泳がせ釣り(陸)

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泳がせ釣りとは

生きた魚を泳がせて、さらに大きな魚食魚(フィッシュイーター)を狙うのが泳がせ釣り。魚を食べる「生きもの」であればなんでも対象になる。
ただし、どこでも釣れるわけではない。対象となる魚がどこにいるのか、どんな魚を好むのかによって釣り方や仕掛け、エサが変わってくる。
魚を食べる「生きもの」であればなんでも掛かってくるので、ウミヘビやウミケムシ、歯の鋭い魚など危険もあるので注意が必要だ。

アオリイカを狙った泳がせ釣り

アオリイカはシーズンになると、堤防から手軽に狙うことのできる身近なターゲットである。一般的には4〜7月頃、産卵のために浅場に寄ってきた春の大型狙いのシーズンと、孵化してから3カ月ほど経つと堤防周辺でも見られるようになる秋の新子狙いのシーズンが最盛期となる。
アジやイワシなどを積極的に捕食する貪欲な性格上、昨今はエギングで注目されているアオリイカも、泳がせ釣りで仕留められる。
アオリイカ狙いの泳がせ釣りはテクニック的な要素が少ないのでビギナーにもおすすめだ。
エサはどこでも比較的手に入りやすく、弱りにくいアジが一番人気。装餌した後もよく泳ぐからターゲットへのアピール度も抜群だ。アジはサビキ仕掛けを用いて現地調達するか、釣具店や釣り場近くにある生きアジ販売所で手に入れることができる。

仕掛け

アオリイカの泳がせ仕掛け

活きエサをセットしたときにウキが沈みっぱなしになってしまう場合は、オモリを軽くする。このためオモリは数種類の重さ違いを用意しておく。
市販のアオリイカ専用泳がせ仕掛けは各メーカーから工夫が凝らされたものが出されている。ハリの大きさはイカのサイズに左右されるから釣具店の店員さんに今の状況を確認すると良い。

必要な道具

生きた魚を泳がせて釣るのだから、それ相応の大きな浮力のウキが必要となる。活きエサのサイズや元気さにもよるが、2号以上のウキを使えばエサの魚に引き込まれることなくウキを見ながら釣りができるだろう。ウキが沈んだり浮いたりではアタリが分かりづらく釣りにならない。
ハリは専用の市販品を使う。活きエサの鼻に掛けるためのハリと、アオリイカを掛けるための掛けバリがセットになっている。
アオリイカが活きエサに抱きついたのち、大きく仕掛けを引いてアワせると、掛けバリがイカに掛かる仕組みだ。活きエサを泳がせる深さは、1〜5mと浅めでよい。深くすると海藻など底の障害物に潜って絡むので注意。

活かしバケツ

泳がせ釣りの釣果は、活きエサの鮮度に大きく左右される。いくらアオリイカの活性が高くてもエサがなければ話にならない。活きエサ用のバッカンやエアーポンプなど専用品があるから、必ず揃えておこう。写真のように数多く入れても弱りが早くなるため注意。急な水温の上昇も厳禁。
魚を素手で触るとやけどしてしまうといわれている。魚をすくう網を利用すればこれが防げるから重宝する。先に手を濡らして冷やしておくとさらに良い。

活きアジの装餌方法

生きたエサを使う場合、弱らないように工夫することが大切。特に魚を素手で触るだけで弱るから装餌は手際よく行いたい。
活かしバッカンからアジネットでアジを取り出したら、素早く鼻に掛けよう。仕掛けにハリが3本以上ある場合は、追加でアジの背か肛門付近にハリを掛けてもよい。そうすることでアジが暴れても仕掛けから外れにくくなる。
装餌の際はやり直しを何度も繰り返すと、アジが弱ってしまうため素早く確実に行おう。

エサの付け方

基本はアジの鼻にハリを掛けるだけでよい。複数本のハリが付いている場合は、背中か肛門付近にもう一本掛ける。

仕掛けの投入方法

活きエサを投入するときは、なるべく弱らせないようにソフトに投入すること。
仕掛けを振りかぶる際には、活きエサが堤防に触れないように注意。仕掛けを投入するときは緩い放物線を描いて仕掛けを飛ばすようにしよう。
大幅に仕掛けを入れる位置がズレた場合を除いて、仕掛けをすぐに回収したり移動は行わない方が良い。むやみに仕掛けを動かすと、アジがハリから外れたり弱る原因になってしまう。

