
グレが産卵で消耗した体力を温存するため活性が落ちるのに対し、6月ごろのグレは海水温の上昇とともに動き出し、荒食いを始めるシーズンです。ちょうど梅雨の時期だから「梅雨グレ」と呼ばれています。
マキエを入れた瞬間、競うように浮き上がってくるグレは、厳寒期の厳しい季節とは打って変わった反応を見せてくれます。このチャンスはグレ釣り師ならぜひ活かしたいところ。ですが、活性が高いといわれると、ボウズを食らったときのショックは大きいもの。
そんなことにならないように、梅雨グレにおすすめな仕掛けを6選紹介いたします。
ウキ下50㎝の極浅二段ウキ

二段ウキを利用した仕掛け。大事なのはマキエを先打ちし、その奥に仕掛けを投入すること。そのあとにマキエの位置まで仕掛けを引き戻し、ラインを張った状態でアタリを待ちます。梅雨グレはマキエの反応が良い分、浅ダナで反応することが多いです。この仕掛けは浅ダナを狙うためにウキ下を50㎝に設定しています。
ツケエの反応がいまいちなときは食い込み重視の全遊動

仕掛けを深く落とすためによく使われる全遊動ですが、この仕掛けの場合は食い込みを重視するための全遊動となります。ウキの浮力は00~G5で調整していきます。これでウキストッパーを動かすだけで超浅ダナから深ダナまで狙えます。ラインは張り気味にして、ラインの動き、感触に集中しましょう。目で見える梅雨グレは釣り師が思っている以上に浅いタナで反応するものです。その日、一番反応の良いタナを見極め、調整し、マキエを切らさないように追いマキエを打ちながら狙いましょう。
ハリの重さを利用してツケエからなじませる

ウキ下3~4mほどの全遊動。重めのハリを利用し、ガン玉なしでマキエと同調する狙いがあります。ウキストッパーを視認性の高いイエロー系にして、きちんと仕掛けが入っているかを確認しましょう。潮流によってはハリをさらに重たいものにしたり、ガン玉で調整します。浅ダナを狙うためハリスはしっかり張っておきましょう。
海面から一気に臨戦態勢

初夏から初冬にかけて実績のある仕掛け。ウキストッパーを移動させればさらに浅くできますが、最初はハリから大体60㎝~1mあたりにストッパーを付けておくとよいでしょう。ガン玉はハリスを張りやすくするためG5~G2を打ちます。これには道糸の沈下を助ける役割もあります。ガン玉が重すぎても軽すぎると、ツケエよりガン玉が先に沈んだり、仕掛けがうまく入らなかったりするので、釣り場の状況に合わせて調整しましょう。
小アジを突破する中通しガン玉

小アジが多い釣り場は、いくら梅雨グレは浅ダナ狙いといっても、小アジの群れを突破しなければグレに辿り着く前にエサが取られてしまいます。この仕掛けのポイントは3Bと2Bの中通しガン玉。こうすることで、潮に道糸が当たったときの影響を防ぎやすくなります。
マキエにはムギを入れておくと良いでしょう。ほとんどのマキエは小アジに食いつくされてしまいますが、ムギはグレまで届きやすいです。あとは小アジを極力仕掛けから離すマキエワークが必須となります。特に最初に投入するマキエには海の色が変わるくらい小アジが群れてくるので。仕掛けを投入したいポイントから離して打ちましょう。もちろん、他のエサ盗りが多い釣り場にも応用可能です。
グレが深場にいるときの半遊動仕掛け

どの釣り場のどのグレも浅ダナに上がるとは限らない。浅ダナで反応がないなら、別のタナを攻めることになるのですが、半遊動仕掛けならタナの調節も簡単なのでおすすめです。ツケエをなるべく早く沈ませたいので、ガン玉を調整してエサ盗りを回避しましょう。