ルアーフィッシングで必ず覚えたい厳選ノット7選

日常生活で使うノット(結び)は、かた結び(本結び)と蝶々結びが挙げられます。まずはどのノットもこの「かた結び」が基本となっていることを理解しておきましょう。

1度でダメなら2度、3度とかた結びをした経験はないでしょうか。これを金属の輪にラインを結んだ場合、ラインのスッポ抜けは結ぶほど防ぐことができますが、最初の結び目は1つだけだから、いくらかた結びを繰り返しても強度は上がりません。これを効率よく結ぶ方法が今回紹介する「ノット」です。初めてでも覚えやすいものから、練習して覚えたいものまで7選ご紹介します。

知らない結び方だから、覚えるまでに時間がかかるでしょう。まして毎日結ぶものでもないから、数日経つと忘れていることもよくあります。だから練習あるのみ。

特にPEラインとリーダーラインの結びは、釣りに行くたび毎回するわけではないから忘れやすいので、この記事をスマホのブックマークに入れておくとよいでしょう。

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結びの基本と注意点

結びに失敗したら必ずやり直す

釣り場で結ぶと焦ってしまい、急いでいると結びを失敗してもそのまま使いがちになります。そういうときに限って大物を逃してしまうものです。

余分なラインは1〜2㎜残す

結び目をきつく締めたつもりでも、キッチリと締まっていないこともあります。ラインが少し滑ってもよいように結び目の端は少し残しておくようにしましょう。

直結は最後に強く締める

ライン同士の結節では結び目が弱くなっていることも多いです。結んだら両手で引いて強度を必ず確認しておくこと。キャスト時に切れることを防ぐためでもあります。

フックの内側にライン

フックの外側にラインがあると、ミミでラインが切れたり、結び目がほどけやすくなるし、なにより掛かりが悪いので必ず内側になるようにしましょう。

PEラインは専用のハサミで切る

ナイロンやフロロカーボン素材のラインは通常のハサミでカットできますが、PEラインは切れにくいものです。専用のハサミを利用すればストレスなく切れます。

締める際はラインを湿らせる

結び目を締める際、摩擦熱が発生しラインの結節部が弱くなります。対策として、結び目を唾液などで湿らせてから強く締めるとよいです。

リーダーラインの端を炙る

PEラインと他のラインの結節での失敗はスッポ抜けが一番多い。抜けないようにリーダーラインの端をライターの火で炙ることで解決します。

基本中の基本 どこでも使う結び方

ユニノット

これを覚えなければ始まらない、といってよいほど基本的な結び方がユニノットです。ルアー、エサ釣り問わず、どこでも通用します。ルアーとラインを結ぶ場合はもちろん、スプールにラインを巻くときに使うのもこの結び方なので絶対覚えましょう。

