メバルの好期は産卵のために接岸してくる晩秋から冬にかけてのシーズンと、産卵から回復した春以降。中でも3月から梅雨までの時期はプランクトンが浮いてきて、小魚たちの動きも活発になります。
大型のメバルが表層を引くルアーに反応してくれるのはこの時期で、ミノーやペンシルベイトで狙うと面白いように釣れます。
狙う場所
メバルは藻場やテトラ、係留している漁船の下といった身を隠せる場所、岩場、カケアガリなどの地形変化を好む魚で、そこに潮通しの良さが加われば好ポイントとなります。
夜間に狙いたいのは外灯の光が海面を照らしている場所で、小さなイワシなどのベイトを追っているメバルの姿が見えれば期待度は高いでしょう。

常夜灯の下にいるメバルは光の明暗を利用してベイトを捕食しているので、明暗の境界部分にルアーを通してやることが肝心です。
活性が高い春の時期は、タダ巻きでも比較的かんたんにアタックしてくるので、手返し重視のプラグが大活躍します。

しかし、少し時期の外れた1〜2月やシーズンの終わりごろはプラグでは厳しい時期になりますので、基本はワームの釣りになります(ただし地域によるズレや、メバルの個体差があるため、絶対にプラグで釣れないというわけではありませんが)。
それでもプラグで釣りたい場合は、ドリフトやリアクションバイト狙いのアクションなどを駆使してテクニックで食わせる必要があります。あえてプラグ縛りで釣るのも楽しいですね。
使用するルアーと釣り方
メバリングで使用する主なプラグは、水面でアクションするペンシルやフローティングミノー、水面直下でアピールするシンキングミノーやシンキングペンシル。
長さは30~50㎝、重さは2~5gが一般的で、各社からメバル専用のルアーがリリースされています。
これらのプラグを使いこなす上での注意点は、メバルに違和感を与えないことで、派手過ぎる動きはNG。

ルアーがアクションするかしないかのゆっくりとしたスピードを維持した等速巻きや、トゥイッチ(チョンチョンとロッドティップでアクションを与える)が有効で、藻の切れ目のような「ここぞ」というポイントではルアーの動きを止めて食わせの間を与えてやりましょう。
高活性のメバルがいれば勝負は早いですが、一方でメバルはルアーを見切りやすい魚なので、反応が悪くなったと感じたら早めにルアーをチェンジした方がよいでしょう。

プラグの色に関してはアピール系とナチュラル系のローテーションが有効。アミが集まっているように見えるクリアーのラメ入りはマストアイテムです。
メバルがルアーに飛び付くシーンを見れば慌ててしまいますが、早アワセは禁物で、反射的に鋭くアワせてしまうとメバルの口元を弾いてフッキングに至らないことがあります。
メバルの重さがロッドに乗ってくるまで同じ速度でリトリーブし続け、ゆっくりと大きなストロークでアワせを入れましょう。
タックルとライン

ロッドはメバリング専用の6~7.6ft(1.8~2.28m)が使いやすく、遠投が必要な場所では8ft以上のロングロッドが有利です。
とはいえ専用ロッドにこだわる必要はなく、1~10gのルアーに適合するウルトラライトクラスのスピニングロッドなら流用可能で、トラウトロッドでもバスロッドでもチャレンジできます。
スピニングリールはシャロースプール搭載の2000番クラスで、ノーマルギアタイプかローギアタイプを選びたいもの。
ハイギアタイプのリールは素早くルアーを回収できるものの、できるだけスローにプラグを引きたいこの釣りにはあまり向いていません。

リールに巻くラインは、糸ヨレのトラブルが少ないナイロンラインの3~4lbでもよいですが、大型が出る場所では根ズレに強いフロロカーボンラインの3~4lbか、引っ張り強度に優れたPEラインの0.3~0.4号で対応します。
PEラインを使用する場合には先端にフロロカーボンのリーダーを結びます。リーダーの結び目がガイドに干渉するのが気になるなら、長さは30㎝でもOKです。
ルアーを結び直すたびに徐々に短くなることを考慮しても60㎝ほどあればよいでしょう。