メバルは特徴的な張り出した大きな目から「目張る」とその名称が付けられたという説があります。
プランクトンなどの小さな生物から、エビや小魚などさまざまなものを捕食している雑食性の強い魚です。
高水温を嫌う傾向があり、水温が15℃を下回ってくるころから浅場で積極的に捕食行動をとるようになります。
クロメバル、アカメバル、シロ(アオ)メバルの3種類がおり、以前は同種が環境の違いで色が変わると考えられていましたが、現在では種が違うということが分かっています。しかし、釣りや食の上ではこの3種類をあまり区別することはありません。
クロメバル

アカメバル

シロ(アオ)メバル

軟らかい竿で狙う

基本はシンプルさを心がけた半遊動仕掛けで狙っていきます。
竿は磯竿や万能竿でよいですが、なるべく軟らかいものを選びたいです。メバルは早アワセをせずにエサをしっかりと食い込ませる釣り方が適しているので、穂先から胴に掛けてしなやかに曲がり込むチヌ竿が最も使いやすいでしょう。竿は0.6号で十分ですが、この竿だと他の釣りに使いまわしづらいので、磯竿1号をスタンダードにすると汎用性もあるので良いでしょう。
ラインは細めを使用するので、リールも小型のものがマッチします。メバルはハリ掛かりすると障害物の方へ逃げ込もうとします。スレに強いフロロカーボンのリーダーを使いましょう。
日中でも釣れないことはないですが、障害物周りを探る必要があり、根掛かりのリスクが増えます。夜の方が圧倒的に釣りやすく、釣果も上向くため、夜釣りが基本となります。そのためウキは電気ウキや発光体を装着したものが必要となります。繊細な浮力コントロールが必要になりますので電気ウキをおすすめします。
ツケエ

釣りのエサとなるのはモエビ、タエビ、などのエビ系、オキアミ、そしてアオイソメ、イシゴカイなどの虫系のもの。動くものに好反応を見せるので、元気に生かしている方が食いが良いです。
エビは大きなものは尻尾側から刺します。尾は切り取ってしまいましょう。小さなものは口から脳を刺さないようにハリを出します。
虫系のエサを選ぶ場合は、細く小さいものを選んだ方が食い込みが良くなる。装餌の際は、あまりハリ下のタラシが長くなると、タラシの部分だけが食べられハリ掛かりしにくくなってしまうので注意が必要。
狙う場所

物陰に潜んでいることが多いので、メバルが隠れることのできる海藻や敷石などがあるポイントが有望となります。
堤防や岸壁もメバルが身を隠すのに都合が良い構造物となっているため、足元に潜んでいるケースも多いです。あまり遠投せずに足元から探っていくのが得策でしょう。
また、夜釣りでは常夜灯の光が当たってできる影の部分に潜んでおり、影の近くを通るものに襲いかかります。そのため、岸壁の影が海面にできているようなポイントは特に狙い目となります。



狙い方

ウキにアタリが出るのを待つだけのシンプルな釣りです。
この釣りで重要なのはアタリのあるタナをいち早く見つけること。ウキ下をこまめに調整して、反応を探っていきたいです。
動くものに反応が良いため、ときどき竿を煽って、誘いを掛けるのも有効です。
アタリは小さくコツコツとした前アタリがあり、その後にウキを消し込む本アタリがきます。

焦って早アワセをするのは禁物です。魚がエサを加えて反転し、竿先がしっかりと曲がるまで待ち、向こうアワセで食い込ませましょう。そして魚がハリ掛かりした後に追いアワセを入れるとよいでしょう。
引きはかなり強烈です。周りに敷石やテトラなど、メバルが隠れる場所がある場合は、入り込まれないように注意する必要があります。