大型が釣れるのは産卵シーズンの4〜5月ごろ。オフショアのタイラバで一番人気の高い時期だ。産卵後は少し食いが落ちるがその後にまた釣れるようになる。
夏でも狙うことができ、暑いので集中力勝負となる。秋になると冬に備えて体力をつけるため、再びよく釣れはじめる。
狙い方とタックル

初心者でも簡単でいろいろな魚が狙える釣り。タイラバと呼ばれるルアーを海底まで落とし、ゆっくりと巻き上げるのが基本の釣り方だ。
細かなテクニックや経験による熟練度がないと、なかなか釣れないということは少なく、初めてロッドを握った人が竿頭になることも珍しくない。
タックルはそれほどこだわらなければ比較的手頃な価格で売られているから、1万円以下で全てを揃えることも可能だ。
必要なものはベイトリール、タイラバロッド、PEライン、リーダーライン、タイラバの5種類のみ。
強いて言えばライフジャケットが必須であるが、遊漁船で借りることもできるので船長に聞いてみるとよい。
またタックル一式がレンタルできる船も多いので、いきなり購入するのに抵抗があれば、まずはレンタルを利用するとよいだろう。
どんな釣りでもこだわれば多くの技法が生まれてくるが、タイラバに関しては基本に忠実であればほとんどの状況に対応可能だ。
基本の操作

タイラバで重要なのは着底後の巻き上げ方。1秒間にリールのハンドルを1〜2回転というのが基本。ゆっくりと巻き上げるのが大切なのではなく、同じ速度で巻き上げること(等速巻き)がコツだ。
マダイのいるエリアはボトムから15mくらいが基本とされている。もちろんそれが絶対ではないが、タイラバではこの範囲を狙うのが効率的だ。
その理由はマダイが好んで食べている甲殻類にある。タイラバは甲殻類を模したルアー。だから、ボトム付近を重点的に狙うことで、よりマダイの食欲を効果的に刺激することができる。
釣り方のコツ

この釣りで一番難しいのはタイラバが着底した合図を見逃さないこと。トンというロッドに伝わる振動と、一瞬ラインが緩むのが着底の合図だ。
それを見逃してしまうと、ラインがどんどんと出ていきタイラバは海底を転がり続けることになる。そうなると根掛かりや潮下の釣り人と仕掛けが絡んでしまうことになる。
これは初心者にはありがちなトラブルなので、まずは「着底の合図」を見逃さないように神経を集中させよう。
その対策としては、10mごとにラインカラーの変わるPEラインを使うか、カウンター付きリールを利用すると分かりやすい。
船長が教えてくれる水深や、最初の着底時のラインカラーを記憶しておけば、次からはそろそろ着底するというのが分かるから、もし着底のサインを見逃しても気づくだろう。
着底を見逃さないようになったら、船の揺れに対応した巻き方を心掛けてみよう。
船は上下、左右に揺れるので、それに合わせてロッドも上下に動かしながらラインを巻き取ることで、より等速巻きが確実なものになる。
とはいうものの、そこまで神経質になる必要はないから、揺れに対して自然に体が動くようになればいい。
タイラバの重量
タイラバの重量の決め方は、水深100mを狙う場合は100gのタイラバを使うのが基本だ。しかし、着底の合図がよく分からないうちは、プラス10gのタイラバを使うといいだろう。
船の流し方

タイラバを行う場合、船の流し方は主に2種類ある。これは船ごとに違ったり、状況に合わせて変えたりするから、どちらの流し方にも対応できるようにしておかなければならない。
バーチカル
潮の流れと同調しながら船を流す釣り方。船から真下付近を狙うことになるため、初心者でも釣りやすい船の流し方だ。
ドテラ流し
風を船の胴部分(横・ドテラ)に当てながら流す釣り方。タイラバを落とした場所から船はどんどん遠ざかっていくため、斜めになったラインを巻き取りながら行う釣り方。
斜めに引くことで同じ水深を長く狙えるから、タイラバには適している。バーチカルと違いタイラバの重量は重いものを使う。水深+20〜50gの重さを選択すると、少し釣りやすくなる。
カラーの選択

初心者のうちはどのルアーを使えばいいか悩むが、次はルアーカラーに迷う。
タイラバの場合は、ヘッドカラー、ネクタイカラー、スカートカラーに分けられる。
この三つをバランス良く配色するのが理想ではあるが、タイラバの場合はネクタイのカラーと形状を重視する傾向が強い。
ただし、これはその日の状況によって左右されるので、これだという指標は少ない。その中でも定番というものがあるので、まずはそれを揃えておこう。
ヘッドカラー
オレンジが定番。潮が濁っているときや曇の日は、ゴールドの下地が入っているものやイエロー、グリーン系の実績がある。
ネクタイカラー
オレンジやピンク、イエローが人気。形状もさまざまある。基本はストレートを使い、釣れなければカーリーテールなどアピール度の高いものに付け替えるといいだろう。
スカートカラー
これはカラーというよりはボリュームが重要。増やすことはあまりないが、釣れなければ減らすなどしてみるといいだろう。