どんな釣りでも、釣っている場所に魚がいないと釣れません。
特にルアーフィッシングでは、魚のいるピンポイントを狙えるかどうかで釣果に雲泥の差が現れます。
しかし陸からでは届かなかったり、ルアーを投げられないポイントもあります。そんなとき、もう一歩先のフィールドへ進めるアイテムがウエーダーです。
ウエーダーを使う釣り場

ウエーディングとはウエーダーを履いて行う釣りですが、基本的に膝から腰くらいまで水の中に入って釣りを行います。
ソルトウォーターの場合は、遠浅のサーフや河口でよく使われます。場所とターゲットによっては必須級のアイテムともいえるでしょう。
フレッシュウォーターの場合、川、湖などの浅場が続くエリアなど多くの場所で使えます。ちなみに深い場所でもフローターをつかう場合は、腰から下が水中にあるのでウエーダーが必須となります。
ウエーディングができる条件として浅場であることは当たり前ですが、流れの強さも大切なポイントです。
流れの強いところでは無理をせず、いつでも避難できるよう心掛けましょう。特に離岸流には絶対近づかないよう注意が必要です。
ウエーダーの種類
ウエーダーにもさまざまな種類があります。
チェストハイウエーダー

脇の下あたりまでカバーできるロングタイプのウエーダーです。
膝までの水深しか入らないつもりでも、波などの飛沫によって腰より上に水が入ることはよくあります。
そういったケースでも対応できるので、場所やシーズン問わず活躍できます。
ただし、季節や素材によりムレが生じる場合もあり、特に夏場は好まれません。
ウエストハイウエーダー

腰までをカバーするウエーダーです。
チェストハイウエーダーの場合、気温が高い時季に蒸れる、暑いというデメリットがありますが、このタイプなら比較的快適に釣りを楽しむことができます。
ある程度は上半身が濡れてもよい場合や、穏やかな流れの渓流などでは役に立ちます。
スリムウエーダー

アユ釣りで人気のタイプです。
タイツのようなもので体にピッタリフィットし、足元に溜まる空気をなくすことによって、流されにくくなることが利点です。
ちなみにソックスや靴がついていないものをアユタイツと呼びます。
ヒップウエーダー

股下までをカバーするウエーダーです。
ウエーダーというより長いブーツといったほうが近く、脱ぎ・履きしやすいのが特徴です。場所によってはこれでも十分対応できます。
ブーツフットタイプとソックスフットタイプ

ウエーダーの足元はネオプレン生地やナイロン生地でできた「ソックスフット」と、ブーツが一体になっている「ブーツフット」があります。
ブーツフットは着脱が簡単で、靴の中に水や砂、小石が入らないメリットがありますが、ブーツが交換できないこと。どうしても動きやすさに難があるデメリットがあります。
一方ソックスフットは、ウエーディングシューズが必須となるものの、ソールをその場所に適したものへ使い分けることができます。また、ブーツフットよりは動きやすいこともメリットです。
その他ウエーディングに欲しいアイテム
エイガード

海、汽水域ではエイのハリに刺される事故が発生しています。
丈夫に作られたウエーダーでも難なく貫通するほど、エイのハリは鋭利ですので、必ず装着しましょう。
ゲームベスト

もちろんライフジャケットの装備は必須です。
膨張式でウエーディングしてはダメというわけではありませんが、バッグを足元においておけないウエーディングの場合、ポケットが多いゲームベストのほうが便利です。
ウエーディングスタッフ

足元の地形を把握するためにあると便利な杖です。足元が見えず急深な場所に踏み入れるなどの事故を回避できます。
エイ避けとしても使えるので、持っておいて損はないでしょう。
ウエーディングは入水前が肝心

ウエーダーを手に入れたから早速水に進撃……する前に大切なことがあります。それは、先にルアーを通すこと。
魚は浅い場所にも潜んでいることがあります。いきなり水に入ると場合によっては釣れるポイントを壊してしまう可能性もあります。
なので必ず先にルアーを通し、探りたいポイントにターゲットがいないことを確認してから徐々に水の中に進みましょう。
この時、すり足で底を確認しながら歩くと、危険なエリアを回避することができます。