ファミリーフィッシングの代表がウキサビキ釣り。ウキを付けない胴突き仕掛けが手軽簡単だが、ウキサビキだと足元だけではなく広範囲を探れる。
しかしアジの生態を知っていないと間違った場所を狙うことになり、結果釣れない人もいるようだ。
エサの準備もあるため一概に手軽な釣りとはいえないが、掛かるたびに歓声が上がるほど楽しい釣りであることは間違いない。
夏は平均サイズが小さくなるが、夜になると良型が回遊してくる場所もあるから、地元釣具店での情報収集は欠かせない。
仕掛け

ウキサビキでは仕掛けを投げるためにそれなりの竿の長さが必要だ。子どもだからといって短い竿で釣らせると逆に投げにくくなる。
適度な竿の長さでないと、竿の弾力を使って仕掛けを投げることができないからだ。短くても3.6m以上はほしい。
リールはスピニングリールを使う。最初からラインが巻かれて販売されている廉価品のリールでも使えるが、小さいほど巻き上げ能力も落ちるから少々使いづらくなるので注意。
ダイワだと3000番、シマノだと4000番以上のサイズがおすすめ。ハンドルの右巻き・左巻きを確認してから購入すること。

ナイロンラインが伸びもありショックを吸収してくれるのでおすすめ。PEラインの扱いに慣れた人であればPEラインでもよく、仕掛けが重いからアタリが手元まで伝わり分かりやすい。
道糸にナイロンラインを使う場合は、どのタイプのウキ止めでも使用可能。PEラインを使う場合は、結び目が締まりすぎると動かなくなるので注意。
動かなくなった場合にカットして取り除きやすいゴムタイプがおすすめだ。
釣果を伸ばすコツ

ウキサビキ釣りで釣果を得るために大切なことは以下の四つだ。
手返し
無駄に仕掛けを流し続けない。エサが無くなったら回収して仕掛けを投入しなおす。
タナ
アジのタナは時間帯によりまちまち。アジが釣れるまではタナを変えて探り続ける。
距離
遠投すれば良いというわけではない。足元が釣れる場合もある。周りの人のウキの位置を見本にしよう。
時間帯
やはり早朝や夕方はアジのゴールデンタイムになりやすい。必ず釣りたいなら外せない時間帯だ。
エサの購入

アジ狙いのサビキ釣りでは、アミカゴに入れるエサのみを使う。
釣具店では「アミ」「アカアミ」「地アミ」などの名前で売られており、これはアミ漬けや乾燥アミとして売られている食用のものと同じだ。
購入時はできるだけアミの姿が奇麗なものを選ぶこと。形状がなくすり潰されたようなものはアミカゴから溶け出すだけでマキエとしての効果は低くなる。
購入する量は、1日1人で竿を出すなら1/8カットほど必要。1/18カットなら2〜3時間といったところだ。
通常は必要ないが、サビキバリにもエサを付けたいなら、購入したアミの粒が揃っているならそのままハリに刺して使えばいい。別途用意するなら、サシアミやオキアミのSサイズでいいだろう。

もし、エサを入れるときに手が汚れることを気にするならチューブタイプがおすすめだ。容器から直接カゴにエサを入れられるので便利だ。未開封なら常温で保存できるのも売りだ。
エサの入れ方

指でアミを摘んでアミカゴに入れるのが基本。ただし汚れることは間違いないから、手洗い用の水汲みバケツと手拭き用のタオルは必須。
できるだけ汚れたくないなら、スプーンなどでアミをすくって入れるとよい。
手を使わずにアミカゴにアミを入れられるすいこみバケツや、アミカゴがクリップ式になったものなど便利品もあるので、釣具店で探してみよう。
釣れたアジの処理

サビキ釣りで釣ったアジは、撒いたアミを食べている。釣り上げた後はお腹に入ったままなので、処理が悪いと魚全体が臭くなることも。
まずアジを釣り上げたら、水くみバケツや活かしバッカンなどに入れて生かしておき、群れが散らないうちに素早く次のアジを狙う。
手が空いたときでいいから、アジが死ぬ前に氷で冷やしたクーラーへと移し替えよう。
死んだアジをぬるい海水の中に置きっぱなしにしたり、熱せられた地面の上に置いたままにしなければ、さほど神経質にならなくとも大丈夫だ。
帰って捌くときにお腹に入っているアミが若干臭うが、アジの身には匂いは移っていないので問題ない。

冷やすためのクーラーボックスは、氷や飲み物なども入れることを考えると7〜10Lは欲しい。椅子としても使えるから、持ち運びにも丁度良く現場で重宝するサイズだ。
クーラーボックスの氷が溶けて中に水が溜まると、アジの身に水が染み込んで美味しさが半減してしまうので、ペットボトルに水を入て凍らせたものを持っていくようにする。