堤防ショアジギングの成功法則 ポイント選びとエチケットガイド

道具は揃ってきたけれど、まだソロで堤防デビューしたことがない人、堤防に何度か行ったけれどこれでよいのか迷っている人など、堤防ショアジギングの基本を知りたい人のための記事。

釣りのデビューがショアジギングの人もいるだろうから、堤防のルールやマナーエチケットも含めて、分かりやすいように写真で説明しよう。

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釣り場の選び方

埠頭

「どこで竿を出していいのか分からない」と考えている人は、一歩前に進んだ証拠。初めての人なら「どこで」と考えもせず釣り場に着いたら空いている場所で竿を振っているだろう。

事前に本などで勉強した人でさえ、基本ポイントからズレて竿を出していることが多い。

いろんな条件を知らなくて竿を出すなら、とにかく堤防の先端付近の沖側を狙ってみよう。岸壁など先端がない場所なら、とにかく遠投。まずはそれでよい。

次のステップは釣り人の動き。ファミリーや違う釣りを除いて、ショアジギングをする人はみんなどこで竿を出しているのかを観察しよう。

理由は分からなくてもよいから、その人が立っていた場所で竿を出してみよう。

堤防でショアジギング

それができたら、次は自分の観察眼でポイントを探る。まずは潮の流れ方。

30g以下のジグをキャストしたら、リールのベイルを返してラインを出ないようにし、ラインが張ったままジグをフォールさせる。ラインが左右どちらかに傾くなら、潮が流れている証拠だ。

そういった流れのある場所を基本として狙おう。

潮流の意味が分かったら、今度は潮流の変化がある場所。潮と潮がぶつかる場所(潮目)は泡ができていたり、道のような模様になっているから、そこを目掛けて狙ってみよう。

潮目の向こう側、中、手前と角度を変えながら狙ってみる。この潮目が釣りでは重要なポイント探しのヒントになるから、現場で忘れないことだ。

釣り座の決め方

沖向きの堤防

堤防ショアジギングのポイント

あなたがこの釣り場に来た場合、写真に記されているどの位置で竿を振るだろう。正解は🅕🅔🅓。それ以外は沖向きにジグを投げられないからだ。

それに、港内は釣りを禁止している場所も多いし、狙いの魚はあまり期待できない。

できるなら🅕を選び沖向きにジグをキャストしよう。🅔🅓じゃない理由は、港内に潮が入ってくるため、🅕はベイトの出入り口にもなり、魚の動きがあるからだ。

それに人が後ろを通ることもないから、集中して釣りができるのも有利だ。

長く突き出した堤防

堤防ショアジギングのポイント

次は沖に長く突き出した堤防。このように長い場合、ケーソンにスリットが入っていて、潮が通るようになっていることが多い。

写真の堤防もその構造になっており、足元を魚が通れるくらいスリットが開いている。ここでの釣り座選びは🅐以外どこでもよい。

というよりは、当日の状況により魚の位置が変わりやすいから、状況を見て場所を移動するのがいいだろう。

それに、潮の流れによりどちら向きに竿を出すか変わってくる。基本は、潮の流れる方向にジグを投げて引いてくる。

沖堤防がある場合

堤防ショアジギングのポイント

沖堤防などの人工障害物がある場合、沖から寄せてくる流れが強いことが予想できる。沖堤防に渡ることができればさらに状況は好転するが、渡れなくても回遊魚の期待は高くなる。

ベイトの動きに注視して、陸と沖堤防の間をベイトが通るとチャンス到来となりやすい。またこういった場所は決まった時間帯に回遊してくることがあるから、情報収集に努めたい。

情報が取れない場合は、朝まづめと夕まづめをまずは狙ってみよう。短い時合となることも多いので薄暗い時間帯→陽が昇るまで、明るい時間帯→陽が沈むまでは探ってみよう。

堤防ショアジギングのポイント

漁港と一体化したような沖堤防も同様に沖から潮の流れが当たったり、速かったりする。またテトラの大きさでも潮の当たり具合が分かり、大きいほどウネリも大きくなりがちだ。

