PEラインを使い切る! 簡単メンテナンス術

PEラインの交換時期

皆さんはPEラインの交換を、どのくらいの頻度で行っているのだろうか。中には「釣行毎に換えている」というアングラーもいる。ヒラマサやGTなど根の荒い場所で狙うビッグターゲットで記録魚となる1尾を獲りたいなら、それも正しい選択だ。些細なことでラインブレイクして悔しい思いをしたくないので常に万全の状態で臨む心構えも必要だ。

しかし、もっとライトな釣りを楽しんでいるアングラーは「表面がケバ立ってもう限界だろう」とか、「ショアでキャストしたときやオフショアでルアーが着底したときにスプールが見えてきた」などというときに交換するのではなかろうか。もちろん間違いではない。某有名シーバスアングラーもPEラインは長さが足りなくなるまで使うという。そう、使い切るのだ。

ライン放出時にスプールが見えてくるようであれば、さすがに交換しなければならない。

PEラインは紫外線や海水などの影響で劣化することがほとんどないのが特徴の一つとなっている。しかし、使用回数が増えれば近年のロッドに採用されているガイドリングがいくら高性能でも表面はケバ立ってきて実際に強度も低下してくる。

そんなPEラインの寿命を少しでも伸ばし、最後まで「使い切る」ためのメンテナンスを紹介したい。

なにはなくとも水洗い

海水に含まれる塩分は、タックルにさまざまな悪影響を与える。海水が付いたまま放っておくとロッドのガイドやリールの金属部分にサビや腐食が発生する原因となってしまう。釣りが終わったら、必ず水で洗って乾燥させるということを習慣付けたい。もちろんPEラインにも影響はある。海水自体はPEラインに悪影響を及ぼすことはほとんどないが、それが乾燥して塩の結晶となってしまうとPEラインの劣化に繋がる。ミクロン単位の固形物がラインの表面に無数に付着しているとなるとよろしくないことなど想像に難くないだろう。

釣行後は毎回必ず水洗いするというのがメンテナンスの基本だ。港で洗える場合は必ず洗って帰りたい。スピニングリールの場合、このときリールのドラグは必ず締めておくこと。

リールを水洗いしてもスプールに巻かれたラインの表面の方しか塩分を落とすことができないが、それでもしないよりは遥かによい。また、リールを洗うときは「水で洗う」ということが重要だ。

間違ってもお湯を使うと、中のグリスが柔らかくなり不要な部分へと流れてしまう恐れがあるから要注意。

塩抜き

もっとしっかりと塩分を落としたいのであれば、多少知識が必要となるがベイトリールはスプールを外してぬるま湯に浸けておくとよい。半〜1日程度浸けておけば十分だろう。リール自体を水に浸けることはNGだ。スピニングリールの場合もひと昔前はスプールを外してスプールごとお湯に浸けていたが、近年の高性能なドラグ機能を内蔵したスプールは、ドラグ部分に水が侵入すると最悪の場合ドラグが機能しなくなってしまう。必ず空スプールなどに巻き替えてから行うことが重要だ。

このとき、なるべく幅広のものに「緩め」に巻き付けることがコツだ。ラインが重ならないような状態で巻けるのであればきつく巻いても問題ない。空き缶などに巻き付けるのも一つの手だ。空き缶を使用する場合は、両端に縁となるものが付いているスチールタイプのものがよい。ビールなどのアルミ缶は底の部分に縁となるものがない。また、ペットボトルもやめたほうがよいだろう。万が一ラインが抜けたときには複雑に絡み合って復元不可能となる場合もあるので心しておきたい。

コーティング剤

PEライン用のメンテナンススプレーは釣具店で入手可能だ。こういったものを使用することで寿命を伸ばすことができる。

さまざまなメーカーからPEライン用のメンテナンススプレーが発売されている。どれも吹き掛けるだけでラインの防汚効果や撥水性アップ、滑りを良くして、飛距離アップなどを謳ってある。主にシリコン系とフッ素系があり、表面に薄い膜を形成することでラインをガードして摩擦を減らすというものだ。PEラインは摩擦で発生する熱に非常に弱いので、摩擦を低減することは寿命を大幅に伸ばすことに繋がり、釣行毎に使用すると特に効果を発揮するようだ。洗った後の濡れたままの状態でスプレーするものとラインが乾燥してから使用するものがあるので使用上の説明をよく読んでから効果的に使おう。

裏返し

例えば200mのラインをスプールに巻いていても、主に使われているのは半分の100m程度だろう。この範囲が徐々に劣化していくが、スプールの奥で眠っている残り100mはほぼ新品の状態に近い。そこである程度使用して劣化してきたラインはスプールに巻き直して、今まで使用していなかった方が表面にくるようにする。これをラインを裏返すという。

テンションを掛けてラインをリールに巻けるリサイクラー。ラインを裏返すときにも重宝するので持っておきたいアイテムだ。

やり方は少し面倒だ。まず、リールのスプールから空スプールにラインを巻き取る。これをもう一度他の空スプールに巻き取ってからリールのスプールに巻き直す。そうすると色鮮やかな新品の状態のラインが表に出てくる。200mのラインであれば600m巻き取ることになるので、手巻きで作業すると結構しんどいがやる価値はあるだろう。また、ラインを空スプールに巻くときはリサイクラーと呼ばれるライン巻き器を使うと便利だ。リールにラインを巻くときにもテンションを掛けて巻けるので、PEラインを多用するルアーアングラーは一つ持っておきたいアイテムといえるだろう。

PEラインは他の材質のラインとくらべてかなり長持ちするが、それでも消耗品であることには変わりない。しっかりとメンテナンスすることで寿命を大幅に伸ばすことができるが、ラインブレイクしたときやノットを締め込むときに切れる、などというときは5m程度ラインをカットして、傷んだ部分を排除していく必要がある。そしてライン放出時にスプールが見えてくるようになればそれはもう使い切ったといってよいだろう。魚が掛かったときに残念な結果にならないように早めの交換をおすすめしたい。

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