これでレベルアップ! ショアジギング ジグ選びの条件

ショアジギング

いろんな記事を見てもなかなか「これだ!」というジグ選びの法則は見当たらないもの。結果的には「当日の条件による」や、「ベイトに合わせる」などと締めくくられています。しかし、結局はそれが真実です。

ですが、ご当地パターンは存在する。だから、釣り場を決めて限定したものしか説明が難しいものです。

ここでは、そんな条件を逆手に取り、オールラウンドで通用する、いわゆる「セオリー」をまとめてみました。今通っている釣り場でうまく釣果が出せていないのであれば、これらをくまなく試してみてください。初級者にも分かりやすいよう基本も盛り込んだので、おさらいとしても、ぜひ、読んでください。

スポンサーリンク

ターゲット優先

どんな条件の場所でも、たとえ釣りが違っても共通していわれることは、魚の生態に合わせて狙うということです。これを無視して釣るのは、単純に釣りを知らない人です。もちろん、無視しない釣れる方法を模索している努力家たちが本記事にたどり着いてくれているので、知らないことがあっても当然です。むしろ、考え方が違う部分があれば、吸収して自分の考えとミックスし、さらなる答えを導き出していただきたいです。

話が逸れましたが、青物を狙う場合と根魚を狙う場合は狙い方やメインとなるレンジが違うというのは分かるでしょう。しかし、「ジグの使い分け」となると、急にハードルが上がり、初級者は悩んでしまいがちです。

答えを先にいうと、「ボトム付近を狙えるならなんでも良い」となるのだが、それだと基本や大まかなセオリーを知っている人には分かるけど、それを知らない人への説明になっていません。

だからあえていうなら「上層や中層はほぼ無視して狙うので、フォールスピードが速いものほど手返しが良くなります。しかし根掛かりしないようにフックはフロントのアシストフックのみとし、ジグのリヤからボトムコンタクトしやすいリヤ重心タイプが使いやすいです。また、スロータイプも根掛かり回避に優れており、同レンジで高いアピールができるためおすすめです」

このように、経験豊富な人に詳しく質問すると事細かく自分の経験値でおすすめのルアーを導いてくれるでしょう。ここからは、多くのショアジギングアングラーが導き出したセオリーを元に紹介と解説をしていきます。

分かっているけどマッチ・ザ・ベイト

対象魚が今食っているもので釣るというのが答え。ただしこれはなにもリアルベイトという意味ではありません。もちろん、エサ釣りでも同様です。

例えば、イワシがベイトだった場合でも、似たような姿形で死んだエサのキビナゴやカナギなどでもイワシには勝てないにしても狙うことができます。

これをルアー釣りに置き換えると、イワシがベイトの場合、ジグでもバイブレーションでもプラグでも狙えるということになります。しかしショアジギング愛好家の我々はそんな浮気はしません。ジグを信じてローテーションするだけです。

その場合の一番のセオリーは、やはりサイズ。カラーやフォルムではなく、長さ。厳密に言えばカラーも似せた方がよいのですが、イワシがベイトでもブルピンやチャート系を使っても大丈夫です。

「しかし、全く違うサイズのジグに食ってきたりもするから一概には言えない」という一文が最後に付け加えられます。これだと分かりにくいので、ここでは「一概にいえない」「〜の場合もある」という補助的な言葉は書かないようにしましょう。

ジグの重量

ショアジギング
写真は鉛系の素材を使用した30gのジグ。体積的にはほぼ同じですが、長さはもちろんフォルムも全く違います。これを使い分けるのがジギングの醍醐味。まずは手にとって投げてみましょう。

あなたは何を基準にジグの重さを決めているのでしょうか。もしロッドを1本しか持っていないのであれば、対応した重さのジグしか使わないでしょう。例えば、ロッドに適合ルアー重量が28〜40gと書いてあれば、多少のオーバースペックはあるものの、おおまかにその範囲のジグで釣りをこなそうとするでしょう。もしくは、そんなジグしか使わないフィールドに行くかです。しかし、もっとハードスペックなロッドを持っているとすると、もっと重いジグも持っていくでしょう。そして状況により投げるはずです。

結論として、ジグは自分のタックルで決めている人が多いということです。

しかし、本来はベイトや飛距離、水深、潮流の速さなどに合わせて選ぶものです。オフショアジギングでは、使用するタックルは別として、1日のうちに100gのジグを使ったり、ときには30gと軽いものを使う場合もあります。そして水深が深いほど重いジグを使うから、対象魚は同じでもサイズが大きく変わることもあるということです。それでも魚は同じように食ってくるから、ベイトサイズだけにとらわれず、ジグのサイズは自由に選びたいです。もちろん、重いほどショアでは根掛かりが増えるなどの理由で扱いが難しくなります。