アタリから取り入れまで

泳がせ仕掛けで釣果を上げたければ、タナの設定が重要だ。最初は3〜5mに設定し、アタリがなければ小まめに調整していこう。
アタリはウキの動きで判断する。アオリイカの接近と同時に、エサのアジがアオリイカから逃げようと暴れ出すため、ウキが左右に移動したり浮き沈みを繰り返す。これを前アタリと言い、本アタリがくるまで、すぐにアワセを入れられるようにじっと構えておく我慢タイムだ。
最終的にウキが沈み込み、浮いてこなければ、そのときはアオリイカがアジを抱いている本アタリだ。確かめるために、少しだけ竿を上げて道糸を引いてみよう。
うまくアオリイカが仕掛けに乗れば、ズシリとした重みが伝わってくるはずだ。そのときは大きく竿をあおってアワセを入れ、イカをハリにしっかりと掛ける。
逆に重みがなければアオリイカがまだ完全にアジを抱いておらず放してしまった証拠。
しかしすぐに仕掛けを回収することなく、少し放置して待ってみると良い。
アオリイカは意外と自分が捕食しようとしたエサに執着心があり貪欲なため、再びエサを抱きにくる可能性が高いからだ。

アオリイカのアタリとアワセ

スズキを狙った泳がせ釣り

スズキは雑食性が高い肉食性の魚で、小魚をはじめ、カニやエビなどの甲殻類や、ゴカイやイソメといったムシ類を捕食する。ルアー釣りの好ターゲットとなるためフィッシュイーターとして扱われることが多いが、実際には魚以外のものもよく食う。
基本的に捕食しやすいものにつく傾向が強く、特定のベイト(エサ)を活発に食うようになると偏食ぎみになる。それも地域ごとに時期的な特徴(シーズナルパターン)があるため、それに即した攻め方をすれば効率よく釣果をあげることができる。
泳がせ釣りはフィッシュイーターを狙うのに適した釣り方だ。ターゲットがスズキの場合、魚食性を生かした狙い方をする。アジやイワシについている時期は特に有効で即効性もある。
小魚についたスズキは生きエサに高反応を示す。動かない死んだ魚には反応が著しく薄いが、活発に泳ぐ小魚はもちろん、若干弱った個体でも狙い方次第では積極的に食ってくる。
エサはスズキが普段捕食しているものをサビキ釣りなどで現地調達するのがよい。エサとなる小魚を追うことで狙うべき場所やタイミングを図ることもできるのだ。
ちなみにフィッシュイーターは、ベイトが溜まるポイントに寄ってくる。だから、小魚の溜まり具合をみることによってある程度状況がつかめるのだ。
つまり、有効な誘いと状況判断ができるというのがこの釣りのメリットである。

仕掛け

仕掛け

ウキ釣りはタナを広く探ったり、流れのあるところを探るのに適している。オモリを底につける胴突き仕掛けは船道やカケアガリなどの底付近を狙うときに使用する。仕掛けは状況に応じて使い分ける。
ウキ釣り以外に遊動式の胴突き仕掛けなども効果的。そのようなときは、ウキ止めやシモリ玉、ウキはセットせず、道糸の先に中型スイベルを結んで市販の仕掛けをセットすればよい。
アジやイワシなどの活きエサは、水温が上昇したり酸素が不足するとすぐに弱る。そのため、クーラーなどの影になる場所に置いた生きエサバッカンに入れ、エアーポンプで酸素を送り続けよう。

