仕事帰りに狙えるメバルとアラカブ 短時間勝の極意に迫る!

メインテーマは短時間の釣り。一晩中ロッドを振り続けても、その間ずっと魚が釣れ続けるわけではないし、経験の少ない初心者が集中できるのもこれくらいが限度かというのが約2時間。仕事帰りにちょっと竿を出してみるのもこのくらいの時間がちょうどいいのではないだろうか。

目標は1時間30キャスト

ルアーを海中に投入しなければ魚は釣れない。いかに数多くキャストできるかが釣果を分けるポイントとなる。

頭に入れておかなければいけないのは、ルアーが水中を泳いでいない限り魚が釣れることはないということ。これは極当たり前のことなのだが、魚が釣れない人の多くは仕掛けが海の中に入っていないのが原因であることが多い。

たとえば、ルアーをキャストして、手元に回収するまでの時間を約1分としても、1時間でキャストできる回数はマックス60回。実際は、移動やルアー交換があるのでその半分の30回程度と考えればいい。

何もトラブルが無い状態でもこれくらいが限度なので、トラブルが起こった場合はさらにキャスト回数は少なくなる。根掛かりやバックラッシュなど、トラブルに見舞われがちな初心者が釣れない理由の一つがこれだ。トラブルの回避はタックルの扱いに慣れることも重要だが、バランス良くタックルをセッティングすることで対応することもできる。初心者にタックルをすすめる際に、予算の範囲でなるべくいいものをすすめる理由もここにある。

まずは、1時間に30キャストを目標に、タックルをトラブルなく扱えるようになっておこう。もちろんただ投げて巻くだけの30では意味がない。狙うべき場所で魚達に有効なアピールをしながらの30キャストは思ったよりもハードルが高いと感じられるはずだ。

使うルアーは2、3種類

場所やターゲットに応じてルアーをチョイスしておく。さまざまな状況に対応できるようにある程度の数は揃えておきたい。

反応が鈍ければ、2、3投でルアーチェンジという話に、「そんなすぐに」と思う人も少なくないだろうが、1時間に30キャストしかできないと考えると、わずか3投でも全体の10%の時間を費やすことになる。

だから、事前段階でのルアーの絞り込みは重要だ。現場に多くのルアーを持ち込むことは、一見効率よく魚にアピールするための手段とも思えるが、それをすべて使うことはまずないし、何よりもあれこれ考える時間がもったいない。事前の情報収集で、この無駄な時間を大幅に短縮することができるはずだ。

究極をいえば、ルアーローテーションは無いのが理想だがそうはいかないのが実情。そのため、一番自信のあるルアーをパイロットルアーにし、反応が鈍い場合カラー、ウエイト、シルエットなどをテーマに沿って変更することで、より短時間で答えにたどり着けるよう、ルアーを数種用意しておくのがセオリーなのだ。「これしかない」では意味がないし、釣れない。

まずはジグヘッドを覚える

ジグヘッドは基本となる重量と、その前後をいくつか揃えておきたい。予めワームをセットしておけば現場での時間短縮となる。

ジグヘッドのウエイトは1.5gを基本にする。キャストして表層をただ引きし反応がなければ、着水後5秒待ってからリトリーブ。それでも反応がなければ10秒後にリトリーブを開始し、徐々に深いレンジでルアーを泳がせアタリがあったレンジを集中して狙うカウントダウンを覚えるのが第一歩になる。

ここで、手返しを優先するため、カウントダウンは10秒までにするのも有効な手段。さらに深くもしくは別のレンジを探りたいときは、ジグヘッドのウエイトを重くして同じように5秒刻みで10秒までカウントダウンしてからリトリーブすると、水深のイメージも掴みやすい。より早く深いレンジにルアーを届けられるというのもメリットで、20秒以上待ってリトリーブを開始するようでは手返しも悪い上、フォール中のアタリを取るにも初心者には難しいレベルになってしまう。

リトリーブは一定の速度で一定のレンジをルアーが泳ぐようにするのが理想とされるが、軽い仕掛けではルアーが足下に近づくにつれ浮き上がるので、できれば、泳層を目で確認できる日中にレンジキープのイメージを掴んでおきたいところだ。