使い勝手の良さ

前項と相反するものがありますが、タックルバランスに合わせたジグの重量選びも大切です。

一日ショアジギングをする中で、多くのアクションをこなさなければなりません。だれもが疲れると知っていて行っていますが、体力よりも精神力の疲れがやっかいで、突然のバイトにミスをすることもあります。

軽快にキャストし、キビキビと操作するためのタックルバランスは、ジグの重量選びにとっても大切な項目です。

ジグのアピール特性で選ぶ

ここからが誰もが知りたい内容でしょう。しかし、前述したようにこれなら絶対というのはないので、確率論で紹介していきます。これを基本として、釣れない場合は対象となるものを使うなど、ローテーションを組み立てるセオリーとして利用してください。

カラー

ショアジギング
ルアーにはとてもベイトとは思えない形状やカラーリングでも魚が釣れてしまう不思議があります。普段は釣果優先でも「釣れるもの」を選んでしまいがちですが、よく釣れる日は1回だけじゃないので、たまにお遊びでいろんなルアーを試してみたいものです。それで釣れたら、また新たな自分のセオリーになっていきます。

ベースに貼られる素材と、塗装されたカラーに分けられます。メタルジグの多くはベースカラーに反射する素材が採用されています。だからシルバーやゴールドのベースカラーはナチュラル系と考えてもよいでしょう。それにプラスした塗装でさらにベイト感を出しています。

その中で定番なのがブルー&ピンク。ブルピンと呼ばれるカラーリングで、ブルー・ピンクと並んで人気も実績も高いです。

なぜピンク? などと思われるでしょうが、レッド系の色は海では水深が深くなるほどブラック色になります。大雑把に言うと、レッド→オレンジ→イエロー→グリーン→ブルー→ブラックの順に深くなるほど視認性が悪くなります。だからブルピンは魚の背中とシルエットの両方をうまく演出できているのでしょう。

光量の少ない時間帯に有効なのがチャート系。光が少ないから反射型素材は効果が低いため、見た目に目立つカラーです。

濁った潮のときはゴールドベースのグリーンが人気。グリーンは水深があってもそれなりに視認できるカラーです。

このように、光量の強さ、潮の透明度でカラーを使い分けるのがセオリーで、アピール力の調整がメインに考えられています。

グロー&ケイムラカラー

グロータイプ(蓄光塗料)は、電磁波を蓄えて一定時間それ自体が発光するもので、蓄光度合いにもよりますが夜間でも眩しいくらい光を放つものもあります。だからナイトショアジギングのタチウオ狙いでは好んで使用されます。デイゲームでは海中の暗さの中でもよく見えるようにするのが狙いです。

対してケイムラは紫外線を受けて反射するタイプ。紫外線を可視光線に変換し、青白く発光する蛍光体です。

しかし、陸から届く範囲で狙える魚には、魚体が発光するものはほぼいません。それでもフィッシュイーターはベイトと認識して食ってくるのは、魚は光の波長によりよく反応するからです。詳細は省きますが、集魚ライトに色が付いているのもそのためです。だから日中でも効果を期待できるカラーで、特に、曇天時やまづめなど海中に日が差す量が少ないときに役に立ちます。

光の明滅

ショアジギング
光の明減はメタル系ルアーにとってはオハコ。面を刻むことで多彩な光の演出ができるようになります。多面体ほど明減が速くなり、面の面積が違うものが含まれているほどイレギュラーな光の反射を出します。

ベースに貼られたシルバーとゴールドは反射素材でウロコを模しており、ジグが揺れるたびに光を反射し、魚が泳いでいるときと同様の見え方をします。リアルな動きです。だから、どんな状況でも使用することが可能です。

逆に使わないときがあるとすれば、警戒心が強いときや、みんなが使っていて魚がスレ気味のときなどです。アピール力を落とすことで食ってくることがあります。

カラー同様これもアピールに関する選択法です。カラーと組み合わせて調整していきます。

ジグバランス

多くあるものはセンターバランスで、キャスト・フォール・ジャーク時、全てにおいて安定した動きをするものです。フォール時は左右にボディが振れながら落ちていくものが多いです。

フロントバランスはジグのセンターよりもラインアイ側に重心がくるもので、ジャーク時のジグのブレが少ないです。フォール時は頭を傾かせながら水平に近い姿勢でフォールしていき、弱った魚を演出しているといわれています。

