ブランクスメーカー オリムピックが取り組む SDGsへの挑戦

世界各国で取り組まれている大きな問題であるSDGs。環境問題を始めとした多くの課題が我々人類には求められています。

釣具メーカーもその例外ではありません。ロッドメーカーであるオリムピックでは、どんな取り組みを行っているのか聞いてみました。

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SDGs(Sustainable Development Goals)とは?

SDGsロゴ

最近よく聞くSDGsという言葉ですが、「つまりはどういうこと?」と疑問に思っている人も少なくないでしょう。

「持続可能な開発目標」のことを指し、「環境問題のみならず、差別や貧困、人権問題といった課題を2030年を目標に解決していこう」ということ。 

もちろん、2030年になったら終わりというわけではなく、「自然環境に悪影響を与えない範囲で、その活動を維持していこう」という意味合いもあります。

そして釣具メーカーに求められるSDGsの活動といえば、主に環境問題となるわけです。

従来の問題点

オリムピック切断機
カーボンプレリグの切断の際に端材はどうしても発生してしまうもの。ロッドの品質維持のためには仕方のないことなのです。

さて、漠然と環境問題といってもさまざまなものがありますが、オリムピックが注目したのはカーボン素材の廃棄物。

釣り竿やゴルフシャフトを作成しているオリムピックでは、仕損品やカーボンプリプレグ(以下CFPP)の端材が開発過程で生まれてしまいます。

これらは焼却や廃棄物として処理されていましたが、ここにメスを入れケミカルリサイクルによって再利用することに成功しました。

ケミカルリサイクルの取り組み

フォーミング抑制剤
資料提供:株式会社大瀧商店

ケミカルリサイクルとは「化学的再生法」の意味で、廃プラスチック等に対して化学処理をして、新たな素材に変換すること。ペットボトルが有名です。

オリムピックではCFPPの主要仕入先である「東レ株式会社」の提案、さらには和歌山の地元リサイクル業者である「日置川清掃」の協力のもと廃棄していたCFPPを「製鋼副資材(フォーミング抑制剤)」に加工。

なんと、ほぼ100%リサイクルに成功しています。

フォーミング抑制剤の役割

フォーミング抑制剤の役割
資料提供:株式会社大瀧商店

リサイクルによって作られた抑制剤が活躍する場所は、主に製鋼の現場となります。

より良質な鋼を製造するために、溶鉄時に酸素を吹き込み、炭素、珪素、燐、マンガンなどをCOガスや酸化物として取り除く必要があります。

ただし、その際に生成されたCOガス気泡が上部スラグを膨れ上がらせて発泡し、溶鋼とスラグが混ざったものが炉外へ噴出される現象が発生してしまいます。

これら一連の現象をフォーミング現象と呼び、これを防いでくれるのがフォーミング抑制剤というわけです。

抑制剤を投入すると、スラグ層でガスを発生させ、気泡の通り道を作ることでフォーミング現象を抑制。事故を防いでくれるのです。

こうしてただの廃棄物だったものが発想の転換により、社会に役立つモノへと変わる取り組みを、オリムピックは行っているのです。

釣り人にもできる! SDGsへの取り組み

オリムピック実釣テスト
環境問題はみんなの問題という意識を持とう。

SDGsの課題は、何も会社や政府にのみ突きつけられたものではありません。この世界に生まれた全員が取り組むべき課題です。

そのために釣り人は何ができるのか?

真っ先にいえることは、ゴミをポイ捨てしないこと。ゴミを拾うこと。ちょっとした取り組みでも、すべての釣り人で行えば、大きな変化を生み出します。

さらに、これらの取り組みは釣り場をよりきれいに長く遊べる場所へと変え、釣り人にとってもプラスになって返ってきます。

SDGsは釣具メーカーだけでなく、我々釣り人全員で解決していくべき問題ということを忘れないようにしましょう。

無論、マナーも守るようにしましょう。

注目のオリムピックロッド
23シルベラード
オリムピック
操作性と復元力を高めつつ、感度と抜け感を追及。より遠くへ、より重いリグを送り込むための反発力と、着水点でのバイトでもしっかりとフッキングできる瞬発力をベリーに持たせた。
23 コルトUX
オリムピック
¥17,000(2023/09/24 14:31時点)
輝きを増すコルトの血統。レギュラーファーストテーパーよりに設計することでウエイトを乗せやすく、キャストしやすい誰にでも扱いやすいロッドになっている。
カラマレッティー
オリムピック
¥30,000(2023/09/24 14:31時点)
「高いコストパフォーマンスとMadeinJapanにこだわったカラマレッティー」が開発コンセプト。作りこまれた超軽量ブランクスが最大の特徴。「クワトログラファイトクロスXX」、「G-MAPS製法」といったオリムピック独自の製法を、ジャパンクオリティで製造。
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