14ユニノット01

①カン(ラインアイ)にラインを通します。

14ユニノット03

③ラインを奥へ回して下の輪から手前に出します。このとき、リール側へつながるラインも一緒に巻きつけます。

14ユニノット05

⑤ラインの端を引き、結び目を軽く締めます。強く引きすぎるとこのあとの工程でラインを痛める可能性があるので、図のようにゆるい感じでOKです。

14ユニノット07

⑦ラインの本線と端線を強く引っ張って固定されたら完成。あとは端線を1〜2㎜程度残すくらいで切りましょう。

14ユニノット02

②ラインで輪を作りましょう。

14ユニノット04

④ ③と同じように4回巻きましょう。

14ユニノット06

⑥ラインの本線(リール側)を引っ張り、結び目をカン(ラインアイ)に近づけます。

14ユニノット08

これで完成。わかりやすいように7工程に分けましたが、実際にはもっと簡単で早く結べます。

電車結び

ライン同士を結ぶ方法で簡単なものといえば電車結び。大物を掛けるジギングなどでは心もとないのですが、ライトゲームならこれで十分。

04電車結び01

①ライン同士の端を重ね真ん中付近を指でつまみます。

04電車結び03

③輪の中にラインの端を奥から手前に通します。これを1回目とカウントします。

04電車結び05

⑤あと2回繰り返し合計4回巻きつけます。


04電車結び07

⑦もう一方のラインで輪を作ります。

04電車結び09

⑨反対側と同様に4回巻きつけます。

04電車結び11

⑪両端の本線を引くと結び目が近づいてきます。完全にくっついたら結び目をしっかり締め込みましょう。端線は1㎜ほど残して切ります。

04電車結び02

②片方のラインの端で輪を作ります。

04電車結び04

④同様にラインの端を上から奥へ回し、輪の中を手前に通します。

04電車結び06

⑥ラインの端を引いて結び目を締めます。ユニノットと同じようにこのあと結び目が動きますので、このときは緩めに結び、最後にしっかり締め込みましょう。

04電車結び08

⑧ラインを上から奥へ回し、輪の中を手前に通します。

04電車結び10

⑩これも反対側と同様に結び目を締めます。同じように軽くで大丈夫です。

04電車結び12

これで完成。釣り場で誰でも簡単にできる結び方なので、ぜひ覚えましょう。

リーダーとルアー(リング・スナップ)を結ぶ

ダブルクリンチノット

スタンダードなクリンチノットをラインを二重にして結ぶ方法。細いリーダーであれば二重にしなくても大丈夫ですが、太いリーダーではこの方が強度を保てます。

19ダブルクリンチノット01

①アイにラインを2回通します。

19ダブルクリンチノット03

③ ①で巻きつけた輪の中に通します。

19ダブルクリンチノット05

⑤ゆっくり、強く引いて締め込みます。

19ダブルクリンチノット02

②ラインの本線に4〜5回巻きつけます。

19ダブルクリンチノット04

④下にできた大きな輪っかにラインを通します。

19ダブルクリンチノット06

端線を2㎜程度残して切り、完成です。

ワンポイント

ダブルクリンチノットにはもう一つの結び方があります。提唱した方の名前をとって村田基式と呼ばれるものです。

④の工程をカットしてそのまま締め付けます。手順を省略した結び方ですが、こちらもとても強い結び方なので、試してみましょう。

フリーノット

ルアーアイとの間に輪があるから、スナップなしでもルアーのアクションを妨げません。大きめのアクションをさせるときなどに特に有効です。

18フリーノット01

①ラインの先端に結び目を作ります。あとからラインを通すのでゆるくしておきましょう。

18フリーノット03

③ラインの端で本線を巻き込んで結び目を作ります。

18フリーノット05

⑤1〜2㎜程度残して端線を切ります。

18フリーノット02

②ラインの先端をルアーのリングに通し、最初の結び目の輪に通します。

18フリーノット04

④端線と本線を開くように引いて結び目を近づけて締めます。このとき最初に作った結び目もしっかり締め込んでおきましょう。結び目とルアーの間はある程度すき間を入れましょう。

