の擬似餌がついたものが市販されているので、エサがないときはそれを利用するのも良い。
このタコテンヤで港内やゴロタ場で岩の隙間などに潜むマダコを狙う。釣り方は非常に簡単で、タコテンヤを底まで落とし、ゆっくりズル引きするだけだ。
タコが掛かればずっしりした重みが竿に伝わってくるので、一気に巻き上げるのが肝。そこでモタモタしていると障害物に張り付かれて、取り込むのが困難になるので注意。マダコ釣りのシーズンは梅雨(6〜7月)の新子釣りと、冬(1~2月)の大型狙いだ。
マダコ仕掛け
仕掛けはとてもシンプル。必要な道具が少ないから金銭的にもリーズナブルであるといえる。
竿は岩などに張り付いたタコを引き剥がせるパワーあるものを選び、そしてタコの重みに耐えながらも一気に巻き上げられるよう、ラインはナイロンラインよりも伸びが少ないPEラインがおすすめ。感度がよくテンヤに力が伝わりやすくハリ掛かりさせやすい。ただしPEラインはタコテンヤと直結すると解けやすいので、間にフロロカーボンリーダーを入れるとよい。

擬似餌付きタコテンヤバリ。これ一つあればタコ釣りはできる。ただし引っ掛かりやすいので最低3個は用意しておきたい。
タコテンヤでの狙い方

藻が生えている場所や敷石付近など、障害物が多い地形にマダコが潜んでいることが多い。また底だけでなく、堤防の際なども狙ってみよう。
タコジグ
イイダコ釣り
イイダコはマダコよりずっと小さく、投げ釣りの外道として釣れることも多いが、専門に狙うと本家マダコ釣りよりもゲーム性が高く面白い。
マダコに比べると体が小さい分、パワーもそれほどないので、エギングロッドやシーバスロッドが使える。リールも2000〜3000番のスピニングで十分通用する。ラインは感度がよくアタリを取りやすいPEラインが最適だ。
イイダコは内湾で波静かな場所を好む。底質は砂泥底が理想。イイダコはアサリなどの二枚貝を主食としているため、貝が居そうな場所を選ぼう。
イイダコ釣りの基本は底狙い。タコジグをキャストし、着底を確認したら糸フケを取り、ロッドを数回シャクってジグを飛び跳ねさせる。その後イイダコが抱きつく時間を作るために数秒カウントダウンしながら待つ。アタリがなければ、またロッドをシャクるのを繰り返す。底が砂地ならゆっくりズル引きするのも有効だ。
アタリはじんわりと根掛かりしたように重くなるパターンが多い。変化を感じたらとりあえずアワせてみることをおすすめする。