長崎県五島列島の福江島から約70㎞の東シナ海に浮かぶ絶海の孤島「男女群島」。
ここでは60㎝級の尾長グレが狙え、80㎝を超えるデカバンが潜んでいるとされています。
口太、尾長、イシダイ、クエなどの魚影が濃く、特に尾長グレは自己記録更新を期待できる可能性が極めて高いです。また近年では、ルアーでも超大型が仕留められルアーマンも足繁く通うようになりました。トップで狙うロックショアは近海では味わうことができないモンスターとの戦いに挑むことができます。
スケールの大きな釣り場の景観もダイナミックで、釣り師の闘争心を刺激することから、男女群島は全国の磯釣り師の憧れの釣り場となっています。
尾長の好期となる1~3月は北西風が吹くことが多く、上がれる磯が限られる日も多いです。島の東側に面した磯を東磯、西側に面した磯を西磯と呼び、上礁機会が多い東磯は西磯に比べると釣り荒れ気味。運良く冬場に西磯に上がることができれば好釣果を期待できるでしょう。

70㎝を超える大型尾長狙いの本番は夜釣りですが、日中も本流狙いで60㎝オーバーがアタってきます。タックルは日中釣り用と夜釣り用の2セットが必要で、いずれも大物が確実に獲れる強さのものを用意したいです。
本流の釣り場は磯を洗う激流の迫力に圧倒されますが、夜釣りでは比較的流れの緩い足場の良い釣り場に案内されます。夜釣りは基本的に足元狙い。とんでもない大物が潜んでいるのだと思うと、仕掛けを入れるだけで心臓がバクバクするでしょう。
中ノ瀬戸 帆立岩は上物、底物ともに記録級が狙える


日中の釣り場で最も人気が高いのは男女群島を象徴する帆立岩です。日本でも指折りの名礁で、本流の釣りで60㎝オーバーの尾長の引きを楽しめます。
背後に岩がそびえるため、釣り座を構えられるのは西向きのみ。激流が通す畳4枚ほどの岩場に立てるのは3名までとなっています。川のように流れる上げ潮に仕掛けを乗せて本流を狙うのが釣り方の基本。
仕掛けがなじむ前に40㎝を超える口太や尾長がアタってきますが、あくまで60㎝オーバーの尾長を目指したいです。狙い目は左右の流れがぶつかることで生じる約50m沖のワイ。そこでアタらなければラインを100m以上出して沈み瀬を狙います。この場合、1号程度のウキを沈めていきながら竿2~3本のタナまで仕掛けを入れていくとよいでしょう。
女島南方沖 サメ瀬は憧れの独立磯




女島の南端から2㎞ほど沖にあり、上礁者が絶えないほど人気です。大サメ、小サメいずれも尾長の実績は高いです。本流の中を狙うと浅ダナで40㎝クラスがアタってきますが、それをかわして竿1本以上を狙うことで50~60㎝の数狙うことができます。全層釣法で00号のウキを使い、チモトにB~2Bのガン玉を打って湧き上がる潮の流れに仕掛けを入れ込んでいきます。足場が高く干潮時は6mのタモでも難儀をするので、7mのタモを用意しておきたいところです。
中ノ瀬戸 SOS、SOSのハナレは石鯛マン羨望の岩礁


中ノ瀬戸に浮かぶ瀬の中で、乗っ込みシーズンのイシダイ釣り場として高い人気と知名度を誇るSOSとSOSのハナレ。いずれも水深は足元でも10m以上ありますが、SOSからは水道を抜けて沖へ出る下げ潮に乗せ、沖まで仕掛けを流す本流釣りを楽しめます。一方でSOSのハナレは上げ潮が有望。口太の数が多いものの、尾長の一発も期待大。干潮時はかなり足場が高くなります。
中ノ島 佐藤瀬 昔から変わらず人気


冬季は乗れる機会が少なくなりますが、西磯の本流釣り場として佐藤瀬のハナレと並んで人気の磯です。水深は竿2本ほどで潮は上げ下げともに釣果を期待できます。足場が狭くて滑るので要注意です。
比較的にシケにも強い女島 重箱


女島北部はハナグリ瀬戸に面した釣り場が有望で、フラットな地磯、重箱では70㎝の尾長の実績があります。左沖にある立神方面へ上げ潮が流れているときがチャンスで、先端部から仕掛けを流せば日中でも60㎝オーバーの尾長が期待できます。夜釣りでは上げ下げともに狙えるワンドが有望ですが、沈み瀬があるので要注意。
ハナグリ島の代表瀬 イナマスのタンポ


ワンドの中にありながら魚影が濃く西磯に属する夜釣りのA級ポイントです。足場は狭く海面からは少々高いです。本流の強さに左右され、上げ下げともに同じ方向に流れることがあります。本命ポイントは右手の浅いワンドで、2~3ヒロのタナに尾長が出てくるのを待ちます。日中は沖でしかアタらないこともあり、その場合は1号程度のウキで竿1本半までを探ります。
渡船費用について
日帰り便から2泊3日コースまで設定されており、長崎県平戸口・田平港から出船する「あじか磯釣センター」の場合だと、日帰り便¥38,000、1泊2日便¥45,000、2泊3日便¥55,000となっています<2023年7月現在>。
男女群島仕掛け例









