釣れすぎる! 近海のライトゲームを楽しもう!!

近海ライトゲーム

これから解説する「近海」とは、陸地が見える範囲の沖合での釣りを指します。船舶などで使われる「近海区域」とは違うので注意してください。

何時間もかけて沖まで船を走らせる沖合の釣りではなく、陸地が見える場所で楽しめるオフショアフィッシング。ただし、陸続きに数時間船を走らせてポイントまで行く場合もあるので、出港地とポイントには気をつけておきたいです。

それと、近海=シャローの釣りと勘違いしてはいけません。30分も船を走らせれば水深200〜400mのポイントに到着するエリアもあります。

今回はオフショア初心者にも「手軽にできる」ということを前提としてオフショアの釣りをいくつか紹介します。初級者でも、基本的なボトムタッチ確認やラインメンディング、トラブル時の対応などが比較的分かりやすい釣りを、始めやすい順にご案内しましょう。

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陸っぱりと同じボートエギング

陸っぱりで行うエギングとほぼ同じように行うことができるのが、ボートエギングです。

ティップランエギングとは違い、アオリイカがいる場所にエギをダイレクトにキャストして狙います。エリアや狙う場所によって釣り方は変わってきますが、陸っぱりと大きく違うのは水深の深さ。陸から狙うポイントは、堤防からならせいぜい15m程度、磯でも同じくらいです。それは、アオリイカが近くにいるためで、水深で狙うのではなく、ストラクチャー周りを中心に狙うためです。

基本の釣り方

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ボートエギングも同様にストラクチャーや藻場がポイントになりますが、陸から狙うポイントよりも、もっと水深が深かったり、潮の流れが速いポイントも狙います。

かといって、極端に重い(大きい)エギを使うことはあまりしません。エギングの基本であるフォールやダートで狙うためです。あくまでもバーチカルな釣りではありません。

シャクり方やタックルも同じで大丈夫だから、エギング経験者ならすぐに行えます。

ただし、陸からと同じように狙える期間が限られているので注意。またティップランをする場合もあるので、船長に確認しておきましょう。

キャストセンスが光るボートシーバス

今ではいろんなオフショアルアーが楽しめますが、昔から海のルアー釣りといえばボートシーバスが盛況でした。沖に出る場合もありますが、多くは沿岸をランガンスタイルで撃って周る釣りです。

オーバーハングや堤防の際などキャスト精度が問われるポイントを狙うから、キャスティングに自信をつけてからチャレンジしましょう。

出船はデイ・ナイトのどちらもあり、初めてならトラブルの少ないデイゲームがおすすめです。揺れるボート上にも慣れておきたいですね。

ミノーメインのタックル

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ルアー類はミノーがメインになりますが、基本的に陸っぱりと同じものが使えます。

タックルは、リールやラインは陸っぱりと同じでも大丈夫ですが、ロングキャストは不要なので、ロッドは取り回しが良い短いものを使うと良いです。

期間限定ボートタチウオ

タチウオは深海性の魚なので基本的に深い場所にいますが、産卵のため沿岸に接岸してくる近海のタチウオを狙う釣りが盛んにおこなわれています。

ライトジギングの部類になり、ジャークはゆっくりめで行いましょう。

スロー系のアクション

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使用するジグは水深によって大きく変わり、40〜200gと幅が広いです。基本は重いものを使い、水深50mなら150gと3倍した重さのジグを選びます。

アクションはスロー系になり、速く動かすと捕食の下手なタチウオはミスバイトが増えてしまいます。このこともあり、アシストフックはトレブルフックを使う人が多いです。注意点として、タチウオの歯は鋭いので釣れたら必ず魚ばさみで掴んでフックを外しましょう。フックは全て外しやすいようにバーブレスがおすすめです。

食べるのも楽しみタイラバ

オフショアブームの火付け役がこの釣り。「落として巻くだけ」というフレーズで、またたく間に全国へと広まりました。もちろん今でも人気ですが、最近ではタイラバだけではなく、ジギングやインチクなどと一緒に楽しめる遊漁船が増えているようです。

その名の通りマダイをメインに狙う釣り方で、海の女王と呼ばれるように、釣っても食べても楽しめるのが最大の魅力です。マダイを狙うということもあって、春と秋が本番でしたが、今では1年中タイラバで出船する船が多いです。釣り方が簡単ということもありますが、マダイだけではなく根魚や青物などいろいろな魚が狙えるのもその理由です。

タイラバのタックル

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水深=重さ(g)というのが基本的な考えで、水深50mなら50gのタイラバヘッドを選択するという分かりやすい設定。しかし、本当に初めての場合はそれでも釣りにくかったりするから、10gほど重い60gを使うことをおすすめします。

