ムシエサといえば投げ釣りやウキ釣りでよく使われて、河口や、サーフなどでは特に活躍するエサ。多くの魚が好む自然に生息するエサでもあります。そんな虫達の特徴を知れば、釣果を伸ばすこともできます。
ムシエサの種類
実はムシエサと一口に言っても、かなりの数が存在します。イソメやフナムシ、ユムシなどなど……。海辺や川、池の近くに生息する虫の数を考えれば、ツケエにできるムシ(虫)はたくさんいます。
現地調達するのもエサ代が浮きますし面白いです。ですが無数にいるムシエサを語りだしても、キリがないので、釣具店で一般的に販売している代表的なエサに絞りたいと思います。
代表的なムシエサ
・アオイソメ
・イシゴカイ
・イワムシ
エサ釣りでムシエサを使う場合、最初に覚えて欲しいのはこの3種類です。
アオイソメ

ムシエサの定番中の定番で、アオケブなどとも呼ばれます。基本的に海底の砂の中で巣を作って生息しています。そのため、多くの魚種の中でも根魚、カレイやヒラメなどの海底に潜む魚がよく釣れます。チヌ、スズキなどもアオイソメを捕食するので、何でも釣れる万能エサとも呼ばれます。
相場は10g100円とされており、安価でちぎっても使えるのが利点です。
国内では採取が難しいことから中国からの輸入が多いのが現状です。
イシゴカイ

イシゴカイはアオイソメと同じく多毛類です。海水近くの水辺で暮らしているので、岩の下や砂浜で見つけることができます。コケブや岩デコなどとも呼ばれます。
アオイソメと似ていますが、イシゴカイの方が細くて短く、体が緑や赤のグラデーションが入っているのが特徴です。
小さくて細く軟らかく、食いが良いのでキス釣りでは定番になります。他にもハゼなどの小さめの魚狙いで活躍することが多いです。
イワムシ

マムシ、イワイソメ、ホンムシとも呼ばれています。とてもポピュラーなエサではありますが、アゴが強く噛まれると怪我をしてしまいます。なので、ハリに付ける前に頭を切り落としておけば安全に刺すことができます。
大柄で動きが鈍い代わりに、独特な匂いと体液を出すので、周囲の魚を呼び寄せる効果が抜群です。カレイや大物狙いなら特におすすめ。コレで釣れない魚はいない、と言われるほどの最強ムシエサです。
アオイソメと同じく現在では輸入品が多くなっています。ただ残念なのが高価なことです。
使い分け
どのムシエサも基本的に何でも狙えますが、使い分けるとするならサイズです。
アオイソメと比べると、イシゴカイは細く短く、イワムシは大きく太い。つまり、キスなどの口が小さな魚はイシゴカイが食べやすい。カレイのように体格が大きくなると、イワムシの方がより食わせやすくなります。
ただあくまで釣れる確率の話であり「イワムシではキスが釣れない!」「イシゴカイでカレイを狙うのが間違い!」というわけではありません。なのでエサを買う際の目安程度にとどめておきましょう。
ムシエサの付け方
アオイソメ、イシゴカイ、イワムシと3種類紹介しましたが、付け方自体は基本的に同じです。
下記のページにムシエサを含めた付け方の詳細を載せているので、ぜひ参考にしてください。
また複数のムシエサを組み合わせた付け方や、あえてキス狙いにイワムシを使い、大物を狙うという戦略もあります。アイデア次第では新たな戦術も生まれるかもしれませんので、いろいろと試してみましょう。
ムシエサをセットするのに役立つグッズ
石粉

ムシエサ特有のぬめりを取りたいのなら、事前に石粉をまぶしておくとよいでしょう。滑りがおさえられ、ハリに刺しやすくなります。
厚手のゴム手袋

「噛まれるのが怖い!」という人は、厚手のゴム手袋を用意しておくとよいですよ。軍手も悪くはありませんが、あとからぬめりや汚れを洗うときのことを考えるとゴム手袋の方が便利です。
ムシエサつかみ

各メーカーからムシエサを掴むための小道具が販売されています。ゴム手袋をつけて持つのも嫌という人は使ってみましょう。噛まれるのも嫌なら厚手のゴム手袋と合わせて使うのもありです。
番外編 ワーム
もし、家族で釣りに行こうとして「ムシなんて見たくもない!」と言われたときはどうしましょう?
使うとすれば疑似餌(ワーム)しかないのですが、ワームといっても、ものすごい数があります。どれを選べばよいのでしょうか?
ちょい投げや穴釣りでワームを使う場合、一般的なワームよりエサに近いものを選びます。匂い成分が強く生分解性のものがよいでしょう。あとは、ムシエサの使い分けと同じく、狙う魚のサイズに合わせて、ワームのサイズを選びましょう。生きているわけではないのでテクニックが必要なのはお忘れなく。本物のムシエサを加工したものもあるので購入時には注意してください。

