春から夏に生まれたアオリイカの新子が成長し、早秋から晩秋にかけて数釣りが楽しめます。一般的に秋イカというのは上記のことを差しますが、そんな秋イカが釣れなくなっていくタイミングで釣れ始めるイカがいます。
その名も「ヒイカ」。正式名称はジンドウイカですが、ヒイカのほうが認知度が高いためここではヒイカと呼ぶことにします。
このイカは11~4月にかけて、水深10m未満の浅場に産卵をするために接岸してきます。群れで回遊してくるので、一度当たれば数釣りが楽しめます。
もちろん食べても美味しいヒイカ。狙わない手はないでしょう?
ヒイカはライトなタックルで!

竿は6~7ftのメバリングロッド、もしくはアジングロッドが適しています。キレのいいアクションで釣りたいならチューブラーティップの先調子、微妙なアタリを感じ取りたいならソリッドティップの胴調子がおすすめです。
リールは2000番クラス、ナイロンラインやフロロカーボンであれば0.6~1.0号、PEラインであれば0.2~0.4号を使うとよいでしょう。
ヒイカはアワセが強すぎると身切れしてしまいますので、引っ張ったらチリチリとゆっくりラインが出るくらいにドラグを緩めておきましょう。
エギとの接続はアジングやメバリング用の小型スナップを用いましょう。簡単に交換できることの他に、エギにアクションを加えたときの自由度が高く、自然な動きを演出できるのでおすすめです。
エギは1.5号~1.8号を用意しましょう。ピンクやオレンジの視認性が高い定番カラーがおすすめですが、潮の透明度が高いときはグリーンやブルーのほうが効果が高いので、アピール系とナチュラル系の両方を持っておいたほうがよいでしょう。
ヒイカが好むポイント

ヒイカが好む場所は、干潟が近くにある漁港や常夜灯で海面が照らされている船着き場、堤防などが挙げられます。アオリイカよりも内湾性が高いのが特徴です。
具体的に書くと、港の奥に設置されている常夜灯の周りや停泊している大型船から明かりがこぼれるエリア、石積み護岸やスロープのエッジ、階段状のテラスなどの変化がある場所になります。
特に光に集まりやすい習性があるので、ヒイカが入っていれば常夜灯で照らされている所を覗けば浮いているのが確認できます。
竿を出す前に怪しいポイントをいくつかまわってみて、目視で確認できる場所をみつけたら竿を出すようにしましょう。そういう所を点々とまわったほうが釣果アップに繋がります。
レンジは徐々に下げていく
目視で確認できる表層を泳いでいるヒイカは、回遊性である可能性が高く、そういった個体はエサを求めていて活性が高いため特に狙い目です。また、群れでいることが多いので、見えている個体が1杯だけだったとしても、周囲に数杯いる可能性があるので1杯釣れてもしばらく同じポイントを探るようにしましょう。
同じポイントでずっと釣っていると反応が悪くなっていきます。そういった場合は少しレンジを下げるかエギのサイズを小さくして再度狙ってみましょう。反応しなくなったヒイカもプレッシャーを薄れさせることで、再度アタックしてきます。それでも反応が悪ければ思い切ってポイント移動しましょう。
しばらく場を休ませてから再び戻ってくるのも一つの方法です。
ヒイカは基本的に表層から中層を狙いますが、特に大型の個体はボトム付近に付いていることがあります。表層、中層と探っていって反応がなければ、最後にボトムまで沈めて探ってみるのもアリです。活性は低いですが、アタれば大きいのでワンチャンスに賭けてみましょう。
ヒイカは他のイカや魚と同様に、唐突に時合がくることがあります。しかし、常夜灯の多い内湾では潮の動きがあまりないため、一貫性がなく時合が読みづらいです。
釣れなくても根気よく投げ続ければ急にパタパタっと釣れることがあるので、怪しいポイントでは気配がなくても諦めずに投げ続けましょう。
フワフワアクションでアピール

一般的なエギングのように激しく竿をシャクってアクションする必要はありません。ティップを使ってフワフワと軽くあおってジャークさせましょう。
表層にヒイカが見えていれば、あおった分だけフォールさせてレンジをキープするようにして誘います。ヒイカが沈んだり見えていない状況であれば、中層もしくは低層までエギを落としてフォールよりあおる回数を多くして広範囲のレンジを探るとよいでしょう。
アタリはエギングと同じようにフォールで出ます。ラインが走ったり重みを感じたら軽くアワセを入れましょう。アワセが強すぎるとせっかく掛けても身切れして取りこぼしてしまいますので、ラインを引っ張ったらゆっくりドラグが出るくらい緩めに設定しておきましょう。
まとめ
この記事を読んだ皆さん、近くの漁港で常夜灯周りを探してみてください。
居場所がわかりやすいうえに1杯見つけたら数が釣れるヒイカ。お酒のおつまみに最高ですよ!