その理由は、どんな釣りでも重要ですが、ルアーが海底に着底した合図を知ることから始まるからです。

ボトムタッチしたらすぐにリールのクラッチをONに戻して、巻き上げを開始します。理由は二つあり、着底したらルアーは海底を転がるため、根掛かりするのでそれを防ぐため。もう一つは、メインの対象魚であるマダイは、海底付近で食ってくるからです。マダイは着底する前からタイラバを見ており、着底と同時に食ってくることが多いためです。着底と同時に食わなくても、巻き上げ開始すぐに食う場合もあります。どちらにせよ、着底寸前から巻き上げ開始後にチャンスが訪れやすいです。しかも、一番マダイが食ってきやすい範囲だけを狙うから期待の連続で集中力も途切れにくいです。

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コツコツと小さなアタリが続いたかと思ったらロッドが急に引き込まれ、ドラグが唸る。この瞬間がたまらない。

具体的な狙い方はこうです。まず着底したらすぐに巻き上げ開始。1秒間にリールハンドルを2回転させるくらいの速さで巻き上げる。そのとき、ロッドがブレないようにしっかり持っておくことです。ユラユラ左右に揺れないようにしておきます。そのまま10〜20m巻き上げたら、リールのクラッチをOFFにして、再び海底までタイラバを落とす。そして巻き上げという繰り返しです。

マダイのアタリは突然やってきます。いきなりロッドを引き込む場合もありますが、ガツガツ、コツンなど、ロッドティップを細かく引き込むようなアタリがでます。そんなアタリが出ても知らん顔をしたままの速度で巻き続けます。そこでアタリが終わる場合もありますが、やる気のあるマダイなら追い掛けて食ってきます。ロッドにマダイの重みが加わったり、今までにない大きな引き込みがきたら、掛かった証拠です。後はバラさないように慎重に巻き上げましょう。

ルアーの五目釣りSLJ

ここ数年ではダントツの人気な近海の釣り。それほどテクニックを要さずに、誰もが楽しめる釣りです。元はタイラバが五目釣りとも呼ばれていましたが、SLJが流行りだしてからはこちらが本命となりました。タイラバを十分楽しんだ人で、もっとテクニカルな釣りを楽しみたい人や、別の魚を狙いたいと思ってSLJに乗り換える人も多いです。

しかし、比較的浅いポイントを狙うため、意外とシケに弱いので注意しましょう。

狙う魚種は五目釣りといわれるように、根魚からマダイ、青物までとタイラバと同様に幅広いですが、ルアーではあまり狙われないイサキがSLJではメインになることもあり、人気の要因となっています。また今まであまりルアー釣りでは行わなかったシャローエリアを狙うため、アカハタやカサゴ、クエなどの釣果も多いです。

タダ巻きで攻める

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陸っぱりとの大きな違いは、自分の位置が絶えず動くということ。ジグを足元に入れても、ジグが真下に沈んでいくというのはほとんどありません。船は「ドテラ流し」という、潮と風に委ねるような流し方をするから、船の方向や流れる速度もその都度変わります。このため、同船者との連携も大切で、いつまでもジグを流し続けたり、ラインの角度が悪くなってもそのまま釣り続けるとオマツリしてしまいます。

初めての場合はこのタイミングが分かりにくいので、慣れた人の行動を参考にして、呼吸を合わせるようにするとよいでしょう。ジグのアクションは、陸っぱりや青物ジギングのような激しさは求められません。もちろん、ワンピッチジャークなどは多用しますが、好まれているのはスロー系で、タダ巻きやリフト&フォールを取り入れたアクションを多用します。

もう一つ、陸っぱりと大きく違うのはタックルです。ボートからは、さほどキャストすることはないので、短いロッドが最適となります。長いほど抵抗が大きく取り回しが悪くなるからストレスも大きいです。

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比較的ライトなタックルで楽しめるSLJは老若男女問わず人気です。

大物も出る近海ジギング

1時間ほどで行けるような水深100mを切るポイントで行うジギングを「近海ジギング」と呼び、手軽なことからも人気が上がっているライトジギングともいわれる分類です。大物専門で行うジギングと違い、いろんな魚種が狙えるのも魅力です。とはいえ、1mを超す青物も出るので、期待度の高い釣りでもあります。対象魚はブリやマダイ、根魚で、ボートタチウオもこの分類に入っています。

ワンピッチジャークが有効

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水深が浅いためライトタックルでよく、150gくらいまでに対応したロッドを使います。使用するジグは80〜120g。ロッドの選定は、最低限80㎝オーバーのブリが上げられるスペックは欲しいです。

釣り方は通常のジギングと同じ。ワンピッチジャークからスロージギングと好きな釣り方で狙えます。

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