
山口美咲
やまぐちみさき
トーナメントに励みながらも、プライベートでは大物釣りに夢中。シマノ、オーナーばり、マルキユー、釣研フィールドテスター。Zeque、ルミカフィールドスタッフ。

みなさんは魚が思うように釣れないとき、どうしていますか? 最初に考えるのは何でしょうか? 仕掛けの投入点、タナ、エサ、さまざまなことを考えるのではないでしょうか?
そこで今回は、魚が釣れないときの私なりのアプローチを紹介します!
グレ釣りは潮

寒の時期は水温が下がり厳しい時期ですが、高水温期でさえも突然魚の気配が消えてしまうことも珍しくはありません。生命反応ゼロ……という海は釣りをしていると寂しくなります。
エサが残るということは魚がいない、もしくは魚はいるけれど食い気がない。このどちらかです。
食い気がないのはもうどうすることもできません。
俗に言う魚のスイッチです。このスイッチがオフだと、人間にはどうすることもできないと私は考えています。ダメなときは何をやってもダメなのはそこにあります。
そして、そのスイッチの大きな要因は潮です。潮が動く、動かない、また潮の動くスピードなどで魚の動きは大きく変わります。狙う潮がないときには、諦めて休憩しましょう。
では、魚の気配はあるのに釣れないときの対策です。
仕掛けの投入点

なんだかんだ言っても一番大切なのは仕掛けの投入点。
もしかしたら魚はやる気満々なのに、仕掛けを入れる位置が違うのかもしれません。海底に溜まったマキエに本命が寄ってきて、そこにツケエを入れれば釣れる……チヌならそれもあり得ます。

しかし、グレだとどうでしょうか。そうはいきません。
グレの付く潮の中にマキエと仕掛けを入れることでグレが反応し、ツケエを食べてくれます。また潮に付くチヌは同様で、畑違いのところへ仕掛けを入れても釣れません。
潮の流れによってマキエも効いていくので、それを踏まえた上での仕掛けの投入はとても大事だと思います。

そして次にタナ。釣れないときは深く。基本的なセオリーですよね!
反対に、エサだけが取られるときには浅くします。しかし、それはあくまでも基本的なこと。もしかしたらツケエが深く入り過ぎていて、本命は浅いところまで浮いているかもしれません。
逆に、エサ盗りの下に本命が潜んでいたり……。
そういうときには大胆に仕掛けを変えることも必要です。私はいつも半遊動仕掛けと全遊動仕掛けを状況に合わせて使い分けています。

例えば、スッとエサ盗りの層を通過したいときには、3Bの重ための半遊動仕掛けで一気に突破し、逆にエサ盗りに見つからないようにゆっくりマキエと同じ速度でツケエを落としたいときには全遊動で。
このような感じで、状況に合わせてタナを変えるだけでなく、狙いのタナまでのツケエの持って行き方を変えるようにしています。
同じタナを狙うにしても、そこまでのアプローチの仕方で、釣果は変わってきます。
当たりエサについて
最後にエサです。釣れないときはやはり軟らかいエサに限ります。
チヌもグレも、活性の低いときには硬いエサは嫌います。人間も体調の悪いときにはお粥のような優しいものを食べます。魚も同じで皮の硬いオキアミは、触っても嫌がって離すのです。
スッとウキが消えかけて途中で止まる、そんなときは魚がエサを離してしまっているんですよね……。ですので軟らかくて食べやすいオキアミ生は必ず常備しておきたいです。
加工オキアミでは離すときにオキアミ生に変えた途端、ウキがスパスパ入るということはよくあります。

ムキミは自作しています。特にグレ釣りでは必需品になっています。
ただ、エサ盗りが多いときにはすぐに取られてしまうので、そういうときにはムキミなんかもおすすめです。ツルッと食べられるのでしょうか? 結構当たりエサになることが多いように思います。
チヌ釣りでは練りエサでのアピールも一つの手段です。オキアミよりも目立つので、チヌも見つけやすいようです。
形状を変えるなど、アピールの仕方もさまざまなバリエーションがあり、工夫次第で釣果が変わること間違いなしです。
