百合野 崇のチヌ釣り学 黒鯛心悸 第十三回「雨対策、コーティングの話」

百合野崇プロフィール

百合野 崇
ゆりの たかし

金龍鉤スペシャルスタッフ、シマノフィールドテスター、マルキユーフィールドスタッフ。2018年シマノジャパンカップクロダイ大会優勝。チヌ釣りに賭ける情熱は師匠である大知 昭さんに「世界の百合野」と呼ばせるほど。

できるなら快適に雨降りの日でも釣りがしたい。レインウエアとメンテナンススプレーの活用もぜひご検討ください。

皆様雨対策はどのようにされていますか?

数少ないプライベートはほとんど雨、取材や撮影も高確率で雨、今年の釣りはフード被っているイメージしか自分にはありません。

ここで私の雨対策を少しだけお話しさせて頂きます。

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レインウエアのメンテ

風雨の浸入を効果的に軽減できる2重袖口のウエアは手元の不快感をシャットアウトしてくれる。

まずはレインウエアについてですが、近年のウエアは非常に防水撥水性、透湿性などの機能性が優れており、大雨でも汗をかかなければ、かなりドライな状態でいられます。

やはりゴアテックスの素材が上位ですが、その素材に匹敵するような生地も多く存在しています。でもどんなに良い生地でも釣行回数を重ねると、海水、マキエによる汚れ、汗からでる皮脂による汚れ、紫外線劣化などにより、その機能はやはり失われます。

その機能低下を防ぐため、私も多くのコーティング剤などを試してきましたが、一番効果的なのはやはり生地が清潔であることです。

洗うと機能低下するイメージがありますが、近年の生地は耐久性があるため、逆に洗って汚れてない状態にした方が良いようです。

リミテッドプロ ゴアテックス プロテクティブスーツは中着で調整し、秋磯から春まで使える綿なし防水防寒スーツ。※2022年11月リニューアル版が発売予定。

私は、コインランドリーでファスナーなどを完全に閉めた状態で一枚ずつネットに入れて、弱めの洗濯で洗って、乾燥機でパリパリになるまでかけます。(乾燥機をかけ過ぎるとテープなどが剥がれますので気をつけてください)

家で洗う場合は、同じようにネットに入れて洗い、干すときに陰干しで乾かして、ドライヤーで最後仕立てます。最後のこのドライヤーがとても重要です。釣行前日ぐらいに軽くコーティング剤をかけますが、それはほんとうにサッと振りかける程度です。

足元は完全防水の透湿シューズ、GORE-TEX シューズ LIMITED PRO。不快感のない釣りができる。
Bitly

あまりかけ過ぎると紫外線を吸収しやすいのか生地が日焼けしやすくなる感じがします。私が着る機会の多い赤色のウエアは紫外線に弱く、長く使うと色抜けしてしまいます。

天気の良い日にレインウエアを着て、また長くそのウエアを愛用するのであれば、ドラッグストアなどで売っている、髪の毛に吹く無色無臭の日焼け止めスプレーがおすすめです。釣行前に軽く吹くだけでも日焼けによる色焼けを抑えられ、長年きれいな状態で使うことができます。

メンテナンススプレーを活用

アタリを穂先やラインの動きで見極める釣りでは、PEラインのメンテナンスが釣果を左右する。

便利なのが量販店にて200円程度で売られているシリコンスプレーです。これもロッドケースやバッグ、バッカン、ブーツなどに軽く振りかければ汚れ防止、撥水性、艶感も上がります。

ただしロッドは塗装剥離、ウエアは透湿性低下をまねきますのでおすすめしません。ロッドは、コーティングするよりもしっかりと水洗いし、乾燥させれば問題ありません。傷をつけない心配りのほうが重要です。道糸のPEラインは、やはり真水で塩分を落として乾かすのがもっとも重要ですが、コーティング剤による機能向上が図れます。

左:フッ素 ラインメンテナンススプレー。オイル類が一切入っていないフッ素のみのラインメンテナンススプレー。
右:PEラインアクティブスプレー。シュッとひと吹きでPEラインの撥水効果がよみがえる。メンテナンスの必需品。

2種類あり、一つはPEラインアクティブスプレー。これはオイルにより撥水性を向上させていますので、雨天時のロッドへのベタつき、海面での沈下を抑制してくれますのでライン操作が向上します。

次にフッ素ラインメンテナンススプレーは、オイルレスなのでPEライン本来の特性を向上させ、糸自体の張りを保たせてくれます。この2種類は、海の状態に応じて使い分けていただけたらと思います。

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