沖磯の人気ターゲットの中でも、お土産で喜ばれるのは圧倒的にイサキである。
夏場に脂が乗って旨味が凝縮する旬のイサキ。塩焼き、刺身など食味は抜群。磯で狙えるサイズは30〜40㎝で引きも強いのが魅力だ。
グレ(メジナ)釣りのゲストとして釣れることの多いイサキだが、メインターゲットとして狙うと意外にもコツがいる。
グレのタナよりも深い

イサキは5月あたりから釣れ始め、梅雨グレシーズンとほぼ同時期に狙える。
フカセ釣りでグレを狙う場合を考えると、2〜3ヒロのタナで誘うが、それ以上深く仕掛けが入り過ぎるとイサキが食ってくることが多い。
例えば3ヒロのタナでイサキが食ってきたらグレのタナはもっと浅くてよいと考える指標になる。
だが、イサキを基準に考えるとグレのタナよりも深く入れなければならないことになる。
深いタナを狙うとなると、そのタナにツケエが届くまでに小魚やグレなどが食ってくる可能性があるため、エサ盗りをかわしながら素早く仕掛けを沈める必要がある。

ハリスにガン玉を打って仕掛けの沈下速度を速めたり、ツケエをボイルのオキアミやシバエビのムキミを使ったりして対策が必要となってくる。
だが、マキエとツケエを深いタナで合わせることは難しく、高水温期になると日中のフカセ釣りは苦戦を強いられる。
カゴ釣りが有効な理由

そこで、イサキをメインに狙うときに有効なのは移動式のカゴ釣り仕掛けだ。
使うウキは8〜20号の負荷のもので、オモリの付いたカゴにオキアミまたはオキアミボイルを詰めて、狙いのタナ、例えば4ヒロまで仕掛けを一気に沈める釣り方だ。
この方法だとイサキの群れがいる層にマキエを効かせることができて効果的だ。
カゴ釣り仕掛けは、仕掛けを投入して仕掛けがなじんだら、余分なラインを巻き取る。竿を持ち上げてカゴに詰めたオキアミを放出させる。
そこに集まってきたイサキがハリの付いたエサを食うという仕組みだ。
イサキのアタリを継続させるコツとして、仮に4ヒロのタナでアタっていてアタリが遠のくとそれ以上深く仕掛けを入れがちだが、浮いてきている可能性もあるので、タナを浅くしてみるのも手だ。
イサキは単独で行動するよりも群れで動く傾向があるのでタナが合っていれば入れ食いすることもある。

夜釣りでも狙える
やはりフカセ釣りでイサキを狙いたいというなら夜釣りがおすすめだ。日が落ちるとエサ盗りは少なくなり、グレのアタリは減る。
イサキをメインに狙うのは夜釣りが適しているといってもよいだろう。明るいうちに仕掛けを投入するポイントを確認しておいて竿1本くらいのタナから探っていく。
夜釣りの仕掛けは、電気ウキを使った半遊動仕掛けが定番だ。
真っ暗な海に赤やグリーンの電気ウキが吸い込まれるのはいつ見てもドキドキする。取り込みは足元に十分注意し、旬のイサキ釣りを楽しもう。