タックルセレクト

使いやすいタックルは釣りがしやすいだけでなく、釣果に直結することもある。

タックルは使用する仕掛けをトラブルなく使い続けられるのが理想。扱いに慣れていれば多少のミスマッチは技術力でカバーすることができるが、初心者にはそれが一番難しいところ。上級者になるほど、無駄なトラブルを嫌うため、より使いやすいタックルを選ぶ傾向があり、それが釣果に直結しているということも知っておきたいところだ。

使用するルアーの重量にマッチしたロッドを選ぶことはルアーフィッシングの基本だ。

ロッド

ジグヘッドに代表される軽い仕掛けを、少なくとも15mは飛ばせることと、ピンポイントを狙えるコントロールが欲しい。慣れればシーバスロッドやエギングロッドでも可能だが、キャストの際にしっかり曲がってその反動をキャストに利用できるようなロッドであることが望ましい。流用可能なロッドも多く存在するが、一番簡単なのは専用ロッドから選択することだ。

ルアー用のシャロースプールが装備された小型のスピニングリールが使い易い。

◯リール

スピニングリールの2000番前後がいい。番手が小さいリールは軽い上、巻き取り力が弱いので、リトリーブ中に魚がルアーをくわえたときの重さの変化を明確に伝えてくれるという利点がある。ただし、サイズの割に魚の引きが強いのと、スプール径が小さすぎるとラインに巻き癖が付きやすいのであまり小さすぎる物は避けることだ。

ラインはナイロン、フロロカーボン、PE、エステルなどがある。初心者が一番扱いやすいのはナイロンラインだろう。

ライン

細い方が扱いやすいが初心者にはリーダーのセットが必要ない3lb前後のナイロンもしくはフロロカーボンラインがおすすめ。

魚のことを知っておこう

産卵を控えて、お腹が大きなメバル。メバルは成長するまでにかなりの時間を要する。永く釣りを楽しむために、このような個体は優しくリリースしよう。

メバルについては、10月ごろから釣れ始め、2~3月に産卵行動にともない釣果がいったん落ち着く時期を迎える。そして水温が上がり始める3月中旬から春に再度シーズンを迎え5月の前半ごろまで釣れ続ける。

アラカブもおおよそ同じだが、型の大小を問わなければ、1年を通じて狙うことができる。

確実に仕留めるなら夜

ナイトゲームはポイントを絞りやすいというメリットがある。まずは常夜灯周辺から探っていきたい。

ロックフィッシュの1日の行動パターンを考えると、明るいうちは隠れ家に潜んでいるので、日中に釣果を上げようと思うと海中の物影をかなりタイトに狙う必要があり初心者には不向き。そこで狙い目を日没後に設定する。今回のテーマのような短時間釣行なら、活性が上がり始める夕まづめ以降が狙い目の時間帯となる。

夜の漁港は定番スポット。まずは常夜灯周りをチェックしてその日の活性を探る。状況が悪いときは一か所で粘るより小さくてもいいので移動してみること。同じポイントを攻めるにしても、立ち位置が変わりルアーが泳ぐ方向が変わるだけでバイトに結びつくこともある。

ポイント選びで釣果は決まる

明るい内に釣り場の状況を確認しておくと、狙うべき場所を把握しやすい。

最初に述べたように、ロックフィッシュはもともとルアーへの反応がいい魚なので、条件さえそろっていればかなりの確率で釣果を得ることができるはずだ。

相手がメバルならば、水面でパシャパシャと音を立てて捕食行動を繰り返すような状況にめぐりあうことも比較的容易なので、まずはこのような場所を探すことが第一歩。繰り返すが漁港の常夜灯周り、そして川からの流れ込み付近や排水口など分かりやすいストラクチャーが周りにあればさらに確率が上がる。

実績のあるポイントは、常夜灯だけでなく沈み瀬や潮の流れの変化が起きやすい、堤防の角、魚の隠れ家になる藻場、テトラなど、魚が付きやすい条件をいくつか兼ね備えた場所であることが多い。

釣れないときは、月明かりや常夜灯などの位置も確認してみよう。光の差し込みの違いで突然釣れることもある。つまり、微妙な仕掛けの通し方でも魚の食いが大きく変わるのだ。

