メインラインとリーダー なぜ2種類の釣り糸を使うのか?

ルアー釣りには二種類の釣り糸、ラインとリーダーが使われます。なぜでしょう?

釣り糸には主に道糸(メインライン、以降ライン)とハリス(ショックリーダー、以降リーダー)の2種類があります。でも、これってなぜか説明できますか? 理由が一つ思いついた方。素晴らしいですが実はまだまだ理由があるのです。意外と奥深いラインとリーダーの結びつきについて解説します。

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ライン、リーダーの種類

リーダーが必要な理由の前に、まずはラインの種類について説明しておきましょう。

ナイロンライン

サンヨーナイロン/APPLAUD GT-R ULTRA
サンヨーナイロン/APPLAUD GT-R ULTRA

エステルライン

サンライン/ソルティメイト 鯵の糸エステル ナイトブルー
サンライン/ソルティメイト 鯵の糸エステル

フロロカーボンライン

バリバス/アジングマスター [フロロカーボン] ブルームーン
バリバス/アジングマスター [フロロカーボン] ブルームーン

PEライン

東レ/シーバスPE パワーゲーム デイタイム
東レ/シーバスPE パワーゲーム

主に使われるラインはこの4種類であり、その中でナイロンとフロロカーボンはリーダーの素材にもなっていて、それぞれを「ナイロンリーダー」「フロロカーボンリーダー」と呼びます。

ナイロンリーダー

サンライン/パワード
サンライン/パワード

フロロカーボンリーダー

シーガー/シーガーグランドマックス
シーガー/シーガーグランドマックス

4種類のラインの中で、リーダーが必須となるのがPEラインとエステルラインの二つ。ナイロン、フロロカーボンは、直結して使われることが多いです。

リーダーが必要な理由1「メインラインの強度を補強するため」

エステルラインの場合

アジングで愛用者の多いエステルライン。切れやすいデメリットをリーダーでカバーしよう。

エステルラインはアジングなどに使われることが多く、感度が良く、ラインの比重が高く使いやすいという理由から愛用されています。

しかし大きな弱点があります。それはとても切れやすいということ。

エステルラインは伸びない分感度がかなりよいのですが、同時に伸びないせいで、ショックに弱く切れやすいデリケートなラインです。そのまま直結して使うと、アワセた瞬間に切れてしまい釣りになりません。

それを支えてくれるのがリーダーです。リーダーの素材であるナイロン、フロロはある程度伸びる素材なので、ルアーとエステルラインの間に結ぶことにより切れにくくなります。

PEラインの場合

PEラインはソルトウォーターの場合はかなり多様されます。そんなPEラインもリーダーが必須です。

「え? PEってものすごく強度の高いラインじゃなかったの⁉」と思われている人。その通りですが、ここでいう強度は単純な切れやすさではなく、糸を結んだときに解けない強度である「結束強度」のことです。

PEラインの弱点は結束強度が悪いということ。なので、直接ルアーに結んでしまい、ファイトすると、ほどけてしまいます。それでラインとリーダーを、しっかり結びつくFGノットなどでしっかり結び、リーダーとルアーを結ぶのです。

リーダーが必要な理由2「根ズレしても切れないようにするため」

PEラインは絶対に切れない万能ラインではありません。

PEラインは繊維製のラインで、タコ糸と同じように細い糸を束ねて作られています。それによって引っ張る力には無類の強さを発揮するのですが、根ズレ(障害物でラインが傷つくこと)などの摩擦には、どうしても弱いラインです。

この問題をどうやって解決するのかといえば、根ズレで障害物に当たる可能性がある部分をすべてリーダーにしてしまえばよいのです。こうすれば、根ズレが起きてもすぐには切れなくなるのです。

ナイロンやフロロは根ズレが起きたとき、PEより切れにくい。ですが、根ズレが発生した後のラインチェックは必須です。

リーダーが必要な理由3「魚に見えにくい透明色にしたい」

特にPEラインはその特性上、透明のラインを作ることができません。繊維製ですので素材を透明にしても、いくつも束ねられる結果、白いラインができてしまうからです。

なので、魚から極力見えにくい透明のリーダーをルアーに結びつけることにより、糸のついていない本物に見せかけるのです。

ほとんどのリーダーは透明なものが使われています。一部のナイロン、フロロラインには保護色の意味で色がついているものもあります。いずれにせよ、ルアーにつけるラインは何かしらの方法で魚側からは見えにくい工夫がされています。

リーダーが必要な理由4「向こうアワセの確率を上げるため」

ラインが伸びにくいと感度が良くなります。しかし、ラインが伸びない場合の大きな弱点があります。それは向こうアワセがしにくくなるデメリットです。

向こうアワセとは釣り人側でフッキングしてハリを掛けるのではなく、魚側が食い込んだあと、勝手にハリ掛かりをすることをいいます。

向こうアワセを狙うには、ラインの弾力が非常に重要です。魚がハリをくわえ、そのまま泳ごうとすると、ラインがゴムと同じように伸びて元に戻ろうとします。その元に戻るラインの力で魚の口にハリを刺すという仕組みとなっています。

エサ釣りでよくナイロンラインが使われる大きな理由はこれです。とはいえ、絶対にアワセが必要ないというわけでもなく、あくまでアワセが間に合わなくても釣れる可能性を増やす程度に考えてください。

リーダーが必要な理由5「魚の歯が鋭すぎる」

タチウオに対して使われることが多いワイヤーリーダー。タチウオを知らない人からすればワイヤーなんて大げさに聞こえるかもしれませんが、タチウオの歯は鋭いため、ラインが触れてしまうと、切れてしまう可能性があるためワイヤーが使われます。

タチウオ以外にも歯によってラインが傷ついてしまうことがあるのでメインラインを守る理由でリーダーが使われることもあります。

この歯によってラインが傷つくことを歯ズレと呼びます。

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