主なシーズン

簡単にいうと、好機は本命のスズキとエサとなる小魚の接岸する時期が合致したときである。
まずはスズキの動向について。港湾部に居着いているセイゴやフッコサイズ(60㎝まで)はシーズンを問わず狙うことができる。一方、大型は冬から春にかけては産卵で沖に向かうため岸からは狙いづらくなる。その反面、産卵前の秋や産卵後の春以降は体力をつけるために沿岸でも荒食いするからチャンスだ。なお、シーバスの適性水温は20度以下とされている。夏の時期、海水温がそれ以上になると比較的水温の低い深場に下ったり河口周辺に溜まったりする。
本命の動向の次に重要なのがベイトの動きである。スズキのエサとなる小魚の種類は実に多い。体長わずか数㎝しかないボラの稚魚やシラスにつくこともあれば、20㎝以上のコノシロなどがメインベイトとなる場合もある。おまけに、偏食傾向が強まるとそのエサ以外は捕食しなくなる。
都合のいいエサの条件は、現地で簡単に捕獲でき、装餌しやすいこと。また、誘う際の扱いに困らないものを選びたい。具体的にいうと、10㎝前後のアジやイワシがおすすめ。これらが接岸したときにこの釣りの最盛期を迎える。
以上のことをまとめると春と秋が期待大! タイミングを見計らって好機にトライしてほしい。

有効なポイント

スズキは港湾部やサーフ、汽水域の河川などさまざまな場所で釣れる。そのようなポイントの中で泳がせ釣りで狙うのに向いているのは、足元から水深のある岸壁や堤防である。特に人工的な障害物が豊富にある港湾部は絶好のポイントだ。
スズキ釣りでは障害物周辺を探るのが鉄則。ざっと例をあげても、ケーソンやテトラ、橋脚回り、船や桟橋の周辺、沈み瀬や船道沿いと、スズキは水深に関係なくさまざまなものにつくのである。ときにはそのかたわらでジッと身を潜め、またあるときはテトラや壁などに沿って回遊したりもする。だから、やみくもにエサを投入するのではなく、障害物周りを入念に探る方が断然効果的なのである。
基本的には、めぼしいポイントに投入してアタリを待っているだけでよい。その際、複数竿を出すのも有効。
なお、流れがぶつかるような場所を探るのもよいが、遠投を要するポイントはあまりビギナー向けではない。遠投すると投入時にエサが外れやすい。

ポイント

■外海側テトラの際
スズキの着き場となるうえにベイトが豊富。
■岸壁の足元沿い
日中、スズキは岸壁の影になるところに着くことが多い。沖目より足元の際にエサを送り込む。
■河口部
汽水域ににも順応する。特に河口周辺では小魚が溜まることが多くスズキも寄りやすい。
■湾奥
エサが溜まっているときに狙いめになるポイント。夜、常夜灯の明かりの近くで姿が視認できたりする。
■常夜灯
スズキは暗いところに潜んでいて、光のもとにある丸小魚を襲う。夜釣りの際、特に効果的。

護岸整備された河口もスズキ釣りでは有望。橋脚や捨て石などの障害物以外に、常夜灯の明かりの明暗部も狙いめだ。スズキは暗がりを回遊する傾向があり、明るみに寄る小魚を捕食することが多い。その境目に投入するのが効果的である。
ストラクチャー

スズキはストラクチャーの多い港湾部などに居着く習性がある。潮通しのいい湾口以外に、流れの弱い湾奥に良型が潜んでいることもよくある。狙いめとなるのはストラクチャ−周り。日中は特に足元際などで食ってくる。

必要な道具とエサ

基本はエサを含む仕掛けが投入できればOK。竿を持ち、ウキを使わずに足元を狙うのであればライトなシーバスタックルでも十分使える。置き竿にしておく場合は2号クラスの万能竿を用いて、ウキ釣りで挑むのが望ましい。竿が1本しかないなら事前にエサとなるアジやイワシをサビキ釣りで確保しておき、のちに仕掛けを替えてスズキを狙う。ただ、タックルは、エサを確保するためのものと泳がせ釣り用を別々に準備しておくと効率的だ。

■口掛け・鼻掛け
上アゴにハリを刺すのが口掛け。身切れしにくく、遠投が可能。元気なエサを誘導するのに最適。鼻掛けにすると呼吸条件がよくなり、弱りぎみのエサの操作がしやすくなる。
■背掛け
エサの姿勢を水平に保てる装餌法。エサを泳がせて誘うのはもちろん、エサが弱っても食わせることができる。足元際を探るときや足場の高いところから釣るのに適している。

