
ルアーフィッシングにおけるメインアイテムともいえるルアー。店頭には数え切れないほどのさまざまなルアーがビッシリと並んでおり、始めのうちはどれを選んでよいのか分かりづらいでしょう。
ルアーを選ぶ上では、ターゲットを明確に決めることが重要となってきます。多くのルアーはさまざまなターゲットに有効的ですが、そのルアーの特性を知ることによって、どういったターゲットにどのようにアプローチしていくのかが見えてきます。
とはいっても、始めのうちはどこで何が釣れるのか分からない場合が多いです。そこで海釣りでよく使われるハードルアーのミノー、ペンシルベイト、バイブレーション、メタルジグの4つに絞って使い方を説明します。
レンジ&アクション

多くのルアーは、そのサイズによってある程度ターゲットが絞られてきます。しかし、同じようなサイズのルアーでも、水中でどのくらいのレンジ(層、タナ)を探れるのか、どのようなアクションをするのかなどによって使い分けていきます。ルアーはまず、探れるレンジによって大きく分けられます。また、同じ種類のルアーでもフローティングやシンキングなどがあり、ルアーを変えることにより、魚が居るであろうレンジを細かく探っていけるのです。
また、ルアーの種類によってアクションが異なります。魚のように泳ぐものもあれば、ユラユラと揺れるような動き、ブルブルと震えるような動きなど多彩なアクションのルアーがラインナップされています。同じルアーを使い続けると魚がスレてそのルアーに反応しなくなります。そのため、さまざまな動きで違う波動を出すルアーをローテーションしていき、魚に口を使わせるのです。1尾のターゲットを狙うために複数のルアーを使ってさまざまな角度からアプローチしていくのがルアーフィッシングの醍醐味でもあります。そのためには、それぞれのルアーがどのようなアクションをして、どのくらいのレンジを探れるのかを把握しておく必要があります。
ミノー

魚の形や泳ぎを模したルアーがミノー。口元についているリップと呼ばれるフィンのようなものの大きさで、水面下どれくらいの深さに潜るかが変わってきます。
ミノーは大きく分けてフローティング、シンキングに分類されます。フローティングとは海の中に入れた状態で浮いていること指します。リールハンドルを巻くことによりルアーを引くと、リップの推力で沈んでいき一定のレンジをキープして泳ぎます。レンジキープ力が高いのが特徴です。また、シンキングタイプよりアクションが大きいものが多いです。

シンキングとは海の中に入れた状態で沈んでいくことを指します。基本的な使い方はフローティングと同じくただ巻くだけですが、シンキングのほうがより深いレンジを攻めることができます。沈ませて、より深いレンジをキープしながら泳がすことも可能です。
リップをボディと一体化したリップレスと呼ばれるタイプがキャスティング時に飛距離が出せるということで、人気があります。一般的にはリップ付きのタイプより浅いレンジを泳ぐものが多いです。特にフローティングタイプのリップレスは超シャロー(浅いエリア)を攻めるのを得意とするものも多いです。根が荒い場所や海藻の多い場所、遠浅の砂浜など、沈むタイプがすぐに根掛かりして攻めきれないような場所を果敢に攻めることができます。
ペンシル

こちらも形状は魚を模したもので、形はとリップを取り除いたミノーという感じです。ミノーと同様にフローティングとシンキングがあります。しかし、ミノーと違って、あまり動かないように感じるので、本当に釣れるのか心配になりますが、タダ巻きでもよく釣れます。
ペンシルの場合、ロッドで積極的に操作してアクションさせることも多いです。特に水面でアピールするトッブウォーターゲームによく使われます。細かく竿先を動かしながらリールハンドルを巻くことでドッグウォークという独特のアクションをします。また、水面で水しぶきを上げてアピールするポッパーと呼ばれるタイプもあります。こちらもアピール力が強く、トップウォーターゲームには欠かせないルアーとなっています。
シンキングペンシルの場合、ミノーと同じような使い方をする場合もあります。ただこちらはリップが付いておらず、速く巻くとすぐに浮いてきますが、そのルアーに合ったスピードで巻くことで一定のレンジをキープさせて泳がすことができます。その場合はある程度沈めてから巻き始めます。水切りが自然で、動きもナチュラルなため、スレた魚に効果を発揮する場面もあります。
バイブレーション

バイブレーションは50~80㎜程度のズングリと縦に平べったいルアーで、名前の通り、ブルブルと細かく振動することにより魚にハイアピールしていきます。
サイズの割には重量があり、飛距離を出すことができるので、さまざまな場面で使える「必ず持っておきたい」ルアーのひとつです。最近は金属製のメタルバイブが主流で、底から中層くらいまでを攻められます。
投げてからすぐにルアーを引けば中層あたり、また沈ませて、底を取って引きはじめればボトムを攻めることができます。ただし根掛かりには注意。

基本的にはタダ巻きでOKですが、口ッドを上げたり下げたりするリフト&フォールという動作と組み合わせるのも定番です。
主にデイゲーム、つまり日中に出番が多いです。日がある時間帯、魚が陽光を嫌って中層以下に居る場合が多いです。そんな底のほうに居る魚たちを狙うのに使用します。かなりアピール力の強いルアーである反面、魚がスレるのも早いです。
メタルジグ

青物用のルアーの代名詞がメタルジグですが、ありとあらゆるフィッシュイーターに効果的な万能ルアーであり、こちらもぜひ所持しておきたいルアーの代表格です。
とにかく飛距離が出せるので広い範囲を探ることができるし、底から水面まで全てのレンジを攻めることが可能なタイプです。
基本は沈めて底を取ってからロッドをシャクりながら巻き上げる、を繰り返します。もちろん、沈めてただ巻くだけでも釣果は得られます。