ベイトリールのようで違う。ワンプッシュで簡単にキャストでき、ビギナーでも簡単に扱えるリール。それがスピンキャストリール(クローズドフェイスリール)です。
知らない人も多いマイナーなリールですが、マニアも多く、利点を活かせば意外な活躍も見せてくれます。
トラウト、海釣りでも大活躍! スピンキャストリール(クローズドフェイスリール)とは

スプールの上からカバーをかけ、カバー内部にあるローターユニットでスプールにラインを巻くちょっと変わったリールです。
主にベイトリールのようにロッド上部に取り付けて使うもので、スピニングリールと同様にスプールがロッドに対して垂直になっています。
このタイプのリールを開発したのはアメリカのジョンソン社で、以来、アメリカ、ヨーロッパを中心に流行しました。
日本においては昭和40〜50年代に流行ったものの、現在ではビギナー向けの商品がいくつかあるだけで国内で出しているメーカーも少ないのが現状。ただし、決して悪いリールというわけではありません。
ベイトタイプとアンダースピン

スピンキャストリールにはベイトロッドに使える「ベイトタイプ」とスピニングロッドに使える「アンダースピン」の2種類があります。
ベイトタイプは親指でクラッチボタンを操作してキャストするのに対して、アンダースピンの場合はレバーを人差し指で引っ掛けて投げます。
どちらも仕組みがやや違うだけで特徴は同じです。使うロッドに合わせて使ってみましょう。
スピンキャストリールのメリット

最大のメリットは手返しがよく、キャストの難易度が低いこと。スピニングリールのようにベイルを起こす必要がなく、ワンプッシュでキャスト体制に入ることができます。
さらに巻き取り構造はスピニングと同じなのでベイトリールのようにサミングしなくてもバックラッシュの心配がありません。
特徴はスピニングに近いところがあり、ベイトよりは軽いルアーをキャストしやすいメリットもあります。
ワンプッシュで簡単に操作できるため、穴釣りや、渓流や管理釣り場のトラウト、バスフィッシングに向いています。
メーカーによっては子供向けタックルとしてロッドとセットで発売されています。価格もお手頃なので、家族一緒に釣りを楽しみたいときにおすすめです。
スピンキャストリールのデメリット
大きな弱点は、ラインの巻き取り量。スピニングやベイトと比べればかなり少ないです。ドラグ性能もあまり高くはありません。
またベイトリールと比べると巻き上げる力は弱く、サミングで微妙なコントロールをつけることも出来ません。
釣りをするには十分な距離を飛ばせますが、遠投性能も低めとなります。
使いこなすには

ラインはナイロンラインが基本です。中にはPEラインが使用可能なモデルもありますが、物によってはラインを巻き取るためのピックアップピンが削れてしまう可能性があります。
糸巻き量の問題もありますが、糸ヨレが発生しやすいこともあり、太めのラインは使えません。大体4〜6ld程度のものを使用しましょう。