リアバランスは遠投性とフォールスピードに優れています。ジャーク時はフロントが軽いため振れが大きくなり、リヤを基点にフロントが小刻みに上下します。フォール時はリヤから一直線に落ちていくイメージです。

左右非対称はさまざまなので、使用するジグを実際に使うまで分からないため、使用する場合は動きを目視してから投げましょう。

このように、ジグバランスを決める大きな要因はフォール姿勢を選びたいことにあります。大雑把に言うと、ジャーク時はジグは引っ張られているから、どのジグバランスでも真っすぐに進むしかないため、どれも大差ないアクションですが、ラインのテンションを抜いたとき(フォール時)はそれぞれの特性が強く出るということです。

だから、同じテンポでジグを引いてきても、ジグバランスが違えば若干ジグのアクションが変わるということです。

形状

ショアジギング
基本的なアピール効果はカラーリングよりもジグのバランスと形状によって決まります。パターンは無限大なので、少し使っただけでは正解は導き出せません。まずはセンターバランスを軸にして形状を変えながらデータと取っていくほうが良いでしょう。これを何通りも試していくうちに自分なりのパターンが導き出されていきます。

これは見た目そのもので、細いほど海中での抵抗が小さく、幅が広いほど大きくなります。一言でいうと、同じロッドアクションで使い分けても、ジャーク時もフォール時もジグの動きが大きく変わるということです。ジグバランスが小さな変化とすれば、ジグ形状は大きな変化を求めるときに有効です。

形状についての特徴などは、だいたい皆さん理解しているでしょう。大別すると、細い、ノーマル、幅広に分けられます。

ジグの形状による大まかな違い

細い

アピール小/小刻みなフォール/引きオモリ抵抗が小さいから重いジグでも軽快に操作できます。

ノーマル

アピール中/ジグにより多彩なフォール/オールラウンドで使用できます。

幅広

フォール時にアピール大/引きオモリ抵抗は大きいですが、フォールを中心に組み立てると効果を発揮します。

以上が基本の選択法ではあるものの、重量によってまた特徴が変わってくるので、商品パッケージの裏書きとにらめっこしながら購入を検討してください。ノーマルばかりでは楽しみが少ないでしょう。

その他の機能で選ぶ

アシストフックバランス

フックのバランスは、ジグ全体のバランスを考えてのセッティングと、ジグの幅に合わせたフック自体のサイズセッティング、ジグの長さに合わせたアシストフックの長さセッティングがあります。

特にジグのバランスに関わることが重要で、センターバランスのジグが、フックのセッティングでフロントバランスに変わってしまっていたなどということがないようにしたいです。

もう一つフックバランスで重要なのは、フックの重量とアシストラインの太さ(硬さ)。アシストラインが柔らかいほど魚が吸い込んだときに口の中へ入りやすいですが、フックの重量とのバランスが悪いと逆に弾いていることもあります。掛かりが悪い、バラシが多いときは、アシストフックの硬さも疑ってみましょう。

リーダーとの関係

ちょっとジグ選びから外れてしまいますが、あまり気にしていない人が多いので参考に書いておきます。

リーダーラインはどれくらいの太さ、どれくらいの長さを使っていますか? 太さについては対象となる魚種により変わりますが、長さはおおまかに決まっているのではないでしょうか。そして、短くなったら交換という人が多いでしょう。ショアジギングで使用するリーダーの太さは、8〜16‌lbくらいがよく使われます。長さは1mあればほとんどの魚種に対応できます(魚体の長さよりも長い設定と仮定した場合)。そして、リーダーの素材はフロロカーボンを選ぶ人が多いです。これが一般的な内容です。

まず素材についてであるが、「フロロカーボンは強い」とだけ理解して使っている人が多いです。しかし、ナイロンよりも強度はありません。そこは大して問題ではなく「傷に強く、ナイロンに比べて伸びが少ないから感度にも優れている」から多く支持されているのでありますが、比重が大きいという点ではエサ釣りほど認識されていないようです。

つまり、リーダーの長さでルアーの動きが変わるということです。太いリーダーほどジグのアクションを損なわせているのはなんとなく分かるでしょう。これはリーダーが短くなるほど同様に動きが悪くなります。ショアでもオフショアでも、現在ライト系が流行っているからなおさらで、ジグウエイトが軽いほどリーダーの太さや長さが大きく影響するので注意してください。

他にはこんな記事が読まれています
タイトルとURLをコピーしました