
魚を絞める方法にもさまざまな種類があり、魚のサイズや種類によって使い分けます。その中でも味にこだわる釣り人がおこなっているのが神経絞めです。難易度が高い絞め方ではありますが、これができるようになれば鮮度を保ちやすくなります。
神経絞めとは?
神経抜きとも呼びます。魚は背骨の上に脊髄があり、ここに針金を通して神経をつぶすのが神経絞め。こうすると死後硬直を遅らせることができるので、より鮮度を保てます。
ただしヒラメの場合逆に硬直が早まるので神経絞めできません。

神経絞めに必要な道具
神経絞めピン(針金)

脊髄をつぶすための針金です。
ニードルパイプ

眉間から神経絞めする場合、この補助穴をあけるための道具が必要です。千枚通しでもOK。

ニードルパイプは空洞となっており、このように神経締めピンと組み合わせて使います。
尾から神経絞めする場合

尾鉢(尾ビレの付け根)からナイフを入れ背骨ごと切り落とします。

背骨のすぐ上に脊髄が見えるので、ここからピンを通します。

尾からピンを通す利点は、頭から入れる場合は魚種によって途中で引っ掛かることがあるため。尾からだとスムーズに入っていきます。

ピンを抜き差しして、神経をつぶします。このとき魚はケイレンするので、慌てず処理しましょう。
頭も尾も切り落としたくない場合

神経絞めのピンを目と目の間に刺すのですが、そのままでは針金は通りません。そこでニードルパイプで穴をあけます。硬いところを通り抜けたあたりで魚がケイレンをはじめます。そこが脊髄の入り口となります。

ニードルパイプを通して神経絞めのピンを差し込みます。この時、少しでもズレるとピンが通らないので、まっすぐ通すことを心がけましょう。
最後はピンを抜き差しして神経をつぶし、処理完了です。血抜きはエラを切っておこないましょう。
どうしても神経絞めができない人は

神経絞めは手間がかかるし、ピンを刺している間、魚がケイレンするので難しいです。それでも神経絞めをあきらめきれない方は、魚の頭を背骨までを断ち切りましょう。すると、脊髄が肉眼でハッキリ見えますので、そこからハリを通してあげると比較的簡単に神経絞めができます。

あとはピンが止まるところまで送り込みましょう。そして、同じようにピンを抜き差しして完了です。