交換が必要なもの
釣具にはメンテナンスや使い方次第で長年使えるものと、使うことで劣化してしまうため交換しないといけない消耗品があります。
例えば、ラインは劣化して切れるまで使うことも可能ですが、大物を掛けた際に切られてしまうことがあります。
また釣行中にラインがなくなってしまい、替えのラインがないがために、すぐに帰らなければいけない可能性だってある。だからラインは切れる前に、フックはサビて折れる前に交換する必要があります。

とはいえ、ルアーフィッシングではそれほど多くの道具を使わないから交換が必要な釣り具は少ないです。ルアーは別として主に定期交換が必要なものはラインとフックくらいです。
強いて挙げるなら磯靴の靴底、フィッシンググローブ、ライトの電池といったところでしょうか。
これだけ交換品が少ないからか、ラインやフックをいつまで経っても交換しない人が少なくありません。もちろん、使用頻度にもよるから定期交換といっても誰もが同じ周期でやるわけではありません。
見た目や使い心地で交換すればよいでしょう。
メンテナンス
メンテナンスの最大の目的は、釣り中のトラブルを避けるためです。快適な釣りを楽しむためにも最低限のメンテナンスは行いましょう。
釣行前に釣り具をチェックする人が多いのですが、釣行後のメンテナンスが大切で、それを行っている人の方が圧倒的にトラブルが少なく道具の持ちも良いです。
海で釣りをする場合、釣り具の最大の敵は塩分。金属をサビさせたり、結晶となって傷を負わせます。釣行後に塩分の除去を行うだけで道具は長持ちするから、怠ることなく実施しましょう。

これは金属部分の全てに当てはまることで、ルアーやフックはもちろん、衣類やバッグ類のジッパーも同じです。忘れてならないのがロッドガイドとリール各部。
ここも放置しておくとガイドがサビて折れたり、リールの塗装が浮き上がったりしてしまいます。
塩を除去するメンテナンスとして手っ取り早いのが水道水での水洗い。ルアー類とロッドはシャワーで水を掛けて自然乾燥させるだけでもかなり違います。
リールについては丸洗い機種なら同様に、そうでないものは濡れタオルなどで拭き取りましょう。
多くの時間海水に浸かっているリールスプールに巻かれたラインは、海水が付着したままにしておくと、塩分が結晶化してラインに傷が付く原因となったり、染料が溶け出してライン同士がくっ付いてしまうこともあります。
リールスプールをリールから外し、流水でラインの表面に付いた海水を洗い流して日陰で乾燥させましょう。
主なメンテナンス項目
ルアーの洗浄

単純に水洗いするだけでOK。水を多く入れたバケツなどに漬け込んでも洗浄できます。メタルジグはコーティング、フックはメッキ処理されているので、海水の付着ぐらいならすぐに洗い流せます。
車に水を積んでおくとラク

車で釣りに行く場合は、車中に水を入れた容器を積んでおくと便利。釣行後にその場で水洗いできるから忘れることもありません。特に帰ってすぐに寝たいナイトゲームのときにあると便利です。
ルアーの補修

少々塗装が剥げても気にする必要はありませんが、傷として凹みがある場合はルアーのアクションに影響してしまうので、リペアしておきましょう。また曲がりがないかなどもチェックし、初期状態を保つのも大切です。
フックの交換


リング類がサビている場合は交換すること。フックの接続部は、ほとんどがスプリットリングで繋がれています。開閉はスプリットリングオープナーを使うと楽です。
スプリットリングオープナーの使い方は図の通り。先端部分で開いて固定し、フックを抜き差しします。
ロッド洗浄・拭き取り


特にティップガイドに海水が付着しやすいので丁寧に洗浄しておきましょう。各ガイドやブランクスも拭いておきます。最後に乾いたタオルで水分を拭き取るとさらに良いです。
リールの洗浄


丸洗い可・不可は機種により違うので取扱説明書で確認します。可の機種ならそのまま流水で洗いましょう。不可機種は濡れタオルなどで拭いて清掃します。
どちらの機種もラインローラーが一番汚れており、ここが汚れたままだとラインブレイクの原因にもなりますので、念入りに洗いましょう。
ラインの洗浄


リールのドラグノブを回してスプールを外してから流水で洗い流します。スプールの内側はグリスが塗られているので、この部分はできるだけ水が掛からないようにしましょう。
グリスが切れていれば塗布しておきましょう。
リーダーの交換

リーダーにフロロカーボンラインを使っている場合は、釣行ごとに毎回交換する人は少ないです。
たとえばショアジギングでの交換目安は5回程度の使用。もしくは自分の理想の長さよりも短くなったら交換交換しましょう。
PEラインの交換

PEラインは見た目にも毛羽立ってきたり、糸が平べったくなってくるから劣化したことが分かりやすいです。また残りのラインが少なくなるほどキャストしにくくなるので、スプールの1/3以上は保ちたいです。
固着したチャック


洗ったりしないバッグ類のチャックが一番に固着しやすいです。熱湯をかけて塩分を溶かしてみましょう。現場では水をかけますが、なければ海水をかけて一時的に動くようにします。
固着防止には専用スプレーがおすすめです。
磯靴のリペア


磯靴を購入する際は、靴底が交換できるタイプがおすすめです。靴底はフェルトスパイクが適応範囲が広いですが、コンクリートやFRP、タイルの上では逆にスパイクが滑りやすいので注意しましょう。
ウエーダーの補修


いつのまにか穴が空いていることが多いウエーダー。大きく破れた場合は分かりやすいですが、小さいのは見つけるのに苦労します。お風呂に水を溜めるか、逆にウエーダーに水を入れて漏れを確認します。
ウエーダーには補修キットが付属している場合が多いので、購入時になくさないように保管しておきましょう。補修は内側から行います。
なお、ボンドは1年以上過ぎると接着強度を保っていないこともあるので注意しましょう。