カレイ狙いには投げ釣りが一番

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カレイの生態

カレイ釣り

カレイは、カレイ目・カレイ科に属する魚類で、世界には100種ほど存在します。そのうち日本近海で見られるのはアカガレイ、イシガレイ、オヒョウ、ババガレイ、ホシガレイ、マガレイ、マコガレイなど40種類ほど。

カレイは冷水域を好む種類が多いです。ちなみに九州北部なら比較的温暖な海域に適応できるマコガレイ(真子鰈)とイシガレイ(石鰈)の2種類が主なターゲットとなっています。

カレイの平たい体形は海底に潜むのに適し、砂地や泥質のエリアを好んで生息します。ヌマガレイを除く一般的なカレイは体の右側の面に両目があり、左側の面に両目があるヒラメ類との識別ポイントとされています。

また、ヒラメはフィッシュイーターでルアーフィッシングの対象魚であるのに対し、カレイは主にゴカイなどの無脊椎動物を食べているので、口の大きさや歯の鋭さにも違いが見られます。

産卵期を迎えたカレイは沖から浅場に入ってくるので、投げ釣りで岸から狙えるようになります。

最大のチャンスは水温が下がりきっていない11月から12月ごろですが、スタートが遅れる年も多く、厳寒期でも食ってくる種類もいますので、釣果情報はしっかりチェックしましょう。

出足が遅くなった年でも、ある時点になると一気に上向く可能性があるので要注意。他の場所で釣れたという情報が出たら上向いてくるサインなので、数釣りできるチャンスを逃さないようにしましょう。

水温が下がり釣れない時期に入り、再び釣れ始めるのは産卵によって消耗した体力を取り戻すためにエサを食う3月から4月ごろとなります。

カレイの釣り方には投げ釣り、筏からのかかり釣り、船・ボートを利用する船釣りがありますが、ここでは手軽に挑戦できる投げ釣りでの狙い方を紹介しましょう。

カレイ釣りはこんなところを狙う

カレイ釣り

種類によっても変わりますが、例えば本命がマコガレイなら泥底、イシガレイなら砂地のポイントを選びましょう。

釣れないときは、基本ポイントを再度見直してみましょう。

カケアガリ、漁港の船道、潮流の変化が生じる場所が有望で、波止なら先端部やへの字部分、捨て石やテトラの周りが狙いどころとなります。沖ほど釣れそうなイメージがありますが、カレイは岸壁の足元にも居る魚なので、漁港ではチョイ投げでも十分にヒットします。

必要な道具と仕掛け

まずは大型のカレイに備えたタモを用意しておくこと。タモの柄は釣り場に合わせた長さが必要となります。 カレイ釣りは置き竿が基本なので、三脚式の竿立てが必需品です。

価格は機能によって異なりますが、足の短い物の方が良いでしょう。逆に波が足元を洗うサーフや、犬走りのある波止では、足の長いタイプが使いやすいことから、脚長調整がしっかりした機種を選ぶと良いでしょう。

カレイ釣り

三脚は足が1本の方を海側、2本の方を陸側にして設置するのが基本形です。そのままでは風や大物のヒットで倒れてしまう恐れがあるので、水を入れた水汲みバケツやオモリ袋を吊るして重石にします。

あると便利な小物はエサ箱、ハリ外し、危険な魚が掛ってきたときに備えてメゴチバサミ、タオルなど。クーラーは投げ釣り専用のものが使いやすいです。

カレイ釣り

チョイ投げで釣るなら2~3mほどのコンパクトロッドやリール付きのセット竿で、8号までのオモリを投げられればOK。

30g(オモリの号数で8号相当)の負荷に対応するルアーロッドも流用できるので、時合を逃さないように複数の竿を出したいです。

カレイ釣り

沖のポイントを狙う場合は、投げ竿を使って飛距離を伸ばしますがが、置き竿に予期せぬ大物がヒットするリスクを考えると、ドラグ性能の良いリールを使用したいです。道糸は飛距離が出てアタリが分かりやすいPEラインの1~2号を選びましょう。

市販の仕掛けを使用するなら、トラブルの少ない2本バリでシンプルなカレイ仕掛け、またはキス仕掛けがおすすめです。ビーズや蓄光玉、赤いビニールパイプなど見た目が派手な仕掛けは海中で目立ちますが、フグを寄せてしまうという理由で敬遠する意見もあります。

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足元に岩がある釣り場で2本バリの仕掛けを使うと、ヒットした魚を寄せてくるときにもう一方のハリが岩に掛かることがありますが、このようなポイントでは1本バリの仕掛けでも良いでしょう。仕掛けを自作するなら、ハリはカレイバリ12号もしくはキス用の9号、ハリスとモトスはフロロカーボンの3号を基準にします。

オモリ&テンビンの種類は何でも構いませんが、仕掛けを回収しやすいジェットテンビンやシンプルな片テンビンが一般的です。オモリの号数はチョイ投げなら8号、遠投が必要な釣り場では20号以上が基準となります。

