ビギナーと名人の技術力の差は運? 実力? 秘密はタフコン攻略にあり

魚をたくさん釣るだけが名手ではない

「あいつは釣りがうまい」というとき、なにを基準にしていますか?

一番多いパターンは「魚をよく釣る」という基準でしょうが、この基準というのが実に曖昧です。

例えば、最盛期の男女群島に行ってグレをたくさん釣ったら上手といわれるのでしょうか? 超A級磯に上がって大型をたくさん釣ったら名手といえるでしょうか?

こう言ってみると決して釣り上げた魚の数だけでは判断できないことが分かりますよね。

では、競技会で好成績を上げる釣り人をうまいといってよいのでしょうか?

確かに、グレにしろチヌにしろ全国大会で優勝した選手はそれなりの技術と運を持っています。それは間違いありません。しかし、そうだとしたら、優勝者が翌年の同じ競技会で一回戦負けするのはどう解釈すればいいのでしょうか?

釣りの世界でよくいわれるのは「釣りには不確定要素が多いからビギナーでも名手よりたくさん釣ることがある」というものです。確かに、どんな名人でも水たまりでグレを釣るのは不可能です。一方、ビギナーでも超A級磯に上がれば釣れる可能性は高くなります。

このように、釣り場による影響は非常に大きい。時合いもありますし、運の要素もあるのは確かです。

条件が同じならウデの差は間違いなく出る

では、まったく同じ条件で釣りをすれば必ず名手の方がたくさん釣るのでしょうか? 答えは、その確率が高いといえる程度にとどまります。なぜなら、まったく同じ条件で釣りをするのは不可能だからです。

メーカーが主催する競技会では、時間を区切って足場を交代するルールがあります。極力同じ条件で戦ってもらうためですが、それでも条件に違いは出ます。時間の経過にともなって潮が変わり、魚の活性が変わるからですね。

それでも、条件は同じレベルに近づいたといっていいでしょう。

では、仮にまったく同一条件で釣りをしたとして、ビギナーと名手の違いはどのようなところに表れるのでしょうか? 結局は運だけなのでしょうか? いいえ。もちろん運だけではありません。

ビギナーと名手の差はこんなところにも

グレにしてもチヌにしても、名手とビギナーの差は大きいです。

どのようなところに表れるかというと、ポイントやタナの選定、マキエの効かせ方などがメインとなります。同調やツケエ先行もこれに含まれます。

そして、もう一つ、名手とビギナーの大きな違いがあります。タフなコンディションを処理して魚を仕留めることができるかどうかです。例外はあるにしても、すべてのビギナーは悪条件を克服することはできません。

タフコン下では翻弄されるばかりで時間が経過し、回収時には空っぽのクーラーボックスで乗船しかねません。

一方、名手はなんとかしてタフコンを克服して、1尾、2尾と着実に釣果を伸ばしていく。終わってみれば大きな差が付いていることになる。

と、書くのは簡単ですが、タフコンを克服するのは簡単ではありません。なにしろ、状況が多様に過ぎます。風、雨、潮、沈み瀬という要素があり、それぞれについてさまざまな状況があります。そもそも釣りにくい状況を好んで釣行する、一般の釣り人は少ないでしょうし、そういう意味でもタフコンに遭遇できるチャンスは少ないのです。

例えば全層釣法をマスターしようとしたとき、最低1年間はどのような状況でも全層を続けようと思ったとします。これはできそうですね。実力もつきそうです。

ところが、風対策をマスターしようとして、風が強いと予報に出ているときに釣り場に行っても、都合よく、いつも風が吹いているわけではありません。

動かない潮を攻略しようとしても、潮がガンガン流れている釣り場ももちろんあります。自然が相手である以上、こちらの都合通りにはいかないものです。

そこで、タフコンに遭遇した場合はむしろチャンスだと解釈して、その状況を克服するためのあらゆる方法を試してみましょう。一般的な釣り人は悪条件に遭遇することを嫌います。楽に釣れるならそれに越したことはないですしね。

しかし、いつもそれを繰り返していてはタフコンを克服する能力は身に付きません。

それぞれのタフなコンディションに遭遇したときのために事前に学び、遭遇したら試してみて、あとは自分なりのテクニックを磨き、どのような悪条件でも確実に釣り上げる実力を養っていきましょう。

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