一般的にアナゴと呼ばれるものはマアナゴのことを指す。
堤防のどこからでも狙うことができ、主に砂泥底になっているポイントを投げ釣りで狙う。河口など汽水域でも狙える。
泳ぎ回って捕食する魚ではないので、仕掛けを投げたら少しずつ引きずりながら釣る。広範囲に狙い、アタリがなければ移動しながら釣るとよい。
タックル

大遠投するよりも、広範囲に狙えるタックルがおすすめ。オモリは15号くらいでよく、50mくらい飛ばせればOK。
アナゴのアタリは小さい。向こうアワセ(魚が勝手にハリに掛かる)なので、高感度の道糸は必要ないように思われるが、ハリに掛かってからのアナゴは仕掛けを外そうと暴れはじめるため、アタリが取りやすい細いナイロンかPEラインがおすすめだ。
アナゴが暴れると仕掛けに巻き付いてしまい、1尾釣り上げるたびに仕掛けを替えなければならなくなる。これを防ぐためにも、アタリがあったら、すぐに仕掛けを巻き取るようにしよう。
エサ
甲殻類やムシ類、小魚を主食とするため、投げ釣りや船釣りでは入手しやすいアオイソメやゴカイ類が定番。魚の切り身でもよい。
釣り方

前述したように、広範囲に探るように釣る。竿は置いたままにせず、仕掛けをゆっくりと巻き取りながら底をサビいて探る。狙う時間帯は夕方から午後9時くらいまでがベスト。
夜中はあまり釣れない。日中でも狙えるが数は期待できない。

やっかいなのは仕掛けへの巻き付きなので、替えの仕掛けは多めに用意しておく。また、巻き付き防止用にハリスにパイプを通したものなども市販されている。
集魚ライト(発光体)をセットして釣る人が多く実績も高い。
仕掛けの解説

投げ釣りが一般的で、仕掛けの特徴はハリにある。自作を楽しむ釣り人も多く、ビーズや夜光チューブなどを利用して、アナゴの巻き付き防止とアピール度を高くしている。
ハリは通常丸セイゴを使用するがウナギバリも使いやすい。釣れたときはハリを飲み込まれていることが多いため、ハリ外しやペンチは必需品。ヌルヌルするので、魚バサミやタオルも用意しておこう。
持ち帰る際もクーラーボックスへ直接入れずに、ビニール袋に包んで持って帰るとよい。また、絞めて血抜きして持ち帰った方が断然美味しい。
絞め方はアナゴの腹を下に向けて置き、タオルなどで動かないように押さえる。頭の付け根部分を横に切る。水汲みバケツなどに海水を汲んでその中に頭を浸け、血をきれいに洗い流してやればOK。
アナゴのヌメリの取り方
アナゴのヌメリを取る作業は、釣りを行った後に行うことが一般的。ヌメリを取ることで、アナゴの食材としての品質を向上させることができる。以下に一般的なヌメリの取り方を説明しよう。
1.準備
釣りを行った後、アナゴをしっかりと水洗いして表面の泥や汚れを落とす。
2.ヌメリの取り方
アナゴの体をしっかりと持つ。手袋やタオルを使うことで滑りにくくすることができる。
アナゴの体を指の腹で優しくなでるようにこする。これによってヌメリが取れ、表面が滑らかになる。
アナゴのヌメリは粘液であり、これは外敵から身を守るための防御機能。しかし、調理する際にはこのヌメリが苦味を引き起こすことがあるため、取り除くことが推奨されている。
3.水洗いと仕上げ
ヌメリを取った後、再びアナゴを水洗いしてヌメリや粘液を洗い流す。その後、キッチンペーパーや清潔な布でアナゴを軽く拭いて仕上げる。
ヌメリを取る作業はアナゴの食材の品質を向上させるために重要だが、優しく行うことが大切。アナゴの身を傷つけないように注意しながら行おう。
アナゴ料理
アナゴは美味しい食材として知られており、さまざまな料理で楽しむことができる。以下に代表的なアナゴ料理の例を挙げてみた。
1.蒲焼き
アナゴを特製のたれで焼いたもので、日本料理の定番。甘辛いタレがアナゴの柔らかい身と絶妙に絡み合う。
2.白焼き
アナゴを塩で下味をつけ、焼いた料理です。シンプルながらアナゴの風味を楽しむことができます。
3.寿司
アナゴを寿司ネタとして使ったり、穴子の蒲焼きを押し寿司の具として使用したりすることもある。
4.天ぷら
アナゴを天ぷらにして揚げる方法もある。サクサクの衣とアナゴの柔らかい身の組み合わせが実に美味しい。
5.炊き込みご飯
アナゴをご飯と一緒に炊き込むことで、ご飯の風味がアナゴに染み込んだ一品となる。
6.しゃぶしゃぶ
アナゴの薄切りをしゃぶしゃぶ鍋でしゃぶしゃぶすることで、淡白な味わいを楽しむことができる。
これらのアナゴ料理は一部の例であり、地域や文化によっても様々なアイディアが存在する。アナゴの食材の特徴を生かした料理を楽しんでもらいたい。
