ヒラメの生態

千島列島〜九州の日本各地を始め、サハリン以南、朝鮮半島西岸、東と南のシナ海など広く分布するヒラメ。
平均的な成長スピードは1歳で30㎝、2歳で40㎝、その後1年ごとに50㎝、60㎝、65㎝、70㎝と大きくなり、夏から秋の高水温期に成長しやすくなると言われています。
エリアに寄って変わりますが、瀬戸内海付近では3〜6月ごろ、水深が20〜50m前後の砂泥、砂れきなどで産卵が行われます。水温によっては厳寒期でも釣れるエリアがあります。
この冬から春にかけては産卵期ということもあり、脂が乗っていて特に美味です。
ポイント選び

真っ先に思いつくヒラメゲームのフィールドといえばやはりサーフ。生息エリアが砂地周辺なので当然ですが、エサを追って岩礁帯近くにも現れることがあります。
他にも堤防や地磯などでも砂地が近くにあればヒラメが狙えます。
黒潮の影響が強い太平洋側は厳寒期のシャローエリアでも十分釣果が望めます。具体的なポイントは釣り場の釣果情報を探して、有望なポイントを見つけましょう。
タックル

サーフでヒラメを狙うなら遠投性能が高いタックルを選びましょう。
ロッドは9〜11ftのフラットフィッシュ用がおすすめ。これは単に遠投という意味合いだけではなく、波でラインが取られてしまう際に、ロッドを立てて不自然な動きを防げるという理由もあります。
代用するなら30g前後のシーバスロッドを選びましょう。
ラインはPEの0.8〜1.2号。200m、最低でも150mはほしいです。そのためリールは3000〜4000番。軽い巻き感のリールならなおよし。
リーダーはフロロの5号が良いでしょう。ルアーチェンジが行いやすいようにクイックスナップもあると良いでしょう。
ヒラメを狙うルアー

よく使われるルアーはミノー各種、シンキングペンシル、ワーム、メタルバイブ、メタルジグ、タイラバ、ワームなどがあげられます。
近年ではビッグベイトも釣果を伸ばしており、ストイックに座布団サイズを狙う場合は大いに活躍するでしょう。

ヒラメが底にいるからといって常にボトムの釣りというわけではありません。案外泳ぐ魚で、底から追いかけてトップで食いつくことだってあります。
基本的な使い分けは上の図の通りで、エリアの水深を考え、ヒラメが見つけやすいタナにルアーを通してみましょう。
ルアーサイズは9〜14㎝、ワームなら3〜4in。重さは20〜40gを選びましょう。
人気のターゲットなだけに専用ルアーも多く存在します。サーフで使いやすいように浮き上がりを抑えめにしたりと使いやすい工夫がされているので、ルアーを購入する際の参考にしてみましょう。
メインベイトはイワシやキスなどの魚類です。特にイワシカラーは定番なので、ぜひカラーローテーションに入れてみましょう。
各ルアーの特徴
フローティングミノー
静止状態では浮き上がってくるプラグで、リトリーブさせることで沈むルアー。
ヒラメゲームでは主に2〜3m以内の浅場が長く続く場所で使うことが多く、レンジキープ能力に優れたルアーです。
飛距離を稼ぐために、リップをボディ側に内蔵し空気抵抗を抑えたリップレスタイプもあります。
シンキングミノー
フローティングミノーとは違い、静止状態で沈むタイプのルアー。
フローティングより少し深いエリアで使いやすく、重量があるため飛距離が出やすいのも利点。
同じルアーでもフローティング、シンキング同時に発売されているケースがあるので、購入の際は間違えないように注意しましょう。
シンキングペンシル
リップがなく、静止状態では沈むルアー。
リトリーブするとフラフラと浮き上がるので、より弱ったベイトを演出できます。飛距離が出やすいので広範囲を探るときに使いましょう。
メタルバイブ・メタルジグ
どちらも沈下速度が早く飛距離も出るので、深場のエリアを手広く探るのに適しています。
メタルバイブはヒラメの活性が高いとき、手返しよくボトムから1〜2mあたりを泳がすことに適しています。
メタルジグはドン深な足元でも探ることができる万能ルアー。早巻きなら浅瀬でも攻略可能です。
ワーム
ソフトルアーならではのナチュラルなアクションでヒラメを誘います。
基本的な誘いはタダ巻き、ストップ&ゴー、リフト&フォール。ヒラメの活性が低いとき、じっくりと狙いたいときに特に有効です。
ジグヘッドとワームがセットで発売されていることが多く、ジグヘッドのカラーとワームのカラーを組み替える戦術があります。
釣り方

一般的なサーフゲームを中心に狙うポイントを解説すると、まず探したいのは離岸流。波打ち際から沖に流れる水流のことで、サーフの絶好のポイントです。
他にも、潮のヨレ、流れ込みなど、変化があるときはとにかく投げてみましょう。
泳がせ釣りなどでは「ヒラメ=遅アワセ」とされておりますが、ルアーの場合は「ゴンッ!」と明確なアタリがくる場合が多く、この場合は即アワセでOKです。

アワセはしっかり力強く行いましょう。アワセが弱いと、バレる原因になります。
掛けた後、ヒラメはシーバスのようなエラ洗いも少ないので、落ち着いてラインテンションを保ちながら取り込みましょう。
サーフの場合、タモは必要ありません。波打ち際まできたら陸までズリ上げてしまいましょう。