
山口美咲
やまぐちみさき
トーナメントに励みながらも、プライベートでは大物釣りに夢中。シマノ、オーナーばり、マルキユー、釣研フィールドテスター。Zeque、ルミカフィールドスタッフ。

6月中旬、愛媛県の日振島へグレ釣りに行ってきました。例年だとこの時期はそろそろ梅雨グレが始まるころ。
大会なども増えて、たくさんエサが入ることで、どんどんグレの活性が上がってくるタイミングです。
しかし、今年の海はいつもと様子が違うようで、寒グレも絶不調。そして梅雨グレも絶不調なのです……。
ちなみに5月ごろに同じ日振島へ行ったときは大爆釣!
しかしそのときのグレはなんと白子がパンパン。本来なら2〜3月ごろに白子が入るはずなのに、おかしな状況が続いています。産卵後の食い渋りの時期がまさに今やってきているような状態なのです。
例年と様子が違う⁉ 釣れるのは小型ばかり

そんな過酷な状況ですが、ものは試しに降りたのは日振島の12番の右側という磯。
少し奥まったところにありますが、イシダイや尾長が釣れるポイントです。もちろん口太もよく釣れます。
まずは様子見がてら、ゼクト0αをゆっくりと沈めていき、どの辺りでアタるのかを探っていきます。
ツケエは加工オキアミをメインに使用します。
まずは足元にマキエを入れて魚の動きを見ていきますが、あまりの不調に釣り人が少なくエサも入っていないせいか、ハコフグのような茶色い小魚が数尾見えるだけであまり良い反応はありません。
しかししばらく撒いていると、徐々に魚が増えていき、気付けば小グレがたくさん見え始めました。
そしてマキエの先に仕掛けを入れ、ジワリジワリとフォールさせているとバチバチっとラインが弾かれるアタリ!

幸先良くヒットしたのはイサキです。その後もイサキがよくアタってくるので仕掛けを変更。今度はゼクトのG3で仕掛けを立てて浅いタナを狙います。
するとマキエに出てくるグレが気持ちの良いほどにヒットしてきます。船長からは小グレも釣れないと聞いていたので、とても嬉しい状況です。
しかし、釣れるのは30㎝に満たない小さなサイズばかり。これでは物足りません。
試しに沖に狙いを変えてみます。するとエサは丸残り。浅いタナから深いタナまで探ってみても何の反応もありません。潮も当て気味の釣りにくい状況で早々に沖狙いを断念。

海の中をよく見ていると、小型の中にたまにマシなサイズのグレが混ざります。マキエを撒いてすぐに飛んで出てくるのは化け物サイズのイスズミ。
その後に出てくるのがマシなサイズのグレ、そして小グレやイサキまみれになるというような状況。どうやらこの中からグレを釣るしかなさそうです。
マキエを撒いて、タイミングを見ながら仕掛けを入れるという作業を繰り返します。少しでもマキエとツケエがズレるとイサキが釣れ、しっかり合わせることができれば小さくてもグレが釣れます。
ようやく納得サイズのグレが!

イサキも美味しいお土産なので嬉しいのですが、ここはどうしても良型グレが釣りたいところ。
グレに合わせて仕掛けを入れていくと、巨大なイスズミがたくさんヒットしてきます。やり取りは楽しいのですが腕はどんどんパンパンになっていきます。
そしてようやくそのときがやってきました!
足元でヒットしたものの、しつこい引きで抵抗します。そして水面に現れたのは抜き上げるにはちょっと厳しい当日一番のサイズのグレ。

大事にタモですくうと納得の36㎝。決して大きくはありませんが、この状況で本当に価値のある一尾です。
その後も苦戦しながら、イスズミの引きを楽しんだり、お土産のイサキを釣ったりと、アタリは常にありとても楽しい釣りになりました。
厳しいときこそ考えることも多く、その中で出会える一尾は嬉しいものです。
とは言え、次は大きなグレが釣りたいな♪
