出会いと別れの季節といわれる春。新たな趣味を探している中、釣りに興味を持つ人も多いでしょう。
ただ、せっかく始めようとする趣味。できれば最初からスタートダッシュを切りたいものです。できる限り失敗しないように釣りを始める方法を解説しましょう。
入門前の障壁

「さぁ釣りを始めよう!」と何も知らずに釣具屋に来てみれば、めまいがするほどの種類の釣具があり困ってしまいます。
それもそのはず。釣りといっても、釣る魚の種類から釣る方法まで多岐に渡り、当然道具も多数存在します。
そんな中いきなり手を出そうとしてもハードルが高いはずです。「釣りって難しそう」と言われる方の大半はこんな感想を抱いているのではないでしょうか。
しかし、実は釣り入門者が失敗しないために考えるべき最初の項目は至ってシンプル。たった一つだけ決めておけばよいのです。
それは「どんな魚を釣りたいか」です。
専門用語や釣り方なんて後からついてくるものです。とりあえず大雑把に決めてしまってOKです。「アジを釣って食べたい」だけでも十分です。
他にも「家の近くに釣りができる場所があるから、そこで釣りをしたい」や「ネットで釣り動画を見たからやってみたい」でも大丈夫です。

「何でも良いから釣りたいじゃダメなの?」という声が聞こえてきそうですが、それはちょっと難しいお話です。
その最たる理由は揃える道具の種類とサイズにあります。
狙う魚の大きさによって、サイズ(特にハリの大きさ)が決まるのですが、小型のアジと同じ青物で大型のヒラマサでは、使うハリのサイズが全く違います。
ヒラマサ用のハリではアジの口に入らないし、アジ用のハリでヒラマサを釣ろうものなら一瞬でハリが折れてしまうでしょう。
よくある釣りゲームではこの部分が簡略化されていることが多く、同じ釣具でアジもヒラマサも釣れますが、現実はそれぞれの専用の道具が必要です。
なので大雑把なイメージでも良いので、どんな魚を釣りたいかを決めておくと、よりスムーズに釣りを始められます。
「どんな魚を釣りたいか」を決めたら

次に問題なのは、その大雑把なイメージを、どうやって具体的な釣り方や魚種に絞るかです。
一番簡単で確実な方法は、自分が行きやすい釣具店の店員に相談する方法。店員さんはその地域の釣りの情報を沢山持っています。
釣りは地域によって釣れる魚、釣りやすい魚がさまざまです。それを知るうえでもまずは釣具店に相談する方法がよいでしょう。
また、相談する前に箇条書きで自分のやりたい釣りのイメージをメモしておくと相談がスムーズにできてよいでしょう。
例えば下記のような感じです。
・〇〇の釣って魚を食べたい
・手はできる限り汚したくない
・小さくてもたくさん釣りたい
かなりざっくりとした内容ですが、これだけでも十分釣りを始められます。

ちなみに、上記の内容だと海が近くにあるなら、アジングやメバリングなどのライトゲーム。もしくは手を汚しにくいチューブ式のマキエ(コマセ)を使ったサビキ釣りなどがよいでしょう。
川や池ならバス釣りやワカサギ釣り。管理釣り場が近くにあるならトラウトなども楽しいです。
迷ったら、予算も少なくて済み、比較的釣果を得やすいサビキ釣りがおすすめです。
また、釣具以外にも必要な道具があります。最低限必要な道具を記しておきますので準備しておきましょう。
・水汲みバケツ
・ハサミ
・フィッシュグリップ
・タオル(抗菌タイプのウエットティッシュもあるとなお良い)
・飲料水
・クーラーボックス
・ライフジャケット

初釣行が失敗に終わらないために
前述どおり釣具店の店員に聞きながら釣りの準備をするのが前提ですが、他にも釣果を上げるためのポイントがあります。
始めからプロのように釣れまくる人はそうそういませんが、ポイントを抑えておくことにより初心者でもより釣果を上げやすくなります。
そのポイントは以下のとおりです。
・道具購入前にどこで釣るかを決めておこう。
・日の出、日の入りの前に釣り場へ着いておく。
・潮の干満差を知るため、潮汐表を見るクセをつけよう。
・まずは堤防の先端がおすすめ。
・海釣り公園を利用しよう。

道具購入前にどこで釣るかを決めておこう
あらゆる釣りで言えることですが、釣る場所で適切な道具は変わってきます。
例えばサビキ釣りの場合、船で釣る場合と堤防で使う場合、また堤防でもウキを使う場合や使わない場合とたくさんの種類があります。
他にも地域差や釣行予定のシーズンに適したハリサイズなど、さまざまな要因があり、それを知らずに購入してしまうと、余計な出費になってしまうかもしれません。
どこで釣るかを先に決めておけば、道具選びについての質問もスムーズに行うことができますし、その場所限定の釣れるコツなどを教えてもらえるかもしれません。
日の出、日の入りの数時間前に釣り場へ着いておく

これは朝まずめ、夕まづめといって、簡単にいえば「日の出、日の入りは釣れる」ということです。
理由は後からゆっくり覚えれば良いので、まずは単純に「日の出日の入りは釣れる」と考えておいて良いでしょう。
また、初めて竿を出す日は、仕掛けの準備に手間取るかと思います。
日の入りより数時間前の昼に釣り場についておけば、明るいところでゆっくり仕掛けを準備することができるのでおすすめです。
目安としてアジの場合ですが、おおよそ午後5時から7時くらいが夕まづめのゴールデンタイムとなり、その後の夜釣りも楽しめる魚です(季節や地域によって変わります)。
なので、仕掛けを準備する時間や練習する時間も考えて、昼の3時から4時くらいに釣り場に着いておけば時間に余裕ができるでしょう。
まずは堤防の先端がおすすめ

堤防の先端はいろいろな魚種で釣果を得やすく、初めてでもわかりやすいポイントです。
他にも釣れやすいポイントはいくつかありますが、最初のうちはざっくりと堤防の先端が良いと覚えておきましょう。
ただし、釣りをする場所(釣り座)は先着順です。誰かが竿を出していたら、諦めて別の場所で釣りをしましょう。その場合は堤防のカドになっている場所やテトラ帯を狙うと良いでしょう。
他の釣り人と距離を取ることも大事です。これは仕掛けが絡まないようにするためです。釣りの種類によっても若干変わってきますが、竿1本分開ければ十分です。
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海釣り公園を利用しよう

どこで釣りをするか迷ったら海釣り公園がおすすめです。
有料のところもありますが、足場が安定していて、釣り禁止の場所もはっきりしていますし、近隣の駐車場もHPを見れば分かります。
売店やレンタルの竿、ライフジャケットを貸し出してくれるところもあります。家族全員で釣りをしてみたいときは特におすすめです。