人気急上昇! カヤックフィッシング

アウトドアブームに牽引されて、人気上昇中のカヤックフィッシング。エンジンやモーターといった機器を必要とせず、自分の力を動力とした手軽さがウケています。人力と言っても、機動力は思いの外高く、慣れてしまえば、2馬力ボートと比べてもそんなに遜色はありません。とは言え、体力や腕力には個人差があり、いざというときには持久力も必要になります。

カヤックは2馬力エンジンボートと比べると動力装置がない分、装備がシンプルで準備も簡単です。また、エンジンボートと比べると購入時に低価格に抑えることができるため、入門しやすいということも人気を後押ししています。

シーカヤックにもいくつかの種類があり、レースや競技に使用されるものは、スピードとコントロール性を重視したシット・インと呼ばれる、下半身がボディの中に収まるタイプです。

釣り使われるシット・オンタイプのカヤック。体の自由度が高いのが特徴です。

釣りに向いているのはシット・オンと呼ばれるボディの上に座るタイプで、シット・インタイプと比べるとやや横幅が広く、安定感があり、体の自由度が高いのが特徴となります。

サイズは全長が2〜4m程度のものが一般的で、小型のものは小回りが利き、安定性が増す大型のものは、多少距離を走るのに向いています。

2馬力ボートと同様に樹脂で成形されたものと、空気で膨らますインフレータブルがあり、好みや使用環境に合わせて選べるようになっています。カヤックは全長こそは2馬力ボートと大差ありませんが、横幅がかなり狭いため、収納スペースもその分少なく済み、重量も軽いです。樹脂成形タイプでも小型のものは、コンパクトカーでも助手席のシートを倒せば車内に積載できます。そういう理由もあって、樹脂成形タイプの人気が高いようです。

ロッドフォルダー。
魚群探知機(魚探)。

シーカヤックも2馬力エンジンボートもベースとなる船艇にオプションを装備して自分好みに仕上げることができます。魚探やロッドホルダーなど、釣り用のオプションも充実しており、はじめからある程度釣り用のオプションをセットにしたフィッシングカヤックとして販売されているものも多いです。釣りで使うことを目的としているなら、はじめて買う場合は、このようなものを選んだ方がよいでしょう。

パドルはカヤックの最重要装備。自分の使いやすいものを選ぶことが重要です。万が一の紛失に備えて、小型のものを予備で装備しておきましょう。

カヤックで最も重要な装備がパドルです。形状や大きなどによって、機動力や疲れにくさがかなり変わってきます。自分の体力や腕力に合ったものを選ぶことが重要になります。多くの場合は標準的なものがセットに含まれていますが、ある程度経験を積んだらこだわりたい部分です。

2馬力ボートにしろ、シーカヤックにしろ、必ず必要となるのが安全対策の装備です。

まずライフジャケットは必須となります。膨張式でも問題ありませんが、かなり水を被るので、自動膨張は向きません。特にパドルを使うカヤックは体の自由度を確保する必要があるので、専用のベストタイプが好ましいといえるでしょう。

左から、フラッグ、リフレクター、ライフジャケット。安全を守るためのアイテムは必ず装備しなければなりません。

また、小型の船は他の船から見落とされがちとなり、それが原因で衝突などの事故に巻き込まれる恐れもあります。そのため、自分の存在を周りにアピールするフラッグの付いたポールを必ず装備しなければなりません。また、他船のレーダーに映るリフレクターと呼ばれるものも装備することを強くおすすめします。

出船場所も考える必要があり、基本的には砂浜が一番適しています。漁港などのスロープは勝手に使用してはならないので注意してください。

このような小型の船艇で海へ出ると、誰にも気を掛けずに1日のんびりと釣りを楽しむことが可能です。行動範囲がぐっと広くなり、釣りの世界も大きく広がります。しかし、免許も資格も必要ないため、自分の技量や知識・判断が適正なのか、ということにも気づきにくいも事実です。特に、風速や波の高さには細心の注意が必要になります。波が高いと進むスピードが大幅に遅くなり、風が強いと流されやすくなります。海上は常に危険が付きまとうということを十分に理解して、安全第一で楽しむことを決して忘れないください。

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