乗っ込み真っ盛りのシーズンで、せっかくハリ掛かりした巨チヌを、ちょっとしたチェック不足で逃してしまう。釣り師にとって、これほど悔しいことはないでしょう。
そんな悔しい思いをする前に、必須のチェック項目を学んでおきましょう!
ロクマルを逃さないためのチェック項目
結び目

通常の仕掛けでは、ハリとスイベルの上下と合計三カ所の結び目があり、ハリス、道糸にキズが入っていない状態では、この部分が一番弱い箇所になります。
それを少しでもカバーしようとするなら、面倒でもより強い結び方を採用し、丁寧にきっちりと結ぶ必要があります。最後は唾液で湿らせてギュッと締めるのはいうまでもありませんよね。
ガン玉
ガン玉は釣りをする上で欠かせないものですが、ハリスや道糸に負担をかけます。
しっかり固定しようとすれば強く挟みつけなければならず、するとハリス、道糸は潰されて細くなります。細くなった状態では大物の引きに耐えられず、切られる可能性が高いのです。
ずれやすくても、ガン玉は軽く挟む程度にとどめておきましょう。
ハリス、道糸にキズが入る原因はもう一つ。ガン玉の位置を変えるためにずらした場合です。軽く挟みつけた状態でも何度もずらすと表面に小さなキズが入ります。
するとコーティングが剥がれ、一層キズつきやすくなるのです。

三番目のトラブルはチヌが走ったときに発生します。チヌが沈み瀬やテトラのそばを走ると、ガン玉がそれに当たる可能性があります。すると、ハリスや道糸はそこから切れるというわけです。
それを防ぐ方法は、ガン玉のスリットの奥でラインを挟まないことです。スリットの入口で軽く挟む。そうしておけば、障害物に当たった瞬間、ガン玉は外れてハリスにも道糸にも被害を与えないのです。
軽く挟むだけで止まりやすいゴム張りガン玉もおすすめです。
ウキストッパー

ウキの下にセットするウキストッパーは、今やなくてはならないものですが、プラスチック製の棒とゴム管とで道糸を挟みます。
道糸が太いとそれだけ変形率が高くなり、その状態でずらすとダメージは大きくなります。仕掛ヨージでウキを固定したときも同様と思っていいでしょう。
ウキ止め
チヌ釣りではウキ下が重要な要素であることはみんなよく知っています。そのため、ウキ止めをしっかり固定しようとします。
知らない間にずれていると、まったく釣れないことにもなりかねないからです。
しかし、ここまで読み進めてきた皆さんにはもうお分かりでしょう。きつく締めたウキ止めをずらせばどれだけ道糸に負担がかかるかが……。
その予防策としては、まずウキ止めの選択があります。よく締まり、それでいて道糸に負担がかからないタイプを選びます。ナイロン糸を使う場合は結び方を考えましょう。

次に、複数個利用するという方法があります。例えば、竿2本の位置に目印としてのウキ止めを固定します。これは簡単にはずれないようにしっかりと固定しましょう。
そして、ウキを止める本当のウキ止めは緩めにセットします。
その位置は、竿2本に固定した目印を目安とします。仕掛けを巻き取るたびに位置を確認し、ずれていたらすぐ修正しましょう。
面倒ですが、これを嫌がっていては巨チヌを仕留めることはできないでしょう。
キズのチェック

底を釣るとハリスが海底や障害物に接触します。根掛かりも多い。すると、ハリスにキズが入りやすくなります。ハリ先も鈍る確率が高くなります。
それをほうっておくとハリ掛かりが甘くなります。せっかく掛けたデカバンをハリ外れでバラすのは非常にもったいないです。
同様に、キズが入っているのに気づかずにそこから切れたとしたら、どんなに悔やんでも悔やみきれません。ロクマルは生涯に一度出会えるかどうか分からないほど、希少価値が高い。
万全の態勢で臨み、それでも切られたら潔く諦め、相手を讃えましょう。
