イケスの中には必ず魚が入っているのであとは釣るだけ。ただし、全員釣れるかといえばそうでもなく、釣果に大きな差が付くこともあります。
釣れる、釣れないの理由のほとんどは偶然ではありません。的確なアプローチと手返しが釣果の差を生むのは普通の釣りと同じです。そこで、少しでも釣果の足しになるように、攻略法を伝授しましょう。
①タナ合わせは絶対

ウキ釣りの基本はタナ合わせ。誰もが飛びつくような最高のツケエを用意しても魚が気づかなければ食うわけがありません。
特に釣り堀のメインターゲットともいえるマダイは、タナ合わせが非常に重要で、1mタナがズレれば食わないこともあります。
どのタナを狙えばよいかは釣り堀の環境や、天気の関係によっても変わってきますので、係員にアドバイスを貰うとよいでしょう。
②ツケエはローテーションで

ウキ下の調整が終わればハリに付けるツケエ選び。ツケエは練りエサとキビナゴを用意して、食いが悪くなったら交互に交換するのがおすすめです。
できれば、予備としてオキアミも持参したいところです。
どれも施設内で販売されていることがあります。どんなエサを用意すればよいかわからないときは、施設で聞いて選ぶとよいでしょう。
エサはキビナゴなら1尾掛け、練りエサは親指大にして大きく目立つように使うなどの工夫ができるとなおよし。
③どの場所を釣るか

イケスとはいえ潮の流れで仕掛けが動くので、タナ取りができていればどこに入れてもさほど問題はありません。しかし、他人よりも多く釣りたいなら戦略が必要です。
イケスの真ん中、それも隣のイケスとの境のネット際に仕掛けを入れ、アタリが出なければ手前に引き寄せて順に場所を変えながら狙います。こうすることで広範囲を効率良く探ることが可能になります。
また、影になっている部分や人が近寄らない場所も魚が溜まりやすくなっています。
④誘い方

一番の誘いは仕掛け投入後のフォール(自然にツケエが沈む様子)なので投入後は余分な糸フケを巻き取って、仕掛けが落ち着くまでアタリに集中します。
ここで2分ほど待ってアタリがなければ、竿先を1m以上持ち上げてゆっくり下げましょう。
誘った後に出た糸フケは巻き取って再びアタリに集中すること。このとき、動作が速すぎると魚がびっくりするので、ゆっくりと行いましょう。
それと練りエサを使っている場合に速い動作をするとエサが取れてしまうこともありますので、慎重に行いましょう。練りエサはハリに少しでも付いていれば魚が食うこともあります。
⑤アタリの見分け方

ウキがゆっくり沈むので、十分に食い込ませてアワセを入れます。その前にウキが揺れたり傾いたりする前アタリが出ます。
魚がツケエをつつけば何もない状態とは明らかに違う動きをウキがするので、普段の状態、風や波で揺れた状態、食い込む前のつついている状態、完全に食い込んでアワセを入れる状態の違いは観察していればすぐ分かるようになります。
魚がエサを食べて仕掛けを持ち上げるとウキが寝ることがありますので、その場合は緩んだラインを巻き取ってすぐにアワセを入れます。
⑥アワせるタイミング

魚がエサをつつき始めた前アタリがあったら、ウキと竿先の間にできたタルミ(糸フケ)を、糸を張らない程度に巻き取っておきましょう。
アワセを入れるのは、ウキが水中に引き込まれてから目いっぱい入って止まるまでの短い時間です。
早すぎたら食い込みが浅く、遅すぎたらツケエを吐き出してしまいます。通常は20㎝以上海中に入ってから大きくアワせればOK。
ウキが入り始めたら竿を立て、魚の重みが感じられたらハリがマダイの硬い口を突き通るように強くアワセを入れましょう。
⑦取り込み

竿で魚を持ち上げる抜き上げは、タックルの破損やハリ外れで仕掛けが飛んでくる危険があるので、用意されたタモを使いましょう。
タモ入れは慣れれば1人でできますが、確実に取りたいのなら、なるべく手伝ってもらうようにしましょう。
手伝いを頼まれることもあるので基本を覚えておきましょう。タモを持った人が魚を追い回すのではなく、魚を浮かせたら釣った人が竿を操作してタモに魚が頭から入るように誘導するのがコツです。
タモ係は魚が寄ってきたら頭からそっと掬う感じです。頭が入ったのを確認したら掬い上げますが、真上に上げるのではなく手前に引くようにして陸上へ取り込むと楽です。
また、他の釣り人のタモ入れがあるときは魚の食いが立っているときです。集中して手返しを良くしましょう。
