
「釣った魚を串に刺し、焚き火で焼く」
そんな憧れを抱いたことはないだろうか。
串を選ぶ
串はできるだけ長く太いものの方がいい。
思っているよりも焚き火の炎は強く、串までも焼いてしまうからだ。
串の種類
竹串
できるだけ長くて太いものを選んでおけば失敗はないだろう。
通常の串は20㎝前後くらいしかなく、手に持ったり地面に刺したりするには短すぎる。30㎝以上はほしいところだ。
おすすめ串
鉄串
ステンレス製のものが主流。
「BBQ串」などで検索すればたくさん出てくるだろう。
BBQ串は手に持つことを前提に作られているので、持ち手が付いているものが多い。その反面地面に直接刺しにくい。
おすすめBBQ串
焼く道具
直火焼き
この方法はおすすめできない。直火OKのキャンプ場などではいいが、海や山で行うのはマナー違反。それに後始末も大変だ。
焚き火台
「ソロキャンプ」が流行したおかげで、1〜2人用の焚き火台が多く販売されている。
値段もリーズナブルなものが多いから、とりあえず的な気持ちで購入可能だ。
小型焚き火台のタイプは大きく分けて二つあり、カマド型と煙突型。
カマド型は料理がしやすいように、上部スペースを広くしたもの。
煙突型は燃焼機能を優先したもので、縦長なものがほとんどだ。
どちらを選択してもいいが、最適な魚の焼き方が変わるので知っておこう。
そこそこ高価だった小型の焚き火台の値段を一気に引き下げた、キャプテンスタッグの「カマド スマートグリル B6型」。
発売時は売り切れが続出したため、定価6,600円が倍以上に跳ね上がっていたくらいだ。
現在は定価の4〜6割引で購入できるくらい値段は落ち着いている。
また、好評を得て「カマド スマートグリル B5型」も販売されている。
機能をプラスした模倣品も多くあるので、購入時はいろいろと見てみることをおすすめする。
おすすめ品(カマド型)
おすすめ品(煙突型)
焼き方
串を立てて刺し、魚の汁が下へと落ちるように焼くとうまく焼ける。というのが焼き方のコツ。
しかし屋外では囲炉裏のようにビシッとセッティングが決まるわけではないので、「強火の遠火」を基本として焼けば、そこそこ美味しく焼き上がってくれる。
横置きスタイル

なんとなく憧れる焼き方ではないだろうか。
丸い串を使っていると魚が一方向にしか向かないので、平串などを使う必要があるが、火が全体に当たるので早く焼きたいときに重宝する。
定番スタイル

外で魚を焼くといえばこのスタイル。
魚の余分な水分が下方向へと流れるから、身をホクホクに焼くことができる。
それなりに強火でも大丈夫で、ヒレなどもカリッと仕上がる。
難点は焼く時間で、場合によっては2〜3時間必要になることも。
夜間にゆっくりと焼くことができる、キャンプ時に望ましい。
網焼きスタイル

魚焼き用の網を利用した焼き方。
裏返すのが簡単なので、焼くことに関しては失敗が少ないスタイル。
少々風情に欠けるが、美味しく焼くことができる。
焼くときのワンポイント
魚はS字に刺すのが基本
串を指す際は……
- 口から刺し
- エラ(または胸元)から一度串を出し
- 再度胴体へと刺して
- 尻ビレ(または尾ビレ)から串を出す
魚のサイズと串の長さによって変わるから、魚がS字になるように刺せばよい。
燃焼させる材料に注意
焚き火といえば、その辺に落ちている木を拾って燃やすことになる。
その場合、杉や檜が一般的だ。
しかし、杉や檜などの針葉樹は、火をつけると強い火力で燃えてくれるが、ヤニも多く出やすい。だから、生の食材に直接火を当てて焼くにはあまり向かない。
一番適しているのは、BBQ用として売られている炭だ。適度に煙が出て匂いも香ばしく付けてくれる。
しかし、遠火だといつまで経っても焼けてくれない。
だから炭火を使う場合は、ある程度近づけて焼く必要がある。
その場合は、カマド型焚き火台+網焼きがおすすめだ。

時間がかかってもいいからと言う場合は、煙突型で火を楽しみながら行うとよい。
途中で寝てしまっても大丈夫。焼き枯らしとなっているから、これも美味しく食べることができる。日本酒に入れれば「骨酒」となり、さらに楽しめる。


山や海で食らう塩がきいた焼き魚は最高!
お試しあれ。