釣り方

ポイント図

狙いのポイントにエサを送り込んでアタリを待つ。エサが獲物に追われるとウキに反応が出たり竿を持つ手に伝わる。このとき、リールのベイルを起こしたりドラグを緩めたりしてエサの動きを損なわないよう道糸をスズキの引きに合わせて送り込むのがコツ。
ここで早アワセは厳禁。ウキが沈んだまま浮いてこなくなったり強く道糸か竿が引き込まれたときにアワセを入れる。
余分なラインを巻き取り、ドラグを締め直して大きく竿を立てるとハリ掛かりする。ドラグはあまりきつく締め込まないこと。スズキが強く引くとラインが切れないようにドラグが逆転するようにしておく。ドラグは1〜2㎏に設定しておくのがベター。

ヒラメ・マゴチを狙った泳がせ釣り

ヒラメやマゴチのような扁平な魚体を持つ魚は、俗にフラットフィッシュと呼ばれる。これらは砂泥質の底近くで行動し、主にその付近でムシや小魚、甲殻類などを捕食する。
ヒラメとマゴチは魚をメインベイトとするフィッシュイーターである。それぞれ生態や時期的な傾向は異なるが、どちらも同じような攻め方で狙って釣ることができる。
魚食性の強い魚は動くものに高反応を示す。そのためルアーで狙うのが効果的だ。
だからといって、ヒラメやマゴチはルアーを使えば簡単に釣れるかというとそうではない。これらの魚はスズキやクロダイのように身近な場所に数多く生息するものではないからだ。
ルアー釣りでも居場所を探しながら広く探っていき、有効なアプローチを適格に行わなければ釣果は得られない。それには慣れと技術が必要である。
ルアー釣りに慣れてない人には活きエサを使った泳がせ釣りで回遊待ちするのをおすすめしたい。
ターゲットが捕食している魚をエサにするのはなによりも効果的で、しかもこの釣り方は簡単にできるからだ。おまけに、アタリがあるまで置き竿にしておけばフラットフィッシュを狙いながらそれとは別に他の釣りも楽しめるという利点がある。
積極的にチャンスを求めてルアーを撃ちながら広くランガンするのもいいが、特定の場所で竿を出し、巡ってくるチャンスを待つのも有効なのだ。
なんといってもヒラメもマゴチもいわずと知れた高級魚。釣れるのであれば狙わない手はない。気軽にトライできる泳がせ釣りは、それらを効率よく釣るのに有効な手段であり、タナボタ的な釣果も大いに期待できる釣りである。

仕掛け

有効なポイントは

どちらの魚も船釣りの好ターゲットであることからも分かるように、深場にも生息している。それが接岸する時期になると堤防からでも狙える。
フラットフィッシュは砂の中に身を隠して獲物を狙う。だから、それに都合がいい場所に寄りやすい。ヒラメは岩礁帯にも多く生息するが、釣りやすさを考慮すると砂泥底の方が狙いめとなる。
これらの魚はサーフで狙うイメージが強い。しかし、その近くにある漁港の堤防や河口付近の石積みなどからでもよく釣れる。
ポイントとなる場所のキーワードは、「砂泥質」に加え、「流れ」、「地形変化」、「ベイト」である。流れは魚の活性を左右するとともに回遊率にも関わる。
地形変化に富んだポイントに魚は溜まりやすく、船道やカケアガリはフラットフィッシュの回遊コースにもなる。ベイトについてはいうまでもない。小魚がいるところにフィッシュイーターは着くのだ。これらの条件が揃うほど期待してよい。
サーフでは流れや地形変化、ベイトの居場所を突き止めるのが難しい。逆に堤防はそれらが分かりやすく、フラットフィッシュが寄る要素にも恵まれているのだ。

ポイント
ポイント

ルアーではサーフが定番ポイント。しかし、それはキャストを繰り返して広く探っていくのが条件となる。泳がせ釣りで回遊待ちするのであればサーフに隣接する漁港などがおすすめ。エサが溜まりやすい場所にヒラメもマゴチも回遊してくる。

護岸整備された砂地エリア。近くに岩礁帯やゴロタが広がる場所も有望で、流れ込みの先でベイトを待ち構えていることもしばしば。釣果が聞かれなくても、流れがあり、地形変化に富み、ベイトが集まりやすいところなら可能性はある。

