
メタルジグはその形状によってそれぞれアクションが異なってきます。基本となるのはどこに重心があるかというボディバランスで、フロントバランス、センターバランス、リアバランスというのがあります。それぞれ異なった動きをしますが、シャクリ方というのはバランスによってほとんど区別はしません。ここではバランスよりも、実際の見た目の形状に合わせたシャクリ方やアクションの違いについて解説していきましょう。
スタンダードタイプ

現在販売されているショアジギング用のメタルジグで一番スタンダードなのがこのタイプです。やや細身のボディにセンターバランスというのが共通事項となっています。最も扱いやすいタイプで、4〜6面で構成されたボディデザインがさまざまな方向から水流を受け、イレギュラーなアクションを起こしやすいです。このデザインとセンターバランスの相乗効果がヒラヒラと複雑なフォールアクションを生み出し、効果的にターゲットにアピールします。また、細身のボディが生み出す引き抵抗の少なさで、どのようなロッドアクションにも柔軟に対応できるのが特徴です。
ハイピッチであれ、スローピッチであれ、タダ巻きであれどのように使ってもジグ自身のアクションでターゲットにアピールしてくれる優れものです。
スリムタイプ

ジャカジャカ巻きのように、速いピッチのシャクリで威力を発揮するジグで青物狙いのときに重宝すします。細長い形状というのが必要条件で、厚みなどはあまり気にする必要はありません。求めるのは引き抵抗の少なさです。長時間の速いシャクリにも体力的な負担が少なく、キビキビとしたアクションを演出できるものがよいでしょう。比較的フォールスピードが速いのでボトムタッチが分かりやすいということも特徴として挙げられます。
フラットタイプ

フラットな形状の中でも厚さの薄いものを解説します。特にヒラヒラとしたフォールが特徴で、フォールスピードも比較的ゆっくりです。フォールの間をしっかりと作ってやることが操作のキモとなります。ややスローなテンポのワンピッチ・ワンジャークからフォールを重視したスローなアクションで効果が高いタイプといえます。ただ、この形状ゆえ、飛距離が比較的出にくいものもあります。岸壁際などの足元を攻めたり、やや近距離を丁寧に探るのに向いているといえるでしょう。
リーフタイプ

もともとスロージギングのために開発されたメタルジグでゆっくりとしたフォールを演出してやることで真価を発揮します。幅広のボディが水流を受けてスライドしたり、ヒラヒラとゆっくりとフォールしたりとイレギュラーな動きをしやすいです。引き抵抗が大きめなので速いピッチのシャクリには向かないため使い分けをきっちりしましょう。また、リアバランスとなっているものも多く、そういったタイプはキャストで飛距離が出しやすいのも特徴となっています。リーリングするとゆっくりとお尻を振りなが泳ぐのでタダ巻きで狙うのにも適しています。
スイミングタイプ

厚みがかなりあり、ペンシルのような形状をしているものが多いです。このタイプはタダ巻きで効果を発揮するようにウォブリングやローリングなどのアクションが与えられているものが多いです。もちろん、シャクってアクションさせても問題ありません。フリーフォールでは比較的フォールスピードが速いですが、テンションフォールさせると、ゆっくりと水平フォールしやすいため、弱ったベイトが沈んでいく様子をイミテートすることもできます。シャクって使う場合は何度か通常のワンピッチ・ワンジャークで誘った後にテンションフォールを織り交ぜるとよいでしょう。
お気に入りの1本を探そう
どのメタルジグも使い方は一辺倒ではなく、操作次第です。つまりアングラーの技量が大きく反映されるルアーだと言えます。いろいろなアクションを試して、自身のメソッドを築き上げていくことも大切です。そうすることによって、自分に合ったメタルジグというのも分かってくることでしょう。
お気に入りのルアーというのは大抵の場合、高い釣果を出しているものです。使っている時間が長くなるし、それを信じて使い続けることができるので結果的に釣果に反映されます。さまざまなタイプのメタルジグを使ってみて、自分のお気に入りの1本を見付けましょう。