高級魚でありながら身近に生息するロックフィッシュ。狙って釣れば120%楽しめ、数釣りも可能です。バイトも強烈でワームをひとのみで食うことも多いですが、棲み家で食べようとするためラインをゆるめると穴から出てこなくなるので、バイト後は素早い対応が必要です。
種類と棲み家




●カサゴ(アラカブ)
●ソイ
●アイナメ・クジメ
●キジハタ
など、いわゆる根魚のことを総称しているのがロックフィッシュです(ちなみにマゴチやヒラメはフラットフィッシュ)。
その名の通り岩場やテトラなど、ストラクチャー周りに多く棲息し、ボトムから顔を覗かせてベイトを狙っているフィッシュイーターです。
オフショアではイカの切り身が多いのに対して、陸っぱりではキビナゴを使ってのエサ釣りが主流。
テトラでは短いロッドを使った穴釣りなどがあり、好奇心が旺盛なため、活きエサでなくてもよく釣れ、エサを踊らせて誘って釣る釣り方が一般的です。
沖の深場ほど大型が多く、高級魚として取り扱われるケースが多いようです。
行動パターンを知る

夜間が時合となることが多いショアからのソルトルアーですが、ロックフィッシュは昼夜問わず狙えます。
瞬発力に長けており、シーバスなどの追跡して捕食するタイプに比べて、数十倍の速度でベイトに飛びついてきます。
そのため、ロッドに出るアタリも豪快。テリトリーをもって生活しているため一穴一魚で、ベイトをくわえたら自分の穴に戻りゆっくりと食べ始めます。
シーズンに応じてターゲットを分ける

カサゴ(アラカブ)やソイは春から初夏・晩秋から冬にかけてがベストシーズン。シャローエリアで数・型ともに楽しめます。
水温が高い場所を嫌うため、水温変化が比較的小さいボトムや、潮通しがよいエリアで過ごしています。そのため水温が上がる昼よりもまづめ時に時合がくることが多いようです。
アイナメは秋から冬季のターゲットで日本を北上するほどサイズが大きくなることから、冷水域を好む生態が伺えます。
50cm以上のサイズが釣れるのも魅力的ですが、九州では30cmがデカバンサイズ。カサゴ(アラカブ)やソイよりも少し早いシーズンインが一般的にみられ、その時期に大型の確率もアップします。
夏季はシャローエリアではあまり釣れなくなり、オフショアでの対象魚となります。



ロックフィッシュのフィールドは、魚種に限らずストラクチャーが基本です。根掛かりを恐れずチャレンジしましょう。
タックルと狙い方

ロッド&リール
ライトジグなどを使う反面、根掛かりなどにも負けないロッドパワーが必要になります。狙う際のアクションも、シェイク・バンピングを多用するので、ティップはしなやかで、バイトしたら強引に穴から引きずり出せるバットの強いものが望ましいでしょう。
リールはスピニングリールの2500番程度を使用し、ラインブレイクごとに短くなっても対応できるように、ラインは50m以上巻いておきましょう。

ラインは太め
ラインブレイクが付きもののため、ライン強度の重要度はかなり高いです。かといって強度重視で太いラインを使うと、流れが複雑になりやすいテトラや岩場ではラインが流されて逆に根掛かりしやすくなります。
また、ルアーのコントロール性も必要とされるので、それなりに細いラインの方が使いやすいでしょう。使い始めはナイロンラインの8号くらいが強度があり切れにくいのでおすすめです。
ラインの太さが気になる場合は、リーダーを付けて対応しましょう。ラインが沈むと根掛かりしやすいので、初級者にはナイロンラインかPEラインの方が使いやすいでしょう。
ルアーの軸はソフト系

基本はジグヘッドにソフトルアーのコンビですが、ダウンショットリグやテキサスリグなど根掛かり対策も含め、様々なリグで狙えます。
ソフトルアーはストレートタイプよりもアピール度が高いものがよいでしょう。
ベイトがカニやエビなので、甲殻類をモチーフとしたソフトルアーの実績も高く、大型狙いには欠かせないアイテムです。
カサゴ(アラカブ)はハードルアーでも楽しめ、ミノーでテトラを横方向に探ったり、メタルジグでブレイクラインを狙うことができます。
根掛かりが多い場合は、シングルフックに替えて使うと軽減できます。沖の沈み根を狙う場合、根の上よりも側面を重点的に狙うようにしましょう。
ボトムを狙う場合は、ポンピングがセオリーなので、底をトレースできるテクニックを身につけたいものです。
基本の狙い方

泳ぎ回ってベイトを追いかけることはないので、棲み家を直接狙う必要があります。したがってボトムをトレースすることはもちろん、食い気を誘うテクニックも必要になってきます。
目の前にルアーがくれば食い付いてきますが、スレているテトラなどでは一発でバイトしてこない場合もあります。そんなときは軽くシェイキングして誘ったり、ゆっくりとフォールさせるなどの工夫が必要です。
アタックしてくると「ガツガツッ」っとロッドに感触が伝わってくるので、迷わずフッキングさせることです。もたもたしていると、穴や根に入られて出てこなくなる場合があります。
そのため一気に引き上げることを念頭に置いてアワせましょう。