18フリーノット06

これで完成です。

トリプルニットノット

この中で一番強いノット。大物狙いやパワーファイト時におすすめ。結び方もかんたんで覚えやすいですが、結び目を締める際の熱に注意。

①リーダーラインの先端を輪の中に10㎝ほど手前から奥に通いし、先端を折り返してもう一度輪に通す。

③ラインの先端を輪の中に通し、本線側をゆっくりと引いて締め、両方のラインを同時に引いて強く締める。

最後に端線を切ります。ここで今までと違うテクニックを。端の付け根をプライヤーで潰すとコブができますので、緩み防止になります。

②もう一度通して二重の輪を作る。

④A、Bの結び方(ハーフヒッチ)を交互に繰り返します。「上から巻く、下から巻く……」とリズミカルにやると覚えやすいです。

これで完成。今回出たハーフヒッチは次で紹介するFGノットやPRノットで多く使われますので覚えておきましょう。

PEラインとリーダーを結ぶ FGノット

ルアー釣りで多く使われているPEラインとリーダーの結び方。細いラインから太いものまで対応可能。ただし、若干結び目が大きくなるから太すぎるラインには向かないです。

11FGノット_01

①PEラインの端を、右手人差し指に10回巻き付けます。

11FGノット_03

③拳を握り、指に巻き付けたラインが緩まないようにします。

11FGノット_05

⑤PEラインとリーダーラインの接点部分を親指と人差し指でつまみます。

11FGノット_07

⑦輪の中にリーダーラインを下側に通す。

11FGノット_09

⑨輪の中に、リーダーラインを下から上に通す。

11FGノット_13

⑪5セット繰り返したところで、PEラインの端線を20㎝残してカットします。

11FGノット_15

⑬1回1回のハーフヒッチを、しっかり締め込んでください。緩みの原因になります。

11FGノット_20

⑮リーダーラインをぎりぎりでカット。このときリーダーラインを端をライターで炙って丸くするとより抜けにくくなります。

11FGノット_22

⑰10回編み込んだところ。⑬と同様1回ずつ丁寧に締め込みます。

11FGノット_24

⑲PEラインの端線をカット。これまでと違い、ギリギリでOKです。しっかり結べていればこれでも解けることはないはずです

11FGノット_02

②少しラインをたるませて、小指にも10回巻き付けます。

11FGノット_04

④PEラインの輪の中に、下側からリーダーラインを3㎝出します。

11FGノット_06

⑥つまんだ状態で左手を半回転上に回す。

11FGノット_08

⑧左手を下側に半回転戻す。

11FGノット_10

⑩A〜Dを1セットとして、5回繰り返します。

11FGノット_14

⑫PEラインの端線を、リーダーラインにハーフヒッチで3回結びます。

11FGノット_18

⑭PEラインとリーダーラインを強く引き、編み込み部の色が変わるまで締め込みます。

⑯PEラインの端線を、PEラインの本線にハーフヒッチで10回編み込みます。

11FGノット_23

⑱編み込んだPEラインがバラけないように2回通してゆっくり締め込みます。これをエンドノットといいます。

11FGノット_25

これで完成。PEラインを使うほとんどの釣りで活躍します。

どうしても指で結ぶのが難しいときは

ノットアシストを使うと、より簡単にFGノットを組むことができます。これがあるだけで簡単に結ぶことができますので、ぜひ活用してみましょう。

PEラインとリーダーを結ぶ・PRノット<大物狙い>

オフショアや磯の大物釣りでも古くから使用されている強固なノット。結び目が小さいためラインガイドを通りやすく、キャスティングにも向く。道具が必要なのときれいに結べるまでには慣れが必要。自宅で何度も練習しておきましょう。

PRノットで欠かせないのがPRボビン。各社から販売されているので自分に合ったものを選びましょう。

①PEラインの先端をPRボビンに通し、ボビン巻きに30回ほどラインを巻きます。ボビンをセットするときは緩み防止のために金具に5回巻きつけておきます。

③右手を少し下に傾けPRボビンを手前から奥へと回してラインを絡めていきます。ここはさほど重要ではないので、おおまかに巻きつける程度で大丈夫です。

⑤今度は逆方向に巻きます。できるだけ目が詰まるように丁寧に巻くこと。


⑦リーダーラインをギリギリで切って、再度PEラインにハーフヒッチを15回ほど行えば完成です。

②左手にPEラインとリーダーラインの端線を持ち、右手にリーダーラインを持ちます。図のように指に数回巻きつけておくとズレずに巻きやすいです。

④手とラインを平行に戻し、まっすぐに2回巻き、逆方向に巻く準備をします。

⑥左手まで巻いたら、PRボビンからPEラインを外し、リーダーラインとPEライン本線を巻き込んでハーフヒッチで6回締めます。ハーフヒッチは下から通すやり方(A)と上から通すやり方(B)を交互に行います。

これで完成。大物狙いのジギングなどでよく使われます。

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