
ルアーゲームの対象で必ず名前が出てくるほど人気の魚がシーバス。
釣れやすいシーズンのパターンはいくつかありますが、ちょうど今頃だと「バチ抜け」と呼ばれるシーズンとなっており、難しいアクションが要らず、初心者でも釣りやすい時期です。バチ抜けシーズンは地域によって差はありますが、春は多くのエリアでバチ抜けします。
シーバスの基本と、そもそもバチ抜けとは? この二点を中心に解説をしていきます。
シーバスとは?

シーバスはスズキのルアーゲームでの呼び名です。しかもスズキは出世魚なのでシーバス以外にもセイゴ、フッコ(ハネと呼ぶ地域も)、スズキと地域名を除いても四つの名前がある、ちょっと変わった魚でもあります。
陸っぱりで1m級のサイズが釣れることもあり、ゲーム性も高く、とてもエキサイティングな釣魚です。
またバスと名前についていますが、シーバスとブラックバスは全く別の魚です。釣り方も大きな違いがありますので、その点は混同しないよう気を付けましょう。
バスフィッシングとの違い

ブラックバスはそのルアーの種類にも示される通り、さまざまな釣り方があります。
エサに見せかけるのはもちろん、好奇心をくすぐってあげたり、警戒心を煽ってわざとイラつかせたり、防衛本能で食いつかせたり……戦略をあげだしたらキリがないほど。
ですがシーバスにはこの特徴がなく、そのほとんどが食性によるものです。リアクションバイトもあるので、全部が食事とは言えませんが、バス釣りによくある、エサとシルエットが大きく違うルアーには警戒して口を使いません。
なので、基本的にはマッチザベイトを狙う釣りになります。そのエリアのシーバスが普段食べているものに注目して、ルアーやカラーをチョイスしましょう。
では「バチ抜け」しているときは、どう攻めるべきなのでしょうか?
バチ抜けとは?

バチとはツケエで有名なゴカイや青イソメなどの多毛綱の底生生物の総称です。この虫たちが産卵行動により浅瀬の泥の中からひょこひょこ抜け出すことをバチ抜けといいます。この虫を見つけたシーバスが次々に捕食するので釣りやすくなるわけですね。
大まかな時期は関東側なら冬から春頃、関西側なら春から初夏と言われています。もちろん微妙な違いはありますので、釣りをする場所の近くの釣具店などに聞いてみるのが一番です。

一般的には大潮回りの満潮が夕まづめに重なるタイミングが良いとされています。ベイエリアなどでは抜け続けていることもあります。抜けたバチは遊泳力がないので、大潮の下げ潮で流されるところをシーバスは狙っています。
バチ抜けしているかどうかは、水面に浮かんでいればわかりやすいですが、表層に出てこないこともあるので注意。シーバスがライズしているときは大チャンス。とにかく投げてみましょう。高確率で釣れるはずです。

抜けたバチは遊泳力がない。ということはバチが流されて溜まりやすい場所、たとえば運河、小河川、漁港などで、流れが弛む場所が好ポイントとなります。
また、カキ殻などに付着したり、貝類から抜けることもあります。変化が大きい場所などを丹念に探ってみましょう。
アクション

バチパターンでのアクションのポイントは、ゆっくり一定のスピードでルアーを動かすこと。シーバスは基本食性に反応する魚です。なのでこの時期は激しいアクションには目を向けてくれません。浮遊しているバチに似せるわけですから、潮の流れに負けてしまうような弱いベイトを演出してみましょう。
バチ抜けは初心者でも釣れる大チャンスです。デビューにピッタリなので、ぜひチャレンジしてみましょう。
