真冬のアオリイカ
アオリイカのベストシーズンは一般的に春と秋と言われています。春は産卵で接岸した大型の個体を狙い、秋は生まれてある程度成長した新子サイズの数釣りを楽しめます。
しかし、昨今は地球温暖化の影響か、通年1㎏オーバーの良型が出る傾向にあります。それは冬でも同様で、秋は新子サイズだったものが成長し、より大きな個体が狙えるようになったのです。

一説によれば、アオリイカは一潮で100g成長するとされています。秋のシーズンを終え、より大きく成長しているため大型の個体が見込めるわけです。しかし秋エギングのシーズンに比べると活性も落ち、冬は深場のストラクチャー周りに潜んでいることが多いです。
だから狙うべきポイントとなるのは水深があり、ベイトとなる魚も存在する潮通しの良い場所となります。秋は湾内に多かったアオリイカも、体が大きくなり湾外にいることのほうが増えるのも注意です。ただし積極的に獲物を追うというよりは、ストラクチャーに潜んで目の前を通る獲物を待ち伏せしていることが多くなるので岩場や藻場などの障害物を探ることがキモとなります。

キャストした後、ボトムにしっかり着底させ、ステイを長めにとります。ストラクチャー近くでエギに気付かせることが重要なので、特にその周りは意識してアクションをつけましょう。アクション後は再度フォールさせ、この最中にアオリイカを抱かせるようなイメージで狙うことが重要です。このときもステイは長めにとりましょう。
なお、冬のエギング全般に言えることですが、風が強く吹きつけるこの時期、釣り場の選択は非常に重要です。風の影響を受けやすいPEラインを使用するわけですから、横からの風こそ大敵です。ラインがふけてしまい、エギが思うように沈んでいきません。

風裏を探すのが一番ですが、そんな場所がない場合はいっそ向かい風のポイントを選んでしまうのもおすすめです。飛距離は犠牲になるものの、ロッドの穂先を下げておけば影響を受けにくく、横風よりは幾分マシに釣りを楽しめるはずです。
またボトムが取りやすいディープタイプのエギを使用したり、活性の低さを補うならアピール力のあるラトルタイプを選択するのも効果があります。
アオリタックルの要はエギ

真冬のエギングではエギの号数も秋より大きめのものがおすすめ。秋口はイカのサイズも小さかったので、2.5~3号までのエギが主流となります。しかし深場のボトムを狙うことが中心となってくる真冬のエギングでは、遠投性、そしてしっかりとフォールさせるために3~4号を使用するのが良いでしょう。
PEラインは0.6~0.8号がメインとなります。あまり太すぎても風でラインスラックができてしまい、エギの操作が非常にやりにくくなります。適正な太さのラインを選択しましょう。
無論、PEラインからエギを直結などしてしまうとストラクチャー周りでキズが付いた場合、簡単に切れてしまうため、リーダーラインは必須です。フロロカーボン製のリーダーを使用してエギのロストを防ぎましょう。手返し良く釣りをしたいなら、エギを替える際に役に立つスナップは装着しておきたいですね。