特にシケる冬季や台風対策として設置されている。「潮の流れが強い→ベイトの小魚が流れに乗る→回遊魚がそれに着く」という方程式が成り立ちやすい。

こういった場所は青物に限らず多くの魚が集まってくるため、季節によってさまざまな魚が狙え、釣り人にとってはパラダイスとなりやすい。

そんな場所を見つけたら、常連となるまで通って調べ尽くしてみよう。

釣り場所選びの基本

すでに人がいる場合

堤防ショアジギングのポイント

釣り場に着いたとき、写真のようにすでに釣り人が何人かいた場合、あなたはどうするか。

ショアジギングはロッドを強く振る釣りのため、隣の釣り人と左右5m以上間隔が開いていないと安全とは言えない。だからこの場合、挨拶と情報収集がてらどんな釣りをしているか聞きに行ってみよう。

どうしてもここで竿を出したいなら、隣の人に断りを入れて、🅐か🅑に入るようにすること。いくら声を掛けても近過ぎるのはマナー違反となる。

養殖イケス・筏

沖に養殖筏

魚を飼育しているイケスが沖にある場合、定期的にエサを与えている。そんな場所ではイケスから逃げた魚や自然界の魚が同時刻にエサを求めてきやすい。

沖に筏

牡蠣の養殖筏や、獲ってきた魚を一時保管するためのイケスは、エサを与えないから回遊魚はあまり期待できない。漁港からエサやり船が出ているか確認しよう。

遠浅

遠浅の場所

いくら広大な海が広がっていても、ジグが届く範囲の水深が2mにも満たない場所では釣果はあまり望めない。浅くても5m以上ある場所を選択しよう。砂地ならフラットフィッシュが有望。

石積み堤防

石積みの波止

釣れそうに見えるが、石積みの場所はあまり深くない証拠。底が砂地の場所に設置されるケースが多い。こういった場所ではヒラメやマゴチ狙いがメインになる。

波が堤防を洗っている

堤防を波が越える

日中でも堤防が濡れている場合は、波が堤防を乗り越えたと考えるべきだ。シケの日はもちろんだが、満潮時だけそうなることもあるので、潮汐表の確認を怠らないこと。

足場が高い

足場が高い堤防

足場の高い堤防では、ジグを投げても引いてくるうちに浮きやすく釣りにくいから通常よりも重いものを使う。魚が掛かってもタモですくえない場合は、抜き上げられるタックルが必要。

堤防が長い

堤防

長い堤防で釣りをする場合、場所選びに悩むが、ほとんどの人が先端を目指す。より沖へと伸びているならいいが、横に伸びているなら同じ。潮流や水深の変化がある場所を探そう。

近くに風力発電がある

風力発電風が強い

風力発電ができるほど風が強いときがあるということだ。高台に設置されている場合はそうでもないが、低い場所なら釣り場も風が強くなりがち。風車の向きにも注目したい。

遊歩道

後ろに障害物

釣りができる遊歩道などでは、転落防止のためフェンスが高く設置されていることが多い。だから普段よりもキャストに注意が必要。後ろに障害物がない場所を選ぶのはもちろん、通行人にも随時気を配ろう。

電線

電線注意

古い堤防では照明のための電線が引いてあることも。昔から釣り人が多い場所では仕掛けが絡んでいるのをよく目にする。特にカーボンロッドが触れると通電することもあるので注意したい。

スロープ

堤防のスロープ周辺

船を整備するための場所。立入禁止となっていることも多いので注意。ショアジギングではあまり重視されない場所であるが、ライトショアなら面白いポイントだ。

堤防先端

先端は堤防の人気スポット

先端はどこも、どんな釣りでも人気だ。早いもの勝ちであるから、無理に割り込むことはやめよう。ただし、先端から10mくらいまでは同じ条件で狙えるので先端から少し離れるだけで大丈夫だ。