ランガンに慣れること

釣れないときは一カ所で粘るよりも、ランガンして釣り場を変えていく方がベターだ。

潮止まりなど魚の活性が下がる時間帯は別としても、ある程度粘って反応がないようなら場所を移動し、やる気がある魚を見つけることも重要。小さな漁港でも最低3、4か所はポイントを移動できるはずなのでアタリが無い場所で釣り続けることを避けるのが短時間釣行で結果を出す秘訣なのだ。

アラカブは海底の障害物の陰や隙間を狙うのでさらに細かい移動が求められる。アタリがあった場合は同じ場所で2、3投することもあるが、基本は1か所1投で反応がなければ、一歩ずつ移動しながら絨毯爆撃の要領で広く探るといい。

ルアーセレクトや操作に自信がない場合、もう少し、あと1投とその場で粘ってしまいがちだが、往々にしてそれが釣果に結び付くことは少ない。小さな漁港一つ取っても、1時間に30キャストと考えれば、まだまだ攻めるべきポイントはたくさん残されているはずだ。ラン&ガンするには、軽量&コンパクトなタックルが求められるが、単純にロッドが短い&重量が軽いだけではない。軽すぎると風に弱いし、ロッドが短すぎると投げにくく取り込みづらくなる。自分の身長や釣り場にマッチした道具選びが大切。

セッティングの時間は有効に使う

暗くなってからの作業にはライトが必須。ナイトゲームはライントラブルが多くなりがちなので、素早く処理できるようになりたい。

根掛かりなどでルアーをロストした場合、ラインをチェックし痛んでいる部分をカット、ジグヘッドを結び直し、ワームを選んで形よくセットと、最低でもこれだけの作業が必要になる。この作業は結構なボリュームになるので、のんびりしていると5分、10分といった時間はすぐに過ぎてしまう。リーダーラインを使っている場合はさらにプラスアルファの時間がかかる。

タックルの扱いに慣れていない初心者は、釣行時間内に何度かこの作業を繰り返しているので、実釣に充てる時間がどんどん少なくなっていく。これではベテランとの釣果の差が出てきても当然。

しかし、これらの作業のほとんどは、日ごろの練習や道具の整理整頓でかなり短縮できることだ。初心者だからこそベテランより多くキャストするべき。時間を区切った釣行はこれらを意識するためにも役立つシチュエーションと言える。

このタイミングでルアーをローテーションさせるのもいい戦術だ。魚が釣れるのであれば根掛かりする前にルアーが魚の口に入るはず。根掛かりしたのは魚が口を使わなかったからと考え、気分転換にするタイミングにもなるのだ。

フッキングについて

しっかりとフッキングさせるために、アワセは丁寧に行いたい。

基本は魚の重みを感じたらテンションを抜かずにロッドを煽ること。失敗しがちなのは、鋭くアワせようと、竿先を戻してからシャクってしまうことだ。

こうすれば、ハリが魚の上顎を貫くような力を瞬時に掛けられるが、竿先を下げるときにラインのテンションが抜けるので、そこでハリが外れてしまうのだ。

そこで、ロッド操作はアワセのストローク分の余裕を残しておくこと。もし竿先を下げてアワセを入れるならそれ以上のスピードでリールを巻き、ラインテンションを緩めないようにすることだ。

さらに重要なのはハリ先の鋭さだ。たとえば触れただけで深く刺さり込むような鋭いハリ先なら、食った直後に反転するメバルやアラカブにアワセは必要ない。居食いのようなラインテンションが少ない状態でもハリ先が引っかかりやすく、コツンと触れるだけのショートバイトもハリ先に触れさえすれば掛けられる可能性が高いからだ。

最後に

とにかく数をこなすことが上達への近道だ。

少ない時間で確実に釣果を得たいなら、基本の操作を多くの釣り場で実践すること。細かいテクニックが必要になるのは、そのあとの段階からと割り切ってしまえば、ルアーフィッシングは難しいことではないと分かるはず。

上達のコツはフィールドに出ること、そして少しでも長く釣る時間を作るために、家で行う結びの練習だったりするわけだ。

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