エサの種類と付け方

カレイ釣りで使われるエサは、イシゴカイ、アオイソメ、イワムシやコウジなど。ハリに装着する方法はイシゴカイは房掛け、アオイソメは1匹掛け、イワムシは3~4㎝の長さにして通し刺し、コウジはハサミで半分にカットして縫い刺しします。

手軽に使えるイソメタイプの人工エサ(ワーム)は、海底を引きずる誘いが有効。エサ持ちは良いですが、まめに付け替えることで匂いによるアピール効果を期待できます。

カレイ釣り
このようにイワムシとイシゴカイを組み合わせて使うこともあります(房掛け)。

アオケブとイワムシのエサ持ちを良くするためには、塩や化学調味料をまぶすことで身をシメる「塩ジメ」が有効で、体液が出てしまった虫は、ハリに刺しづらいほど硬くなりますが、それでもカレイは食ってきます。塩ジメしたムシは冷蔵庫で保存できる点が便利で、常備しておけば思いたったらすぐに釣行できます。

材料となるムシが元気なうちにシメることで、良い塩ジメができます。あまりにも細いアオイソメは硬くなるとハリへの装着が難しくなるので、太目のアオイソメを用意しましょう。

塩ジメの手順は、まず海水に塩を加えて作った濃い塩水に漬けてムシを絶命させます。その後はタッパーなどに塩を入れ、その中にムシを入れればOK。この状態で冷蔵庫に1日ほど入れておけば完成で、虫の体液で湿った塩を捨て、ビンなどに小分けにして保管します。

釣り方のコツ

カレイ釣り
仕掛けを投げるときは後方確認を忘れずに。

カレイは目の前にエサがあっても、時合でなければ口を使わないという傾向が顕著で、逆にいえば時合いを逃さずに釣ることが最大のコツです。時合は潮止まり前後に訪れることが多いので、このタイミングに効率良く釣らなければなりません。そのため置き竿で2~3本の竿を出すスタイルが一般的です。

潮の流れが悪い時は期待薄で、ウミケムシやヒトデが掛かってくるときは潮が動いていないと判断できます。

キス釣りのように釣れる場所を求めて歩き回る必要はなく、ここと決めたポイントに腰をすえて、ひたすら時合を待ちます。ポイント作りにはカレイ専用のマキエを使うのも効果的です。

釣り方の基本的な流れは、エサをつけた仕掛けをキャストし、着底したら竿をサビく。その手応えで海底の様子をイメージし、何らかの地形の変化が見つかればそこで止めて三脚にセット。2本目、3本目の竿も同様にします。

ポイントが明確でない場合は、竿ごとに遠近や左右の投げ分けをして広く探る方法が有効ですが、他に釣り人がいる場合はトラブルにならないよう注意しましょう。

カレイ釣り

また、港周辺で遠投する場合は、船の往来を妨げないように細心の注意を払うこと。投入した仕掛けが航行中の漁船などに絡めば竿ごと持って行かれることもあるし、船にダメージを与える恐れさえあります。そんなリスクを軽減するアイテムが道糸沈めです。

道糸沈めはダブルスナップサルカンの片方にオモリをセットしたもので、もう片方を道糸に引っ掛けて使用します。この状態で道糸沈めを足元に落とせば、道糸を海底まで沈めることができるという仕組みです。

道糸沈めに使うオモリが8号程度なら仕掛けと一緒に回収できますが、竿の負担を考えれば、道糸沈めに回収用のラインをセットしても良いです。これでナイロンラインは問題なく沈みますが、PEラインの道糸は浮力が高く、完全に沈めきれないことがあるので注意しましょう。

冬場の釣りでは防寒対策が必要だが、カレイは気長に待つ釣りなので、車が横付けできる釣り場なら車内で待機しても良いでしょう。この場合、アタリが分かるように穂先が見えるよう釣り座をセッティングし、駐車マナーを守るのは言うまでもありません。

アタリから取り込みまで

カレイ釣り

カレイはエサを居食いする魚で、ラインがフケるアタリも多いです。微妙なアタリの場合はラインをそっと張ってやり、竿先で聞いてみましょう。コツコツと明確なアタリが出た場合も早アワセは必要なく、しっかりと食い込ませて大きく竿をあおります。

カレイとのやり取りは竿を立てたままリールを巻くのが基本で、ラインを緩めることになるポンピングはしない方が良いです。30㎝を超えると最後まで抵抗するので、海面に浮かせてしまっても気を抜かないこと。取り込みは小型なら抜き上げますが、大型はタモですくった方が確実にキャッチできます。

釣ったカレイは美味しく頂きたいですが、釣れるたびにシメるのは時間のロス。次の1投を早く投じるためには、スカリに入れて活かしておくという手もあります。

カレイは生命力の強い魚なので、生かしたまま持ち帰ることも可能です。

食味と料理

食品として見たカレイは、高タンパク、低脂肪、低カロリーの白身魚で、ビタミンB群のほか、ビタミンDやアミノ酸が豊富に含まれる点も見逃せません。コラーゲンも多く含まれているので、美肌やアンチエイジングの効果も期待でき、消化吸収が良いことから栄養補給にも適した食材だといえるでしょう。

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