オフショアでも潮の流れを理解すると、よく釣れる

「潮の流れを理解する」ことは、すべての釣りの第一歩となります。オフショアでは、潮の流れと船の流れが理解できてやっと自分の釣りができるようになります。「海中ではジグが現在どのように動いているか」を想像できれば、ロッドやラインの操作をどうすればよいかが見えてきます。

潮の流れを理解する

魚群探知機などを使い、釣りながら改定の起伏や魚影が分かるようになってきましたが、潮の角度や向きは絶えず変わるから魚探の情報だけでは後手に回ることもあります。ラインやロッドに伝わる情報を逃さず、自分で情報を解析しながら釣りましょう。

なぜ、海では潮が流れているかを大雑把に説明すると、月の引力が関係しており、月が近いエリアほど海面が引っ張られるため、潮が満ちてくる状態になります。逆のエリアは下げ潮となります。これだけが原因ではありませんが、主な理由はそれです。潮が流れると障害物に海水が当たって酸素が混入されるし、プランクトンなどが流されて移動し、広範囲の魚にエサが供給されます。だから魚は基本的に潮が動いている場所を好んで生活しています。

船上にいると潮が流れていることに気づきにくいです。特に周囲に障害物がなく、水深が深いエリアでの釣りとなると、船を基準にするしかないので特に分かりにくくなります。オフショアフィッシングがはじめての人は、真っすぐ下にルアーがフォールすればよいですが、斜めになってルアーが引っ張られると、理由が理解できずに延々とラインを出す人が多いです。

理解できないうちは、「ボトムを取る」「着底を感じる」などという意味が理解できないから、釣りは成立しません。

すでに数度釣行したことがある人なら、ボトムを取らなければいけないということは分かっているはずです。ではなぜそうしないといけないか、どうすればいいかを解説していきましょう。

船と潮の関係と船の流し方

海面が穏やかに見えても、海中では激流の場合もあるし、海上がシケていても、海中にはさほど影響していないこともあります。ルアーを海中に沈めることで多くの情報を得ることが可能です。

船から落としたジグが、どんどん遠くへ流れていく場合と、真下にジグが落ちる場合は、どちらが釣りやすいでしょうか。

答えは「真下にジグが落ちた方が釣りやすい」です。

では、潮が流れている場合、どうすれば真下にジグを落とすことが可能となるかですが、それは潮の流れに乗って船を流すことです。川の流れに乗った木の葉を想像するとよいでしょう。しかし、潮の流れに船の流れを同調させても、仕掛けは真下へ真っすぐに落ちるわけではありません。ラインの抵抗や、少なからず流れの差が出るからです。それを、より同調させるのがジグの重量。深いほどラインに掛かる海水の抵抗は大きくなるから、ジグの重量も重くしなければならない。水深が深いから重量を重くして早く落とすという意味もありますが、潮の抵抗も大きく影響してきます。

この船から真下にジグを落として縦方向に狙う釣り方を「バーチカルジギング」と呼びます。着底も比較的分かりやすいですし、ラインが引っ張られにくいので初心者でも釣りやすく、点在する瀬をピンポイントで連続して狙うのにも適している釣り方です。またエンジンを切って流すことがほとんどで、操船は、船の後方に設置した帆で風の方向を制御し、シーアンカー(パラシュートアンカー)で流れる方向と速度を制御します。

これとは対象的に、広範囲を狙うことを目的とした「ドテラ流し」という船の流し方があります。ドテラとは船の胴部分のことで、船の土手っ腹に風を当てて流すという意味です。ある程度船長が計算して船を操船しながら流す釣り方です。といっても、こちらも船のエンジンを切ることが多いため、バーチカルな釣りよりもイレギュラーな動きをすることが多くなります。

釣り人は船の片舷に集まってロッドを振ります。ジグを投入するとみるみる船はその地点から遠ざかり、着底を感じたころには遥かに離れてしまっています。そこから船までジグを引いてくるから、バーチカルとは対象的にラインはかなり斜めになります。だから横方向を斜めに狙うことになるため、同じレンジを広範囲に長時間狙えることになります。

オフショアフィッシングでは、アンカーを下ろして船を固定させて狙う釣りは少ないので、バーチカルまたは、ドテラ流しの釣りとなります。

立ち位置は潮と風の方向により変わることがあるし、ラインの角度が変われば操作方法も違ってくる。同船者の操作をチェックしながらトラブルを回避しよう。

ドテラ流しは、船を固定しないから、潮に乗って船はどんどん流れていく。これに風の向きや強さが作用して、さらに船の流れ方は変わってきます。

風・潮の流れ・船が進む方向によって船の流れ方は変わってきます。また風を受ける方向は、状況により左舷か右舷が変わるのでどちから決まっているわけではありません。

片舷に集まって竿を出すと前述しましたが、船や状況によっては、稀にどちらからも竿を出す場合があるし、エンジンをかけたままにしておく船もあります。

SLJの場合

一般的なSLJは、さほど深いエリアは狙わないから、重量の軽いジグでも成立します。しかし、バーチカルな釣りはあまり得意ではありません。理由は浅いエリアほど狙う範囲が狭くなるということにあります。だから、SLJではドテラ流しのように斜めにジグを引いて広範囲を狙った方が効率は良くなります。もちろん、着底までに長時間かかったり、ロッドが引き込まれるような急潮が走る場所では向きません。

SLJはタックルが軽量で装備を揃える経費も少ないため、初心者におすすめする釣りとして紹介されることもありますが、冒頭にも書いたようにドテラ流し(潮の流れと着底の意味)を理解しておかないと、かなり難しい釣りとなることは言うまでもありません。だから、しっかりとドテラ流しと潮の流れを理解しておき、実釣で自分なりの釣りやすさを見つけられるように心構えしておきましょう。

