60gと80gのタイラバが、ユニットごとセットになって300円で発売。本当に使えるのか!? そのスペックを釣り専門編集者がチェックしてみました。※実際に購入したものを調べただけなので、店頭では異なるスペックがあるかもしれませんことをご了承ください。

つい最近、ダイソーの「ひとつテンヤ」が発売され話題となったばかりですが、当初発売されたカラーから、さらにオレンジが追加発売されています。一つテンヤは一年中楽しむこともできますが、地域によっては活きエビが手に入らなくなるため、オフシーズンになるエリアも。そういう場所ではタイラバで狙う機会が多くなります。
重さは60gと80g、カラーはオレンジ・レッド・グリーンの3色

パッケージを見たときに、号数がどこに表示されているのか迷ってしまいました。
写真では右下にはっきりと見えますが、売られていたときはフックユニットに隠れており、見えませんでした。どうやら裏面で止めていたテープから抜け落ちていたようです。輸送中だったのか、触られまくったからかは不明です。号数は、上部とウラ面にも記されていますので、チェックできます。

なんと「タコ」型ヘッド
これには驚きました。ダイソーの釣り具はスタンダード品が多いのですが、こんな変化球で出してくるとは……。ダイソーの釣り企画者にタイラバ好きがいるのかもしれません。「何かに似ている気になるアレ」については、最後に写真で比較します。

形状が独特なので、気になる点もあります。
正面に平らな部分があるので、引き重りがしないかということ。さらに、喉付近にもリブが作られているので、同様に水流を大きく受けそうです。全体的にスリム形状に作られているのは、それを考慮してかもしれません。
反面、波動が出てユニットを適度に揺らしてくれそうな感じです。残念ながら実際に使ってみていないので、良し悪しは不明です。
重量の刻印がないので、マジックで書いておいた方がよいかもしれません。
フックユニットはスタンダードタイプ

ダブルのアシストフックに通常ボリュームのスカートと、1本のネクタイがセットです。
オレンジなら、ユニットもオレンジという風におしゃれに合わされています。


注目点は二つで、真鍮製のカラーとスカートが二種類使われていること。
まず真鍮製のカラーですが、なぜこうなったかは不明。釣りに影響するかもしれない部分は重量。ここにはプラスチックを採用しているメーカーが多数なので、今まで気にしていませんでしたが、操作方法によっては、ヘッドとユニットが離れることがあるかもしれません。でも、大きく影響するようなことはないでしょう。

次にスカート。これは芸が細かい。破線の種類違いで組み合わされています。釣り人にとってはありがたい仕様です。
ただし、最近流行りのワンタッチ交換タイプではないので、スカートやネクタイ交換は、従来どおりニードルを使った方がよさそうです。
及第点のフック
ダイソーだけではなく、廉価品のルアーなどでも一番精度が悪いのがフックです。日本製の精度が高いからなのですが……。ダイソーの「ひとつテンヤ」もそうでしたが、耐久性に問題があるようで、フックを交換する人が多いようです。
このタイラバに使われているフックを簡単に刺さり具合のチェックをしましたが、ちょっと甘いかなくらいで、使えないという感じはしませんでした。

フックがどこで作られたかは不明ですが(台紙にはMADE IN CHINA表記)、国内メーカー品と比べるとやはり甘いようです。

上が今回のタイラバフックで、下が国内メーカー品。
ツメでチェックしたら、個々の精度にばらつきがあるように感じました。「刺さらない」という感じはしませんので、このまま使っても大丈夫でしょう。しかし、根掛かりや数尾掛けたあとは、交換した方がよさそうです。
形状は伊勢尼タイプに見えますが、軸が少し長いのでチヌバリといった感じです。ひねりはなく、若干平打ちされています。
アシストラインについては、シーハンターに比べて柔らかいです。どちらかというと細い部類の号数。切れるようなことはないでしょうが、耐久性は不明です。柔らかい分、吸い込み系の魚には良さそうに感じます。あとは実釣時にスカートやネクタイとの絡みがどうかというところでしょうか。
重量は正確なのか?
海外製造の直売品などでは、「だまされた」などの声が絶えないですが、日本向けに力を入れている企業のものは、かなり精度が高くなっています。ルアーだけではなく、ロッドの品質もかなり良いものになっており、格安で手に入れることができるようになってきました。
当然、ダイソーは国内企業。かなり精度の高い重量となっていました。

気になるアレとの比較



セブンのポルポーと比べてみると全く違うものでした。(もちろん左がポルポー 笑)
細かなディティールが違うのと、目がよりタコっぽいです。価格にうなずけます。
※写真はポルポー60g、ダイソータイラバ80gなので、サイズが違います。
★本家はこちら
見た目に気になるところ
最後に、工作精度を見てみましょう。
重量は先に説明したとおり、バッチリと出ています。塗装はどうでしょうか?
先に発売された「ひとつテンヤ」は、塗装ムラも少なくコーティングも耐久性があるものが使われていることが分かりました。1回の釣行で塗装が全て剥げてしまうようなことはありませんでした。
このタイラバはどうでしょうか?
見た感じ、悪いようには見えませんが、ひとつテンヤに比べて形状が複雑なこともあり、塗装ムラが見受けられます。下地に反射素材を貼っているので、塗装工程としてはひとつテンヤよりもコストがかかっていそうです。ムラや欠けはありますが、実釣には影響しないレベルなので、問題ないでしょう。

使いどころ
これをメインに使うというのは、実際に使い心地を見てからになりますが、特殊な形状は釣れないときのローテーションとして必ず活躍しますので、これは買いですね!
出番が多い、60gと80gというのも実績から出されたのでしょう。
フックユニットは他のものと兼用できそうなので、ヘッドだけ使うという意味でもおすすめできる商品です。

替えパーツも揃っていますので、カスタマイズも楽しめます。