
アジングを楽しむ上で冬季から春先の3月までは良型が狙えるシーズンです。
そこでアジングの基本と、より大型を狙っていくための方法を紹介していきます。
狙うポイント
アジは日中も夜も狙うことができます。
デイゲームの場合、潮通しが良いところを基本的には狙っていきますが、エサで魚を寄せることができないルアーフィッシングでは、潮がヨレているところを集中的に狙います。
波止の先端などに潮が当たってヨレている場所には遊泳力の弱いプランクトンが溜まりやすく、それを狙って小さな生物が集まります。そういった生物を捕食しようとアジも寄ってくるのです。また、上げ潮時には港湾内の奥にそういったプランクトンが流されていき、それに付いた生物を追ってアジも入ってきます。

陽が落ちて、周囲が暗くなり、外敵から自分の姿が発見されにくくなると、アジは積極的に捕食を始めます。ゆえにアジングではナイトゲームが主流となります。
ナイトゲームの場合、常夜灯の下が鉄板ポイントとなります。光によって植物性プランクトンが光合成を行い増えていき、それを狙って動物性プランクトンや小さな生物が集まってくるからです。ただし、いくら常夜灯が煌々と照らしていても、港湾内の奥などは下げ潮時には釣果はあまり期待できません。

ナイトゲームの場合もやはり潮がヨレているところが釣果を得やすく、そういった場所に常夜灯が設置されていればベストです。ズバリ、港湾部入り口の波止の先端に常夜灯がある場所が期待大です。しかし、そういった場所にはやはりアングラーが集中します。先端部は収容人数が少ないので、なかなか入ることができないのが現状です。
タックル

ロッドは0.3〜10g程度の軽量ルアーをキャストできる6〜8ftのものが必要となります。もちろん、アジング用として多くの商品がラインアップされていますが、メバリング用やトラウト用でも代用は可能です。アジングではアタリがあったときに積極的にアワセにいくため、乗せ調子のメバリングやトラウト用のロッドより、ティップからベリーにかけて比較的張りを保たせているものが多いです。より高い釣果を狙うならやはり専用の調子を持ったものが良いでしょう。リールは1000〜2000番を選べばよいでしょう。
基本の狙い方
デイゲーム
アジは深場で比較的ボトムのほうに潜んでいることが多いため、ボトムを中心に探るような釣り方となります。ジグヘッドリグの場合はしっかりと底を取れる重さをチョイスすることが重要です。
通常であれば1.5g前後を使うことが多いですが、大アジを狙う場合は、より沖の深みを探りたいため3〜5g、状況によってはそれ以上を使います。当然、それにセットするワームも4in以上の大きめのもでアピールしましょう。また、メタルジグやスプーン、小型のバイブレーションなども有効なルアーとなります。

ジグヘッドリグやメタルジグの場合は、着底後にチョンチョンとロッドのティップを煽るように動かしてボトムを叩きます。ときどき大きくロッドをジャークして大きなフォールを入れるのも有効です。
スプーンやバイブレーションの場合、キャスト後にカウントダウンして任意の深さまで沈めてタダ巻きします。こちらもときどき大きくジャークを入れて、フォールを演出してやるのも効果的です。トレブルフックが装着されているバイブレーションは、ボトムを取ると根掛かりするリスクが高まるので気を付けましょう。

ナイトゲーム
ほぼジグヘッドリグで狙うのが主流となります。ジグヘッドの重さは0.5〜1.5gくらいを用意しておきましょう。1gを基本として食いが悪い場合は0.5gなど軽いものに変更して、風が強かったり、流れが速くてルアーの位置をつかみづらいときは1.5gと重くしていきます。

陽が落ちてからは表層から狙っていくのが基本となります。まずはキャスト後、すぐにラインを巻いて水面直下でルアーをスイムさせます。そこで反応が得られなければ、カウントダウンして少しずつレンジを下げていきます。
ここで重要なことは、リールのハンドルを定速で回してしっかりとレンジをキープすることです。リーリングの途中でスイムレンジが変わってしまうと、再現性が難しくなってしまうからです。
ナイトゲームでジグヘッドリグを使う場合も、やはりフォールは効果的です。スイムの途中でチョンチョンと煽ってやったり、2〜3回ジャーク後にフォールで誘ってやると食ってくることも多いです。また、キャスト後すぐに2〜3回ロッドを煽ってルアーを動かしてからフォールさせるのも有効です。
アタリがあった場合は、迷わずにアワセに行くことが釣果アップの秘訣となります。アジはエサを吸い込むようにして捕食します。ワームを吸い込んだときにしっかりとアワセることができれば上アゴにガッチリとフッキングします。吸い込んだワームに違和感を感じ吐き出すときにフッキングすることもありますが、アジは唇が薄く、そこに掛かった場合は取り込む最中に口切れしてしまうことも多いです。
常夜灯周辺の攻め方

ナイトゲームで常夜灯周辺を攻める場合、まずは光の中心部を狙ってみましょう。とは言ってもいきなり光の中心部にルアーをキャストするわけではありません。ルアーは光の外側にキャストして、そこから中心部に向かって引いていきます。ほとんどの場合はこの方法でアジを釣ることができるでしょう。しかし、この方法で釣れるのは小型が多いです。
アジも成長するにつれて、警戒心が強くなり、外敵に発見されやすい明るい場所へ身を置くことが少なくなっていきます。成長した=大型のアジは光の外側や光の届かない深みに身を潜めていることが多くなります。サイズアップを図って大型を狙う場合は、光から少し離れた暗がりを狙うのがポイントです。
釣り方としては、まず光の外側に立ち位置を構える。そこから、光の当たっている場所にルアーをキャストして暗いほうへ向かって引いてきます。または、同じ位置から光の外側に向かってキャストして、明暗の境目をトレースするようにルアーをスイムさせるとよいでしょう。
より大型を狙うリグ
より大型を狙うためもっと遠くを、もっと深くを攻めたい、風が強いため軽量なジグヘッドリグでは釣りがしづらい、などというときにシンカーやフロートなど「オモリ」となるものを使用して飛距離を稼ぐが常套手段です。
さまざまなリグが存在しますが、アジングで使うのはフロートリグ、キャロライナリグ、スプリットショットリグの3つが代表的です。

フロートリグは文字通り浮かせるためのアイテムで、表層やシャローエリアを攻める場合に使用します。キャロライナリグとスプリットショットリグは逆に沈めるためのアイテムで中層以下を攻める場合に使用します。
キャロライナリグとスプリットリグの違いはシンカーが遊動式となるか固定式となるかですが、遊動式のキャロライナリグはジグヘッドの動きがフリーになるため、魚が食いやすいというメリットがあります。また、シンカーの形状や素材を変更してよりゆっくりと沈めていったり、複雑なフォールを演出することもできます。しかし、サルカンを付けたりと仕掛けを作るのが面倒です。
一方、スプリットリグはラインに直接、またはゴム管を利用して固定するだけという単純な構造なので仕掛けを作るのが簡単というメリットがあります。しかし、オモリを介しているため、魚が咥えたときに違和感を覚えやすい、アタリが分かりづらいなどのデメリットもあります。
どれを使用する場合でも、それぞれがオモリの役目を果たすので、ジグヘッド自体は0.5g前後の軽いものを選んだほうが食いが良くなります。