簡単な操作でビギナーでも大物が狙えるとあって爆発的に人気上昇中のタイラバゲーム。
やってみたいけれどなかなか最初の一歩が踏み出せないというシャイな貴殿のために、「勇気を出して初めてのタイラバ」を応援したい。
ここでは、一度船に乗ってしまえば3度楽しめる手軽な道具選びからタイラバ船のさまざまな楽しみ方まで紹介します。
今、まさにタイラバワールドに羽ばたこうとしている、あなたの背中を優しくそっと押したいと思います。
道具を揃える

船で釣りをするなら、できれば道具は本来なら2〜3セット持ち込みたいもの。
ルアーを付け替える手間が削減できるし、万が一壊れたりライントラブルなどで使用できなくなると、何もできずに1日船の上で水平線を眺めるだけになってしまいます。
しかし、やったことのない釣りのために何セットも道具を揃えるのは、一般市民のお財布事情ではなかなか厳しいものがあります。
そこで今回はトラブルがないものだと信じてタックル1本握りしめ、船に乗り込みいろいろな釣りを楽しむ! そんな道具選びから紹介していきます。
「タイラバを始めるのに必ず専用タックルが必要です」などということはありません。さまざまなタックルでも代用が可能です。
また、実際にタイラバ専用品を購入するにしても、比較的安価に揃えることができます。
このあたりがここまで急速な人気上昇を後押しした一つの要因ではないでしょうか?
代用するならロッドは30号程度のオモリが使える一般的な船竿が使いやすいです。これは80〜120gくらいのタイラバを使うことを想定したチョイスになります。

またルアーロッドなら7ftのエギングロッドやシーバスロッドでもさまざまな釣りに展開しやすいです。
これらのロッドの対応負荷は30g程度ですが、キャストしないこの釣りでは先に想定した重さのタイラバも問題なく使えます。
このときマダイに違和感を与えずに、ついばむようなアタリをとらえるためには竿先はなるべく柔らかいものが良いでしょう。
もちろん、今巷に出回っているタイラバ専用ロッドは、タイラバという釣りに特化しており、より繊細なアタリを捉え、より強靭に魚を浮かせることが可能となっています。
しかし、今回のコンセプト、タックル1本勝負で挑むなら、むしろこれら代用品の方がオールラウンドに扱いやすいでしょう。
断っておきますがオールラウンドということは何に対しても特化していないということでもあります。
こと、繊細なアタリを捕らえるという面に関しては専用ロッドには到底及ばないので、釣果に差が出る可能性は理解してほしいです。
今後もタイラバをやっていきたいと思ったときはぜひ、タイラバロッドや専用のリールを購入してみましょう。

基本のタイラバタックルは上記のようになります。
リールは0.8〜1号のPEを200m程度巻く前提で選べば良いでしょう。ベイトタイプのほうが、手返しが速く、巻く力も強いので使いやすいですが、スピニングタックルでも問題なく使えます。むしろ近年はスピニング用タイラバタックルも増えています。
どちらにせよドラグが滑らかなものが好ましいです。
ハリスは3〜5号のナイロンかフロロカーボンを3〜4ヒロ、大体5m程度を使用しましょう。
PEとハリスの結束はFGノットが好ましいですが、他にも簡単で強いノットがあるのでぜひいくつかマスターしましょう。下記のリンクにルアーの主な結び方が掲載されています。
もしこの機会にFGノットをマスターしたいなら、FGノットを結ぶのに便利なノッターを使用すると簡単に覚えられます。
ルアーの追加で釣果アップ

さて、基本的な道具が揃ったら、今度はラインの先に付けるルアー、つまりはタイラバを準備しましょう。
タイラバにはヘッドの部分が固定されている固定式と、ヘッドがラインに沿って自由に動く遊動式がありますが、現在は遊動式が主流になっています。

基本的にはヘッド、スカート、ネクタイ、フックという四つのパーツで構成されているので、初めての場合はそのすべてがセットになっているものを購入するのが無難でしょう。
水深によって使用するヘッドの重さが違うので、船長に何gを用意すればよいか確認しておきましょう。
1日釣りをするなら最低でもこれらを4セットは用意したいです。それにプラスしてユニットといわれるハリをネクタイ類が一緒になったものを替え用として3〜4セットは準備しておくほうが良いでしょう。
タイラバ船ではタイラバ以外のルアーを使って釣りができる場合が多いです。事前の確認は必要ですが、可能であれば以下のルアーを持参しておくと別のオフショアの釣りを楽しむことができるのです。
メタルジグ

青物やヒラメなど、多くの魚種に対して有効的な金属のルアー。タイラバタックルと共用するならスロー系と呼ばれるタイプが良いでしょう。
このタイプはタイラバと同様に巻いて落とすだけでも、魚に強くアピールをしてくれます。
使い方は、タイラバよりも早巻きで巻き上げ、リールを10〜15回程度巻いたら、そのまま海底まで落とす、それを繰り返します。巻き上げの途中でストップさせたりするのも効果的です。
インチク

メタルジグとタイラバを合体させたような構造で、タイラバよりも複雑なアクションをします。これも多くの魚に対して有効ですが、ここでは主にハタ系の根魚を狙うために使いたいです。この場合は徹底的にボトム狙いとなります。

リールを巻く必要はなく、竿を大きく上にリフトさせ、そのまま下ろして底をとる。これの繰り返しです。このとき、激しく跳ね上げるようにするのではなく、優しく持ち上げる感じでOK。
リフトするたびにルアーが潮に流され、ラインがどんどん出ていくので、ベイトリールを使った方が底取りが楽です。
もちろんストイックに一日中タイラバを巻き続けてもよいのですが、マダイが釣れていないときや、他の獲物を狙いたいとき、またタイラバに飽きたときなどはルアーをメタルジグやインチクに付け替えてみるのはどうでしょう?
違う魚に出会えるから楽しみが広がりますし、釣果アップも期待できます。