オフショア ルアーの世界で最も注目されているのが、「スーパーライトジギング=SLJ」というゲームです。日本列島の北から南まで、この一つの釣り方で様々な ターゲット を狙えることもあって、今や全国的に爆発的な人気を博しているようです。そんなスーパーライトで楽しいジギングの魅力に迫ってみました。
その名の通りスーパーライトな道具で挑む

ちょうど5年ほど前から専用ロッドやジグなどの関連アイテムが、各メーカーから続々とリリースされだしました。
ライトジギングの進化によって、ジギングは近海から沖合まで多くの魚をカバーできるようになりましたが、それでも飽き足りないアングラーが次に狙いを定めたのがマダイ、イサキ、アジなどのターゲット。つまり食べて旨いサカナたちだったのです。
よりライトな道具立てで、最高のオカズを狙って釣るために開拓されたのがスーパーライトジギングです。
スーパーライトジギングは、細いラインにしなやかなロッドというライトタックルを使うから、やり取りはとってもスリリング。そして、ライトタックルだからこそ手軽に老若男女が楽しめます。
つまりオフショアで行うには最適な釣りのカテゴリーに入るのです。

メインのイサキは中層オンリー




現在、スーパーライトジギングのターゲットはイサキが主流になっていますが、この魚は実はゲーム性が非常に高いのです。
中層より上に浮いていることが多いイサキは、果敢にジグを食ってきます。しかし、ボトムをとってからその周辺でアクションを続けていると、ハタ類やカサゴなどの根魚がよくアタるようになります。
あくまでもイサキを狙いたいのなら、底よりも中層を意識した釣りに徹しないと釣果に結びつかないようです。
魅力は他魚種が狙えること

想定するラインはPE0.4~0.6号、最大でも0.8号と細く、ジグも30~60gを標準に最大でも80gまで。ロッドとリールはトラウト用と間違うほどで、繊細な駆け引きと魚のファイトを最大限に楽しむことが可能なのです。
ところが、です。このタックルでも大型魚が食らいついてくるのです。
むしろ小さなベイトを食っている大型魚に口を使わせる方法としてもまことに理にかなっていて、超ライトタックルで大型サイズと渡り合うシーンはことのほか多いのです。
スーパーライトジギングは、小型魚専門の釣りではないことを認識しておきたいです。
ご当地魚種も意識しよう




前述したように、スーパーライトジギングはイサキがメインターゲットにはなっていますが、それにこだわる必要はまったくないのです。
北海道から沖縄まで、様々なご当地ターゲットが存在しています。これは使うジグが小さくなったことにより、これまでのジグではなかなかヒットすることがなかった魚も釣れるようになったからに他ならないのです。
同行者はイサキばかりが食ってきて、その隣はサバやアジ、そのまた隣ではハタ類が連発ということも珍しくなく、魚のサイズに関わらず、アタリはひっきりなし状態で釣りの楽しみの最も大きな部分を味わうことができるのです。
根魚類もスーパーライトジギングの好ターゲット。小型ジグの威力はすさまじく、上下のフックにヒットしてくることも珍しくないのです。
キジハタとカサゴ、アオナやアカハタのダブルといったパターンもあるほど。いろいろな魚が釣れればもちろん楽しく、高級五目ざんまいといった日もあります。もうひとつの魅力は、いろいろな魚種が釣れることにあるのです。
よりゲーム性が高いフィッシングスタイル
小型とはいえ、青物のヒラマサなどはスピード感あるファイトで、スーパーライトジギング専用ロッドをギュンギュン曲げて楽しませてくれます。
また、ハギ類やベラなど口が小さいため、当然のことながらそういった魚たちは普段はベイトフィッシュを捕食しないのですが、そういった魚たちもフィッシュイーター化して、ジグにヒットするようになるときがあります。それは「ベイトが絡む」ときです。
ブリやサバなどがイワシを捕食しているような状況では、その下にはウロコや食べ残しが落ちてくるはず。そういったものをハギ類やベラが食べていると、次第にベイトに興味を持ち始めます。そうやって次第に食性が変わり、ジグにもヒットしてくるようになるという訳です。

そして、ジグが小さくなったことにより、逆に従来のジギングではヒットしなかった大きな魚もヒットするようになりました。このことは、渋い状況でルアーを小さくすると魚がヒットしてきた、という経験をしている アングラー も理解できるでしょう。
このように実に対象魚が広いのがスーパーライトジギングの魅力であり、ターゲットが豊富になれば一年を通して狙えるという醍醐味にもつながります。
柔よく剛を制すではありませんが、よりライトなタックルで大型や他魚種が狙えることは、フィッシングゲームをより豊かにさせてくれるジャンルであることは間違いありません。