活性の高い秋のアオリイカは堤防から群れを見かける機会が増えます。胴長10㎝くらいまでの小型サイズがメインですが、その分数が狙えます。
目視しながらアオリイカをエギで狙うことを、サイトエギングといいます。
イカの動きを見ながら、誘いを掛けて抱かせるまでのプロセスを観察できるので、エギング入門者にはよいスキルアップになるでしょう。
タックルはライトなものを選ぼう

ロッドはML〜Lの8.6ft前後。特に秋のサイトエギングで出番の多い2.5号を扱いやすいものを選びましょう。
リールは通常のエギングと同じく2500〜3000番。モンスターアオリが出る可能性の少ない秋では0.6号のPEラインが人気です。
リーダーは飛距離を増やして広範囲を攻めるためにも1号が良いでしょう。ただ岩場など表層でも根ズレの恐れがある場合は1.5号は欲しいところです。
エギの選び方

サイズは前述した通り、秋のエギングで使用頻度が多い2〜2.5号を中心に考えます。
ただし、秋エギングといってもアオリイカの成長は早く、晩秋では3.5号を使うこともあります。
触腕を除いた足から胴の先までの長さの半分以下がエギの大きさの目安となるので、釣れたらエギのサイズと比べてみましょう。
沈下速度も外せないポイントです。表層を誘うサイトエギングでは、基本的にゆっくり沈むタイプが有利ですが、状況によってはそうでもなく、ダート系が役立つこともあります。
アオリイカの反応をよく見ながらルアーチョイスしましょう。
カラーローテーション
最終的にはイカが好むカラーを見つけることがセオリーとなります。今後のためにも、アオリイカの反応をよく観察しておきましょう。
ピンクやオレンジなど視認性が高いアピールカラーを選ぶと、アクションを確認しやすくアオリイカの反応も見やすくなります。
その後、反応を見ながらこまめにカラーを変更しましょう。そのためにも、スナップはぜひ用意しておきたいアイテムです。
アオリイカを探すためには偏光グラスが有利

サイトエギングを楽しむなら、見えるアオリイカを探さなくてはお話になりません。そのために、釣り場をくまなく歩いて探すことから始まります。
アオリイカは単体でいることは珍しく、大抵群れをなして回遊しています。そのため1杯でも見つけたら、そこに数十杯いてもおかしくありません。
そのためにも偏光グラスは欲しいところ。水面の反射光を抑制し、よりアオリイカを見つけられるようになるため、大きなアドバンテージとなります。
潮の穏やかな障害物周りや、藻の近くを優先的に探してみましょう。
アプローチは慎重に

まず、群れの真ん中に投げ込むのはアウト。アオリイカが驚いて逃げてしまいます。
近い場所ならアンダーキャストやピッチングで優しく落としてあげましょう。
ピッチングの投げ方は、タラシをリールの位置より少し下まで取り、ロッドを持つ手と反対側でエギを持って、振り子の要領で勢いを付けて送り出します。
慣れていない人は、いきなり群れに投げる前に、どのくらいの距離を飛ばせるキャストなのか、アオリイカのいない場所で確かめておきましょう。
また、警戒心がいくら低いといってもアオリイカも人を確認しています。特に晩秋のアオリイカはもう何度もエギンガーを見ているはずです。
なるべくアオリイカからこちらが見えないように2、3歩下がるか、できる限り低い体勢で狙いましょう。
イカがいる位置と向きを考えてエギをキャストしよう

前述したように群れの真ん中にエギを投げるのはNG。1杯でも驚いて逃げてしまえば群れも一斉にその場を離れてしまう恐れがあるからです。
なのでエギを投入する位置は群れから少し離れた場所にすること。最低でも1m、できれば2m離しましょう。
アオリイカの誘い方

エギに興味を示したイカは、徐々に間合いを詰めるようにエギに近づいて、触腕を伸ばしたり、ときにはいきなり襲いかかってきます。
当然抱いたタイミングでカンナを掛ければ捕獲成功となるのですが、実際にやってみるとなかなか食わないことも多いものです。
間合いは詰まるものの警戒してなかなかアタックしてこないなら、誘い方を工夫してイカをその気にさせる必要があります。
例えばダート。ロッドアクションで左右に移動させる動きはイカの捕食本能を刺激して、場合によってはかなり遠くからアオリイカを呼び寄せることもあります。
ダートさせたら、止めてイカが抱きつくタイミングを入れることも忘れずに。このとき、糸フケは必ず取りましょう。
他にもフォールを長めに取ったり、逃げるように早めに動かしたりいろんな誘い方を試してみましょう。
また、足元で食ってくることも十分考えられるので、すぐに回収せずにアオリイカが追いかけて来てないか少し待ってみましょう。
アワセ

アタリがあったら慌ててアワセを入れないように。触腕で触っているだけで本アタリではない可能性があります。
イカが抱いてきたら、エギがスーッと引かれるので、それを待ってから巻きアワセすればOKです。

また、エギを横向きに抱きついてきたと分かるなら、カンナの方向にアワセを入れるとなお良いでしょう。
エギを抱いた部分が支点となってカンナが移動してスムーズに刺さってくれるので、フッキング率を上げることができます。