チヌフカセ釣りビギナーが押さえるべき仕掛けの見直し方

ただいまチヌ釣りベストシーズンですが、それでも釣れない人は往々にしています。経験者はそんなとき釣れない理由をいろいろ考えるのですが、ビギナーにとっては難しいところ。ビギナーズラックが働いてくれれば嬉しいのですが、理屈がわかっていないと仕掛けのどこを変えればいいか分かりません。最悪、余計なことをして、さらに状況悪化なんてことも……。

そうならないために、仕掛けを見直すポイントを押さえておきましょう。

ウキ下が合っていない

チヌはお腹が白いです。これは、カレイやヒラメのお腹が白いのと同じでいつもは海底近くを泳いでいることを表しています。だから、ツケエが底近くを流れるようにウキ下を調整するのが基本だと思ってください。それなのに、ビギナーの皆さんはしばしばとんでもないところを流しています。

その例を上の図であらわしてみました。AからEまで五つのパターンを挙げていますが、ここではDを正解としておきます。厳密な意味では状況によってはDだけが正解ではないのですが、ビギナーはとりあえずDを目指してみましょう。

ところが、そのことは知っているのに、そうしない釣り人がいます。つまり、A、B、C、Eの状態で仕掛けを流しているのです。これでは釣果が下がる可能性が高くなる……と、言い切れないところが釣りの難しいところなのですが。

しかしなぜそうするのでしょうか? それは主に次のような理由によります。

海底がフラットではない

砂地の狭い範囲に限れば平坦ですが往々にして海底には凹凸があります。特に、磯は起伏が大きく、どこにタナを合わせればいいかが分かりづらいです。

これには根掛かりという大きな問題がついて回ります。先程の図でいうとDの状態にセットすれば右、または左に流れたとき根掛かりしてしまいます。何度もそれが続くとC、またはBの状態にしてしまうのも無理からぬ話です。

しかし、それではチヌがアタる確率は格段に下がってしまいます。チヌ釣りに根掛かりは付きものです。根掛かりを恐れていてはチヌは釣れないという格言もあります。

とはいえ、根掛かりが続くと心が折れそうになります。仕掛けを流すのが嫌になると本末転倒なので、ここでは根掛かりを避けて、なおかつチヌがアタる確率が高い方法を三つ紹介します。

①カケアガリを攻める

沿岸部では潮が横に流れることが多いです。足元から続くカケアガリに沿って流すと水深は一定の場合が多く、根掛かりせずに底スレスレを流すことができるのです。

②一定の範囲を反復して流す

沈み瀬の際などチヌがアタる確率が高いところを集中して釣ります。潮の方向と沈み瀬の位置を読んで、より広い範囲を流せるところを選びましょう。

③沈み瀬の先を釣る

ある程度の速さで流れていれば、仕掛けを止めることでツケエは浮き上がります。その状態で沈み瀬を越え、通り過ぎたところで送り込む。沈み瀬の先はマキエが溜まりやすく、チヌが集まっている可能性が高いのです。

水深を測っていない

意外にもこれはベテランに多いミス。地形を見て、「これくらいだろう」と判断してあいまいにウキ下を設定してしまう。仕掛けを何度も流しているうちに修正すればいいやと気楽に考えているのですが、竿3本もある深場だと簡単には修正できません。それ以前に、仕掛けそのものを変更しなければならない場合もあります。

初めての釣り場では、大ざっぱでもいいから水深はきちんと測っておきましょう。

仕掛けが沈んでいない

ウキ止めは竿1本半の位置にあるのに、実際にはそこまで仕掛けが沈んでいないことが往々にしてあります。これは軽い仕掛けを好む人に多いケースで、G3とかG5のガン玉、さらにはガン玉なしだったりすると、無風ベタナギ、潮も非常に遅い場合でないと竿1本以上沈めるのは難しいと思って良いです。「ツケエを魚の目の前まで沈める」それがチヌ釣りでは一番大切なことだと肝に命じてください。

仕掛けを見直すチェックポイント

ここでいう仕掛けは2通りです。仕掛けを構成するハリスやハリ、ガン玉、ウキ、道糸を指すのが1つ。もう一つは半遊動、移動、全遊動という意味です。

以下、それぞれの項目に分けて説明しましょう。

ハリス

チヌは目がいいから太いハリスでは食いが悪いとされています。しかし、イシダイ釣りのワイヤー仕掛けに食った例や、投げ釣りの太ハリスで釣れた実績もあります。もちろん、フカセ釣りとは違い底に這わせた仕掛けでの釣果ですが、このことからも、ハリスが太くても条件によっては食うと思っていいでしょう。

ハリスは太い・細いで食いに影響するのではなく、反射したりツケエの動きを妨げていることが悪影響になりやすいのです。

しかし、ハリスが太いと食わない原因はあります。太いがためにツケエの動きが不自然になったり、ハリスが光に反射してしまうことが考えられます。単純に太いから食わないというワケではありません。

ただ、この時期に春チヌの自己記録を目指すのであれば、安易にハリスを細くしないほうが無難です。特にビギナーは魚とのやり取りに慣れていないから、細ハリスでは不安がある。安心してやり取りができるようにしておきましょう。

ハリ

チヌの食いにハリが影響するとすれば、その重量が問題になります。大きくて太く、重たいとツケエが早く沈みます。チヌの活性が高いと目立つ動きをするエサに興味を抱きますが、活性が低い場合は違和感を持ちます。そのせいかどうかはともかく、ハリは細軸を愛用する人が多いです。

もっとも、底で食わせるのならハリの重量はほとんど影響しません。次に取り上げるガン玉と同様、ツケエを安定させる役目も担っているので、積極的に太軸のハリを使いたいですね。

ガン玉

チヌは泳ぐのが得意ではありません。そのため、流れの中で漂うエサを追うのは苦手としています。したがって、ツケエを安定させるためのガン玉が不可欠になります。

一方で、チヌは繊細だから、ツケエは極力自然に見せるべきだという古くからの考え方はいまだに根強く残っています(今でも通用するケースはあるのですが)。その結果、細ハリス、小バリ、ノーガンで臨む釣り人も少なくありません。

もちろん、状況による使い分けが必要なのはいうまでもないです。しかしまずは基本としてツケエを安定させる釣り方を学んだ方が賢明でしょう。

ウキ

チヌは警戒心が異常に強いと信じられていた時代がありました。その考え方は波静かな湾内でチヌ釣りをする人の中には今でも色濃く残っており、それにともなって小さいアタリを取るには感度のいいウキが欠かせないと考えている人が多いものです。

食い渋ったときに小さいアタリを取るのに棒ウキは確かに効果があります。視認性も高い。だが、弱点もあります。波が出ると沈んでしまうし、誘いを掛けるたびに倒れるので、アタリを見逃す可能性があります。仕掛けが絡みやすく、操作性も劣ります。

棒ウキを常用している皆さん、ぜひ一度中通しウキを試してみてください。逆に、中通しウキしか使わない人も、棒ウキを使って長所を知り、状況により使い分けるのもいいでしょう。

半遊動と沈め釣り

グレ釣りの世界では広い範囲に普及した沈め釣りですが、チヌ釣りでも通用します。タナを探ることができるのはグレ釣りと同じメリットですが、エサの落ち込みに興味を引くチヌに対して強くアピールできるというメリットもあります。

反面、デメリットもあります。沈み瀬や藻の際を流したいと思っても、仕掛けの位置が分からないため根掛かりしやすいからです。当然ながら、エサ盗りの小さいアタリやチヌの前アタリも取りづらいです。

状況に応じて半遊動と沈め釣りを使い分けましょう。

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