主なシーズン

ヒラメはサイズを望まなければ通年狙える。良型の好機は2シーズンあり、産卵で浅場に差してくる春先から夏にかけてと小型のアジやイワシが大挙して接岸する秋が最盛期だ。一方のマゴチもそれに似ており、産卵期の春〜夏と深場へ下る冬前までがベストシーズンとなる。ただし、産卵期は地域によって開きがある。また、ベイトが豊富なエリアは釣り期が長いという傾向が見られる。
時間帯に関しては、どちらの魚も日中でも夜でも食ってくる。特に食いが立つのが朝夕のまづめ。この時間帯は高活性になり、底付近にいるフラットフィッシュも遊泳力を生かして活発な捕食行動をとる。ときとして、小魚を追って水面を割ることもある。

ベイト

フィッシュイータ−は、ベイトの溜まるところに寄る。水面を観察していたり、エサを確保する目的を兼ねてサビキ釣りや投げ釣りをして様子をみるのもよい。アジやイワシ、キスがよく釣れるところは好ポイントとなる。

必要な道具とエサ

フィッシュイーターを狙うのであれば、本命の動向はさることながら、エサとなる小魚の時期的傾向についても知っておきたい。
ヒラメ狙いに効果的なエサは10㎝前後のアジやイワシである。ヒラメが岸に寄る時期にこれらが接岸すると大チャンスだ。秋以降は沿岸部で群れをなすアオリイカの新子などもベイトにする。
一方、ヒラメに比べて遊泳力がやや劣るマゴチの場合、アジとイワシのほかに底付近で生息するキスやハゼも捕食する。いずれにせよフィッシュイーターはベイトとなる魚の動きとリンクしている。このことは常に意識しておこう。
使用する道具はエサを含む仕掛けを振り込むことができるというのが条件である。手持ちならライトなタックルでよいが、キャストして置き竿にするなら投げ竿がおすすめ。なお、底付近を入念に探るのが基本で、ウキの使用頻度は少ない。仕掛けの先端のオモリを着底させてエサを底付近で泳がせるのが一般的。ただ、このようにすると砂地がメインの場所でも根掛かりすることがある。そのため仕掛けとオモリは余分に準備しておいたほうが無難だ。

釣り方

ヒラメとマゴチを回遊待ちする方法についてはどちらもあまり変わらない。エサとなる小魚を口掛けもしくは鼻掛けにし、優しく投入してアタリを待つ。
このときに大切なのがエサを弱らせないことである。特にヒラメは活発に泳ぐ小魚を好むためエサにダメージを与えてはいけない。活きエサの中でもイワシはすぐに弱りやすい。魚体を軽く握って迅速にハリを掛け、投入時は仕掛けが着水するときにサミングして衝撃をやわらげよう。
アタリの出方はヒラメとマゴチでは少々異なる。
鋭い歯を持つヒラメはベイトに噛みついてダメージを与えてから食うことが多い。ちなみにヒラメ釣りで「ヒラメ40」という言葉がある。アタリが出てから40秒待ってからアワセを入れよという意味で、食い込むまでそれだけ時間を置く必要があるというわけだ。
それに対してマゴチはエサを背後から呑むようにして捕食する。ちなみに、マゴチの口の中は硬い部分が多い。だからこちらも早アワセは禁物で、しっかり食い込んでからアワセを入れる。
本命が近づくと、まずエサが暴れ出す。前アタリとして断続的に軽く引き込まれる。その後、強い引き込みがある。そこで竿を大きく立ててアワせる。ただし、魚の活性が高いときは一気に本アタリがくることもある。だから置き竿にするときは、尻手ロープをつけておくなどしてタックルを持っていかれないようにしておくのがよい。誘いは活きエサにまかせ、釣り人はポイントにエサを留めることに努める。無闇にシャクったりはせず、アタリがなければ投入点を変えたり仕掛けの微調整を行うのが効果的だ。なお、遠投ばかりが吉ではない。意外と足元で食ってくることもある。

アワセ方
  1. 底付近でエサを泳がせてヒラメにアピールする。
  2. 前アタリがあってもそのままにして、ヒラメがエサを食べるまで待つ。
  3. 強く引き込むアタリが出たらアワセを入れる。
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