ショアジギングは万能なルアーゲームだ。いつでもどこでも楽しめて多彩な魚たちがターゲットとなる。
初心者でも魚に巡り会えるチャンスは多いし、さまざまなテクニックを身に付けた上級者になればある程度ターゲットを絞って狙うこともできる。
経験が少なくても簡単に楽しめ、経験を積んでいくとより深く楽しめるわけだが、ある程度慣れてくると、より大物を釣りたいと思うのがアングラーの性だ。
そんなアングラーたちにおすすめしたいのが磯場でのショアジギング「ロックショア」である。
磯は近年ルアーでも人気

陸っぱりからビッグなターゲットを期待できるロケーションと言えば、やはり離島や沖磯となってしまう。もちろん地磯でもそのような場所はあるが、アクセスが容易な場所というのは、それなりに叩かれている。
また、土地勘がないとなかなかたどり着けないような場所も多く、その道のりは険しい。
中には一歩間違えば大惨事になるような崖をロープを頼りに降りて行かなければならないようなところもある。釣りはレジャーであり、命掛けというのはナンセンスと言わざるを得ないだろう。
多くの場合、例え危険度は少なくてもポイントへ到着するためにはかなりの体力を消耗してしまう。
そこでおすすめしたいのが、渡船を利用する沖磯だ。渡船料が必要となるが、地磯に比べるとメリットが多い。
近年はルアーアングラーの姿も多く見かけるようになってきており、人気の船宿は船一隻ルアーアングラーだけで出船ということもある。
沖磯のメリット

なんといっても魚影が濃く、大型が狙えるというのが最大の魅力だろう。
そして船で渡るため、アクセスが楽ということが挙げられる。

タックル量が制限される地磯に比べて沖磯は、あらゆる状況を想定して複数のタックルを持ち込むことも容易。多数のルアーや予備のリールなどをタックルバックに詰め込んで持ち込むことができる。
十分な飲み物や食料を入れた大型のクーラーボックスも持って行ける。
瀬上がり
大抵の場合は船長にルアー釣りであることを告げ、ターゲットを伝えると実績のある磯へ下ろしてしてくれるはずだ。
また、そのような磯を仲間内だけで独占することができることも多い。
よほどの大きなところでない限り一つの瀬には1グループを乗せるかたちとなるので、自分たちだけで楽しめる。

そしてなんと言っても圧倒的に壮大さが魅力だ。
雄大な自然の中のその景色は日常を忘れ釣りに没頭させてくれる。
利用経験がない人には敷居が高く感じてしまう瀬渡し船だが、一度利用するとその魅力にハマってしまうアングラーも多い。
尻込みしている人は是非、ちょっとの勇気を出して挑戦してほしい。
装備&必須アイテム

磯で釣りをする場合に必須となる安全装備はライフジャケット、磯靴、ヘッドライト。これをきちんと身に付けていないといけない。
沖磯は堤防のように好きなときに来て帰りたくなったらすぐに帰るということができないから、沖磯へ渡ったが、タックルのトラブルやルアーをロストして釣りができなくなる、などということは避けたい。
ロッド、リールなども複数準備しておきたい。
ライフジャケット

磯でおすすめなのはゲームベストタイプだ。膨張式のものは転倒した場合に破れて使い物にならなくなる可能性もある。
ベストタイプは機能性が高い上に転倒などの場合にもクッションとなり衝撃を吸収して体を保護する役割も果たしてくれる。
磯靴

ブーツタイプとシューズタイプがあり、ブーツタイプは防水性が高いため多少の水溜まりも平気で、シューズタイプは動きやすいというメリットがある。
ランガンが基本のルアーマンはシューズタイプが多数派となっている。ソールはスパイクやフェルトなどあるが、それらを組み合わせたフェルトスパイクが滑りにくく安全性が高い。
ヘッドライト

渡船はまだ暗い内に出船する場合もある。磯では船が去っていったあとは暗闇となってしまう。
ライトがなければ歩くこともできないし、当然タックルの準備もできなくなる。
グローブ

足場の悪い磯場では転倒を避けようと思わず手をつくこともある。また、斜面でしっかりと岩を掴んで移動する場合もある。
怪我防止のために必ず装着したい。3本指カットタイプがスタンダード。
帽子

日差しから頭を守る帽子は、ルアーの激突やフックから頭部を守ってくれる役目もある。必ず着用しておきたい。
夏はつばの大きめのもの、冬はニット、またはキャップの上からニットというのが機能性の面でおすすめだ。
サングラス

夏場だけでなく冬場でも海辺では海面からの照り返しなどにより紫外線が強くなる。
目を保護するアイテムとして着用しておきたい。偏光タイプのものは海の中の様子が分かりやすくなるため釣りの必須アイテムとなっている。
帽子と同じで、ルアーなどから目を保護する目的もある。
ロッドケース

ショアジギングロッドを入れるためには長さが180㎝以上のものがおすすめだ。
最低でも3本入れられるものを選びたい。幅が大き目で収容力の高いものを選んでおいた方がさまざまなロッドが持ち込めて状況に合わせた釣りが楽しめるようになる。
タックルバック

オフショアのルアーゲームではハードなボックスタイプがスタンダードだが、磯ではバッグタイプが多数派だ。軽量であることが大きな理由だろう。
隙間ができることなく蓋が確実に閉められるものを選びたい。ショルダーベルトが付いているものの方が持ち運びが楽になる。
クーラーボックス

青物をメインターゲットとした場合は大き目のものを持ち込みたいが、瀬に渡るときには邪魔になる。
状況によっては船から磯へ飛び移らなければならない場合もあるので、1人で持てないようなものはなるべく避けたほうがよいだろう。保冷力の高いものは重量も増えるのでバランスを考えて選ぼう。
新聞紙&トイレットペーパー
磯の上には当然トイレはない。小の場合は男性であればあまり問題ないが、大の場合は大問題だ。お天道様の下でお尻を出すしかない。
雨などでやがて自然に風化するものだが、新鮮なうちは後からきたアングラーに迷惑をかけてしまう。新聞紙の上にして、海に流すというのが大人のマナーだ。
新聞紙もトイレットペーパーも水に溶けるが、水に溶けないティッシュペーパーは使ってはいけない。