春に産卵を終えたアオリイカの新子が秋になると、コロッケサイズまで育ち数釣りができるようになる。一年を通して最も釣りやすい季節で、春アオリに比べ好奇心旺盛である。
そのため、静より動で釣るイメージが大きく、秋イカ狙いだと激しいダートアクションで釣るのが基本。と思われがちだが、他のアプローチパターンが必要な場面がある。
セオリー通りの攻め方をしているだけではステップアップできない。さまざまなアクションを用いてその場面に合った釣りを展開していくことが重要である。
ワンピッチショートジャーク

いろいろな状況で有効になる最もスタンダードなジャークアクション。「1回シャクってリールのハンドルを半~1回転巻く」を繰り返し行う。糸フケを出さないシャクりなので、風が強くラインが流される状況にも対応できる。まずはこのアクションを覚えよう。5回ワンセットとしてシャクったり10回に増やしたりとその日の状況に応じて変化させる。
ワンピッチジャーク

ワンピッチショートジャークと違い、1回シャクってリールを1回転巻くアクション。コツは、ある程度糸フケを出しながら行うこと。こうするとよりメリハリを持たせたダートアクションを展開してくれる。ワンピッチショートジャークでは追いきれないイカに対して緩急をつけることで誘いを入れる。
ロングジャーク

ワンピッチジャークよりもロッドを大きくあおってエギの移動距離を伸ばす。ワンピッチジャークより広範囲にアピールできる。シャローエリアを攻めるときや、イカが目視で確認できない場合に使ってみると遠くから追いかけてくることがある。
スラックジャーク

あえて糸フケをつくってシャクる方法。ラインを張らずにアクションさせるので、慣性の力でゆったりとナチュラルなダートを展開し水中に漂うイカにアピールする。糸を張らないおかげであまり縦には動かず、横に大きくダートさせることができ広範囲にサーチできる。
他のアクションより根掛かりしにくいことが特徴で、イカが溜まっている所がわかっていれば特に有効なアクションとなる。
縦ジャーク

ロッドを水面近くまで下げ、上に大きくあおることで、ダートアクションを抑えつつエギを斜め上方向に直線的に動かすことができる。ダートに反応しないアオリが縦ジャークにだけ反応することがあるので、ジャークアクションをいろいろと試して打つ手がなくなったときにやってみるとよい。
まとめ

始めたばかりの初心者が入門しやすい秋イカエギング。しかし、単調にシャクるだけでは釣果に繋がらなかったり、やり方次第でもっと数を増やせるかもしれない。せっかく道具を揃えても釣れなければ意味がないし、やめてしまうともったいない。
いろいろなアクションを覚えて実行してみることが大事で、だんだんとその場そのときに必要なアクションやアプローチがわかってくる。
まずは引き出しを増やしてひとつひとつ経験し、ステップアップしていこう。