港内奥の岸壁

岸壁の駐車

周りを堤防で囲まれた構内の奥にある岸壁では、潮があまり動かないのでショアジギングではポイントになりにくい。ただし、メバルや根魚などは面白い場所だ。

沖に面した岸壁

埠頭

大型船が停泊する岸壁は、沖に面した場所に設置される。目印となるものがないためポイント探しに苦労する。そんな場所ではベイトの位置やボイル、潮目、実績などを頼りに狙う。

灯台

赤灯台は沖から右側

直接釣果とは関係ないが、赤灯台は沖から漁港を見て右側に、白灯台は左側に設置されている。だから写真は手前側が港内になる。釣れていて灯台が写っている写真があればポイントの目安になる。

釣り禁止場所とマナー、エチケット

大人として「知らずに入ってしまった」というのは言い訳にならないのはご存知だろう。

私有地に入るのはもちろんだが、港湾ではSOLAS条約(海上人命安全条約)により取り締まりを厳しくしているエリアがある。フェンスがあり間違って入ることはないが、門が開いていることもある。

もし入った場合、即拘束となるから注意。言い訳では解放してくれない。

その他にも、漁港内では看板がなくても入ってはいけないエリアがある。特に漁業施設がある場所はだめで、漁具に触れてもいけない。

漁師は生活のための仕事をしているのだから、邪魔にならないよういつも心掛けておこう。禁止行為を守らなければ、すぐに釣り禁止となるので厳守したい。

立ち入り禁止場所

漁業施設

荷揚げ場釣り禁止

荷揚げ場など漁業施設がある場所には近づかないようにすること。漁師や業者専用の駐車場を利用するのもだめだ。分からなかったら関係者に声をかけて聞くことだ。

トイレを借りる場合は、声をかけてから使わせてもらうこと。

フェンス内

立入禁止

このように看板とフェンスがあっても立ち入る人が後を絶たない。「他にも入っている」というのは言い訳にもならない。他人がどうであれ絶対に入らないようにしたい。

桟橋

桟橋立入禁止

桟橋も立ち入り禁止エリアの一つ。釣れそうに見えるが、実際はロープなどが多く釣りにならない。ルアーがロープに引っ掛かるとほぼ取れないから、興味が湧いても竿を出さないこと。

足場の悪いテトラ

テトラ

ショアジギングは足場の悪いところは基本的に向かない。不安定だとキャスティングがうまくできないからだ。テトラは立入禁止となっている漁港も多い。

隣接する磯

近くに磯があっても行かない

いくら釣れそうな磯が近くにあっても、堤防釣りのタックルや装備で行ってはならない。釣れるかもしれないが命の危険に関わるからだ。磯用の装備をして行くこと。

釣り禁止ポイント

橋の上

橋の上から釣り禁止

たまに竿を出している人を見かけるが、橋の上は釣り禁止だ。通行人の邪魔になるばかりか、走っている車にルアーが引っ掛かると大変な事故につながる。昼夜ともに禁止だ。

船舶係留場所

船の係留場所

船が係留している場所も、基本的には釣り禁止エリアだ。桟橋同様係留ロープが多いからルアーが引っ掛かるのはもちろん、船などにルアーが絡んだり傷を付けることもある。

釣り禁止ではないがショアジギングに不向きな場所

風防フェンス

風よけフェンス

ロッドを振れないような狭いところもある。なによりフェンスにルアーが引っ掛かって危険なので避けよう。

漁具置き場

漁具を触らない

あえて漁具が置いてある場所で竿を振らなくてもいいだろう。漁具を破損させてからでは遅い。特にフルキャストする釣りには向かない場所だ。

駐車マナーも守ろう

路上駐車

隣接した有料駐車場がある場合は、必ず利用すること。無理に車を停めると迷惑になるし事故の元だ。

駐車禁止場所が設置されている場所は特に注意。看板があるということは、これまでにトラブルがあった証拠でもある。

また、通常は堤防に車を乗り入れてはならない(一部例外を除く)。漁師が乗り入れても真似して侵入しないようにしよう。

一部では路上駐車ができるところもあるが、くれぐれも他の車の邪魔にならないようにしよう。車上荒らしに注意。

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