ドテラ流しの釣り方

ドテラ流しは小型船では通常通り両舷に別れて竿を出すこともありますが、一般的には片舷に集まって竿を出すことになり、釣り人通しの感覚が狭くなるから、隣の人に大きな魚が掛かった場合、トラブルを回避するため仕掛けを回収し船長やポーターの手がアイていないときは取り込みをサポートしましょう

まずは注意点から。船の流れ方は一定ではないことを頭に入れておきましょう。ルアーをリリースしたポイントから船が真っすぐに流れればあまり問題はないですが、流れや潮の関係で船は流れに対して左右します。そうなると他の釣り人とラインがクロスするなどしてオマツリしてしまいます。基本は、ラインの角度が45度くらいになったとき、もしくは大きく船の方向が変わったときにはルアーを回収しましょう。

イレギュラーな状況はさておき、ノーマルな状況での釣り方を解説しましょう。

まず、船べりからルアーを落としたら、リールから出るライン放出をできるだけ妨げないようにラインをだします。初心者は途中でリールのベイルを誤って起こしたり、リールやロッドガイドにラインを引っ掛けてしまうことがあるから、ライン放出時(ジグのフォール時)はロッドを安定させて持っておくこと。もし、途中でフォールできないトラブルが起きた場合は、そのまま続けるのではなく、いったん回収してから再び行いましょう。

着底のシグナルは、ロッドを持つ手に、コツッとわずかに出る程度だったり、一瞬ラインが緩んだりします。気にしていないと分からないくらいレベルなので、着底するまでは集中すること。一度着底させたら、ラインの色を覚えておきましょう。カウンター付きリールなら距離を記憶しておきます。そうすることで、次回の着底に対して心構えができるから、より分かりやすくなるし、見逃しても気づくでしょう。

ジグが着底すると、すぐに巻きはじめる。でないとジグは海底を転がり根掛かりのリスクが高まるからです。それと、着底の瞬間は魚のバイトが多いから、アタリを逃がさない対策にもなります。

ボトムを切ってからはジャークなりタダ巻きで誘います。もし、狙うレンジが中層よりも下になる場合は、回収するまでに数回途中でフォールさせてボトムを取り、狙うレンジを決めて釣ります。最終的にラインの角度が45度になればいったん回収しましょう。

これがドテラ流しでの基本の釣り方です。しかし、実際に行うと想像と違うのが現実です。特に潮が速い場合はボトムが取れずに不安になることもあります。そんなときは思い切ってジグの重量を上げてみましょう。まずは着底のシグナルになれることが先決です。

潮の流れは水深で違う

ウネリが加わるとさらに潮の流れを感じ取りにくくなる。しかし、海中も荒れているとは限らないので、諦めずにじっくりと観察を続けよう。

海水の流れは一定ではなく、速くなったり遅くなったり、途中で方向が変わったりと複雑です。また上層と下層で流れる速度や方向が違うことも珍しくありません。問題なのは、それを釣り人が気づいていないときです。

潮の流れのチェックは、ジグを回収する際やフォールするときに行います。慣れないうちはジグをボトムまで落として、いったんタダ巻きで観察してみるのが良いでしょう。

一定のテンションや重量感でラインを巻き取ることができた場合は、上層から下層まで潮の流れは大差ないということです。途中で軽くなったり重くなった場合は、潮の流れの違う層があるということです。途中で軽くなる場合があれば、そこは潮の速さが遅かったり、流れる方向が違うということです。逆に重くなった場合は潮が速く動いているときや、流れる方向がガラッと変わる場合です。どちらも注意して行えば、初心者でも感じ取ることが可能です。

しかし、分かったからといっても、何をどう対応すればいいのかという指針はありません。「へぇ〜」という程度ではありますが、知っているのと知らないのとでは大きく違ってきます。

潮の変化を見極める

流れが上層と下層に分かれているときの潮を「二枚潮」と呼びます。三層に分かれていれば三枚潮です。このように層によって違う流れになる現象は、水深の深さに関係なくどこででも起こっています。

流れが違う層が重なる場合、魚はどちらかの層に偏っていることが多いです。例えばイワシの場合、外敵から身を護るため多く集まって一つの塊となり移動します。その群れの一部だけ違う流れに乗ってしまうと、群れは解体してしまうからです。そして、それを追うフィッシュイーターも同じで、イワシの群れと同じ潮に乗ってハンティングを行います。どの潮に魚が群れているかは分からないので結局すべてを狙うしかないのですが、1尾釣れた場合は目星が付くので、次の一手を出しやすくなるというわけです。また流れの違うエリアへ入った瞬間なども食ってきやすいので、集中する場面も分かりやすいです。

そしていちばん大切なのは、潮が効いているかどうかの判断。潮が動いている方が魚の活性は上がりやすです。だから潮が効いているレンジなどは重点的に狙って見ましょう。逆に全体的に速過ぎる潮が流れている場合は、緩むようなエリアで魚が群れることがあります。

この「潮の変化」を見逃さないことが、初心者脱出のキーワードです。

潮の流れで重要なポイント

  • 船の流れと潮の流れを勘違いしないこと。
  • 今まで流れていなかった潮が突然動き始めたときはチャンス到来。潮の動き始めや止まるときは魚の活性が上がりやすい時間帯。潮が動かないときほど潮の流れに注意しておきましょう。
  • 潮の変化がある部分は、浮遊物などが集まりやすく、生物のエサ場となることが多いです。しかし、瞬間的にできるエサ場なので時合(食いが立つ時間帯)があるため、それに気づかなければ意味がありません。だから、潮の流れを常時監視して異変に気づくことが大切です。
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